職場の年下の先輩③

それでも、やはりなかなか時間が守れなかったり、共用部分の片づけができなかったりするEさん。

少しずつ改善はされているので、私もしょっちゅうではなくあまりにも目に付く時に言うくらい。

そんな中で、サブマネージャーが私の店舗にヘルプに来てくださった際、初めて例のEさんのサポート動画を見てあんぐり・・・・。

『こんなにひどいなんて……、ちょっとどうにかしなきゃいけない』

ということで急遽マネージャーにも話があがり、サブマネージャーやC店長からも改めてEさんに話があったよう。号泣しながら話を聞くEさん。

店長からも何度も何度も同じこと聞くよね?メモ取りましょうっていうけど、全然取らないけどどうして?

→なぜか、できるっていつも感じてしまいます

サポート業務も練習できてないよね?とりあえずマニュアルをもう一度見直してするようにしていきましょう

みたいな話が行われた翌週。

これまで3社経験しただけだけど、この会社はなんとありがたい会社なんだろう。なにかができていない、という社員に対し、店長、サブマネージャー、マネージャーがそれぞれ時間をとって本人と向き合おうとしてくれるなんて。叱るんじゃなくて、責めるんじゃなくて、どこまでも本人ができるよになるためにはどうしたらいいかをこんなに時間をかけて考えてくださるなんて…。

そういう私の思いとは裏腹に、やはり改善されないサポート業務。以前よりマシにはなったものの、そもそもが間違っている部分があるのだが練習をしないものだから改善されない。こんなにみんなが時間をとってくださっているのに…!!とイラ立ちを感じ、毎朝あるトレーニングの時間にEさんと私でサポート業務のトレーニングをすることに。しかもそれは1度だけ一緒に練習した部分のサポート業務。

だがトレーニングをしていてもやはり詰まってしまうEさん。

こまち『もう一度正しいやり方を思い出してやってみて下さい』

Eさん『・・・。いや、あの…。』

こまち『なにか思うこととか言いたいことがあるなら言ってください。』

Eさん『・・・』無言で下を向いて泣き始める。

こまち『言ってくれないとなにを考えているかわからないですよ』

Eさん『いや・・・、なんか、頭まっしろになっちゃって』

こまち『そしたら実際にお客様にサポートする時も頭まっしろになったらそんなふうに泣いて立っておくんですか?』

Eさん『・・・』

結局そこで時間が来てしまいそのまま営業時間となった。

昼休み。

こまち『Eさん、午前の営業どうでしたか?この前店長にも言われたこと意識できましたか?』

Eさん『あぁ。はい、まぁ。前よりは意識できたかなぁって思います。』

こまち『(そうなのか…。)それはよかったです。そしたらもっと良くするためにはどうしたらいいと思いますか?』

Eさん『〇〇の部分が足りなかったからそこもっと良くしたらいいかなって思います。』

こまち『そこを良くするためにはどうしたらいいと思いますか?(それならそこを重点的にトレーニン…』

Eさん『意識します』

こまち『(え?)…。意識、ですね。大事ですよね。意識するだけでできると思いますか?』

Eさん『・・・(無言)』

ちなみにこの間Eさんは一度も私の顔なんて見てません。

こまち『どう思いますか?』

Eさん『・・・』

こまち『Eさんがそれでできるというならもちろんそれでいいんですけど、この半年間(Eさんが今の業務につくようになって経過した時間)うまくいってないことが意識するだけでできるのかなって思って』

Eさん『え!?(怒りの表情)』

こまち『(はぁ?逆切れ?なんじゃそりゃ。言うだけ損じゃん。もういいわ。)いえ、できるんならいいんです。では。』


と私も大人げなくその怒りに反応してその場で話を中断した。

さて、ここで少し補足ですが

いやいや、こまち、あんた。社会人歴長いとは言えでしゃばりすぎじゃない?さすがに言いすぎじゃない?と思った方いるんじゃないでしょうか。

ちょっと言い訳させてくださいね。

まず、店舗の状況として店長C。社歴は長いが基本優しく、Eさんが入社して色々注意をしてきたが全く改善されない上、店長歴が浅いため自分の業務で精いっぱいでもはやEさんにそれだけ時間をかける余裕がない。また、普段が優しすぎるため、店長Cから注意されてもEさんは『あは、すみません、気を付けますね、えへへ』な感じ。

先輩Dはとてもクールだけど、そもそもEさんに対して注意するのを諦めている様子。言ったって改善されませんもんね、注意するのに時間かけてるくらいなら自分でやってしまった方が早いし楽だわ、な感じ。

そんな環境に来た最年長のわたくし、こまち。

できる業務がそんなに多くない中、嫌でも目に付くEさんの仕事ぶり。

サブマネージャーの、社会人として思うところはどんどんEさんに言ってあげてくださいという言葉通り、私は思うことを、私なりにトゲを取って伝えてきたつもりですが、それがもう1mmも伝わらないどころか、Eさんからは『後輩のくせに、なんであいつに言われなきゃいかんのだ』と思われてるのかと思うともう腹が立って腹が立って・・・(笑)

もう放っておこう、いや、でもEさんのためにも店舗のためにも、なによりお客様のためにも良くない、やっぱり言おう、いや、なんで腹立てられなきゃいかんのだの繰り返しの日々。

そしてそんなある日、またも事件が…。

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