アジア紀行~ミャンマー・バガン⑯~
ナッラウン寺院(Nathlaung Temple)
この旅3度目のオールド・バガン。明日は出発なので、今回が見納めだ。
最初に訪れたのは、バガンに残る唯一のヒンドゥー教寺院、ナッラウン寺院だ。
この地図では「ナッフラウン寺院」と表記してある。ミャンマー語はアルファベットで表記しても、読むのが難しい。
この地図(Googleマップ)では「Nat Hlaung Kyaung」と記されている。
ナッラウン寺院は、11世紀に建立された(10世紀という説もある)バガンでは最も古いヒンドゥー教寺院で、ビシュヌ神に奉納されたものだという。
堂内にはもとは10体のビシュヌ神の化身の像が祀られていたが、現在では7体残っている。
ナッラウン寺院のすぐ東側には、2日前に訪れたタビィニュ寺院がそびえ立っている。堂内からもその姿がよく見える。
寺院前のテラスの木陰では、人々が集まってお勉強会?
ここでタビィニュ寺院を背景に、記念写真を1枚パチリ。
誰に撮ってもらったんだろう?
シュエグーヂー寺院(Shwegugyi Temple)
ここから一度オールド・バガン地区の外を回って、タラバー門からもう一度城内に入る。左手に発掘中の王宮跡があり、すぐそばに創建1131年のシュエグーヂー寺院がある。
シュエグーヂーとは「偉大なる黄金の洞窟」という意味だそうだ。内部の仏龕には黄金の仏様が安置されている。
大きな寺院を訪れると、たいてい誰かが案内役を買って出る。もちろん土産物を売ることが目的なのだが、これが現地のミャンマー人と接するいい機会になるので、お願いすることが多い。
ここでは17歳のかわいい少女が案内してくれた。
「二層目に上がれるよ」
少女は上を指さして、狭い階段を教えてくれた。シュエグーヂー寺院は、上部テラスから展望できる数少ない寺院の一つだった。
テラスに出ると、風景が一変する。
2日前の夕方に見たシュエサンドー・パゴダの高層テラスからの眺めも素晴らしかったが、ここからの展望もとてもいい。
東側、遠くに見えるのは、これも2日前に訪れたアーナンダ寺院。
南側には、高さ65mのタビィニュ寺院が見える。
北側に見えるのは黄金王宮。この建物は、2008年にバガン朝の建物を再現して造られた。
タンドーヂャ・パゴダ
(Thandaw Kyarr Pagoda)
シュエグーヂー寺院のすぐそばに、ちょっと不思議なパゴダがあった。
お堂の前を二頭の獅子が守っている。
日本の神社の狛犬に似ているな~。まあ、狛犬のルーツはライオンだから、この守護獣ももとは同じだけど。
斜めから見ると、かなりライオンっぽい。バランスもいい。
ところで、「ちょっと不思議なお堂」と言ったのは、この獅子のことではなくて、堂内の仏様のことだ。お堂の天井近くまである大きな坐像で、体には石片が無数に貼り付けてある。像高は6mもあるそうだ。
このタンドーヂャ石仏の石は、聖地ホッパ山の凝灰岩だという。包帯を巻いたように見えるお顔にも白っぽい石が貼られている。未完成かと思ったが、これで修復完了らしい。
しかし、当初は表面を漆喰で仕上げてあったのではなかろうか。
この後は、バガン考古学博物館に向かう予定。
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