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散歩は犬にとっても人にとっても万能薬

子犬のワクチンが完了したので毎日2回、散歩が日課に加わった。
基本的に子犬のペースに合わせて歩いているので、1回の散歩にかかる時間はだいだい40分前後。
この毎日の散歩のおかげで、育犬ノイローゼ気味だった私のメンタルは上向きになってきつつある。

正確には、ワクチンプログラムが住む少し前から外を歩かせる練習を初めていた。

子犬を初めて地面に降ろしたとき、しっぽはだらりと下がりっぱなしでフリーズしていた。全く歩こうとしない。

そのうちしっぽはくるりと巻き上がり、地面の匂いを嗅ぎまわるようになった。
少しずつ歩き出すようにはなったけれど、普通に歩けば5分くらいの道のりも一時間近く掛けて歩いたりした。
それでも毎日繰り返していくうちにグングン前へと進むようになり、練習開始から2週間くらい経過するとかなりスムーズに歩けるようになってきた。

毎回散歩のあとに食事を与え、運動欲求、外の世界の刺激、食欲を満たしたあとの子犬は満足したような様子で落ち着き、今までと比べて大人しくなってきたように感じる。

前回の記事で書いた、皿を守る対策として始めた「1日分のフードを全て手から与える」という方法は、数日で断念した。

理由は、子犬が下痢をするようになったからだ。

手作り食だった食事を、この機会に完全にフードに切り替えた途端、子犬は軟便や下痢を繰り返すようになった。

夜中にクレートの中から訴えるように鳴き続け、クレート内で排泄。そのあとクレートから出したあとも落ち着きがなく、小刻みに排泄を繰り返す。これを2、3日繰り返し、睡眠不足に悩まさせる。

丁度ワクチン接種のタイミングと重なっていたため、最初はそれの副反応かと思っていた。
しかし、数日経っても軟便が治らなかったため、これはフードが原因なのでは思い、また以前と同じように手作り食に戻したところ、何事もなかったかのように下痢は治まった。

手作り食はおじやのような水気を多く含むものであったため、これを手で直接与えるわけにもいかず、結局皿を使わないことで解決するという手法はとれなくなった次第である。

まあ、これから先もずっと手でやり続けるというのも、それはそれでどうしたものかと思ってはいたので、もうこれで良しとすることにした。

子犬を迎えた当初から使っていた間に合わせの皿は小さくなってきたため、初めてちゃんとしたステンレス製ののフード皿を購入した。

手作り食はドッグフードのように与える量は計量せず、「犬の胃袋の大きさは、だいたい頭の大きさと同じくらい」という妻が仕入れてきたざっくりとした情報をもとに与えている。(数日分を妻が作り置きしている)
皿に盛りつけるたび「ちょっと多過ぎたか?」と思うけれど、子犬が下痢をしないうちは大丈夫なのだろうということで、良しとしている。

以前のように、食事中ずっと目の前に張り付いて皿の中に指を入れてかき混ぜるということを止め、子犬がストレスなく食事に集中できるようにした。

新しい皿での食事の後、皿へ興味が薄れたように見えたタイミングで、試しに皿を下げようと手を伸ばすと小さく唸り始めたため、そのときは無理やり取る事をやめた。
けれど、数日経つ頃には興味が他へ移ったタイミングですんなりと皿を回収することが出来た。

新しい皿への新鮮さが薄れたからというのもあるだろうけど、良かれと思ってやっていたことが実は過干渉であり、知らないうちに子犬にストレスを与えていたのだなと感じた。

そしてやはり、散歩によるストレスの発散効果も大いにあるように感じる。
それは子犬自身はもちろんだけど、私にとっても言えることだ。
散歩中は拾い食いをしないよう常に注意を払う必要があるし(ゴミやタバコの吸い殻を拾い集めるようになった)、他所の犬、特に大型犬との対面には毎回緊張感が走る。

けれど、散歩が日課になった今、子犬との関係性は明らかに良好になり、たまに意思の疎通が出来たかも?といった瞬間が訪れるようにもなった。

最初のうちは首輪にリードを付ける際に逃げ回っていたけれど子犬も、今では付けられるまで大人しく待てるようになってきた。

リードを引っ張るときは「ゆっくりゆっくり」と言い、リードが緩むと「そうそう」と声を掛けているうちに、少しずつこちらのペースに合わせて歩けるようにもなってきた。

子犬を迎えて2ヶ月が経過し、出来なかったことが出来るようになる喜びというものを、いま初めて実感している。

そう、まだたったの2ヶ月しか経っていないのだ。

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