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転機。

別の世界。

いつからだろう。
あの子を見なくなったのは。

そんな事を考えながらも
日々を平凡に過ごしていた。

そんな時に私に転機が訪れた。

担当の黒服が辞めると言う話だ。
この世界に飛び込んだキッカケの人物なだけに
辞められたら、完全に孤立する。

どうにか出来ないかと
直談判してみると…
キャバクラの黒服を辞めて
クラブのボーイになると話をされた。

クラブ…私はイマイチ、クラブと言う存在が
ピンと来なかったが
直感で移動の時期を考えた。

とても恵まれたお客様を抱えた私だが
クラブとなると
料金体制から何やらと色々と変わってしまう。

そして今はまでのように
お客様は気軽には来れないと言う事になる。

本当にそれでいいのか?
何度も自問自答したが決意は固まっていた。

新しい世界を見たく…
お客様に事情を伝え、羽ばたく事にした。

ここからが私の力量が試される事になるとは
考えてもいなかった。

そんな安易な、決断をし
愛瑠と言う名前を捨てたのは冬だった。


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