題名
今日、1時間目は芸術の授業だった。僕の通っている学校では、芸術は選択制で、入学前に選択する。
選択肢は美術、習字、音楽の3つなので、無論、僕は音楽を選択した。
ということで、今日の1時間目は音楽だったのだが、今回は「楽譜のリズムに、自分で音(ボディーパーカッション)を作り、それに題名をつけて演奏する」という授業だった。
演奏は1人ずつ、自席で演奏する。そこに先生が回ってきて、評価を付けていく。
早速、僕の番が回ってきた。ここだけの話、僕は楽譜が読めない。
これもここだけの話、僕は小学2年生から6年生まで、バイオリンをやっていた。バイオリンを習う時、一番最初に教本を買う。レッスンではその教本の曲を練習していくのだが、僕は楽譜が読めないので、新しい曲に入る時、まず、先生がお手本として一回弾いてくれるだが、それを全部耳コピで弾いていた。先生は、楽譜に
「ここもうちょっと滑らかに」
とか、
「ここは弓(バイオリンの棒っぽいやつ。)をアップ(バイオリンを弾いている時の弓の折り返す方向)で!!」
とか言って書き込んでくれるのだが、僕は楽譜が読めないので、なんも入ってこなかった。
という感じで、今回のテストも最初に先生が前でお手本をしてくれたのだが、それは一週間前の授業の話で、今回はお手本は無かった。
一回、練習してなんとか上手くできたのだが、本番になると、なかなかそうはいかなかった。
途中でリズムを忘れ、先生が口でリズムを言って、アシストしてくれたものの、かえってにリズムがガタガタになってしまった。
「はい〜、なんとか出来ました。ところで、題名は?」
と、先生は聞いてきた。
僕は題名とか、自分で作った音に対して、テーマとかを決めていなかった。
「あ、すみません、まだ決まってないです。」
と言って、取り敢えずその場をしのいだ。
どうしよ、特に題名とか決めてなかったなぁ。でも、今更カッコつけても演奏がグダグダだったしなぁ。
僕は、題名を付けるの(だけ)は得意な方だ。
中学の時、僕は、美術でボックスアート(透明な箱の中に、鉄の骨組みと粘土で自分を表現する)という工作で、
「バイオリンの発表会で演奏する自分」
を作ったのだが、粘土でバイオリンを作るのに時間を割きすぎて、その他のステージとか、観客を、時間切れで作れなかった。
その結果、「なんか箱に折り紙を巻いたものの上に、棒人間がバイオリンを弾いている」という、メッセージ性の強すぎる作品が出来てしまった。
その後、自分のボックスアートの作った時の工夫や、テーマを、先生と生徒の前で発表するのだが、僕が作ったものは、あまりにも作品の完成像と違うものが出来てしまったので、どう言おうか考えていた。そして、打開策が見つかった。
「えー、この作品は、バイオリンの発表会の時の、自分の心情を表しています。」
すると先生は、
「あっ、心情ね〜〜!!!」
と、なんか納得していた。それを見て、僕は安心したのと、「こいつ大したことねえな」とも思った。
そして、その作品が市の美術館に展示された。
「「大したことねえな。」」(すみません調子乗りました。)
とか考えているうちに、今回の題名が決まった。
「テストのときの心臓」
とした。どうだろうか。正直、今回は微妙だったかな。一応解説をすると、テストの時、緊張して、鼓動が乱れるでしょ。あれを表現した。(白目)
また、
「あっ、心臓ね〜〜!!」
ってなってくれたらいいな。
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