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一人を楽しむ。

私たち夫婦、昨年秋から二人暮らしになりまして。
目下、自分たちのQOLとは?を模索中。
夫婦のQOLだけに集中できればいいのだけれど、隣に住む父母と一人暮らしの義父(80代トリオ)のQOLも私たちにかかっている現実、、、。
トリオの幸せ、ことさら義父のQOLが、私たちのQOLが直結する。
つまり、ものすごく義父に頑張って欲しい今日この頃なのだ。
(大げさ~!笑)


義父の現状

義父は、我が家から車で20分くらいのところで、一人暮らし。
昨年最愛のつれあい(義母)をなくし、まだまだ悲しみの中にいる。
年齢的なこと、一人でいる孤独、、、何に対してもネガティブ発言を繰り返す。
色々考え始めると不安で仕方ないらしく、私たちの寄り添い方も足りないのか、一向に前向きな姿勢を見せない。

義父をなんとか暗黒世界から浮上させたい、せめてきっかけだけでも見つけたい私たち。
しかし、いつも見事に撃沈、、、。
こんな義父パトロールが半年続いている、、、。

さて、そんな義父パトロールからの帰りの車で、いつものように「なんなんだ、(義父の)あの態度はーー!」と沸騰していた時の話。

どっちが先?

夫婦って、ずっと二人でいたいけど、普通はどちらかが先に逝き、どちらかが後に残る。
それは仕方のないことだ。
「僕らはkoma8が残るよねえ。」とオット。
、、、いやいや。私のほうが頑丈に見えても病院嫌いだからね。意外とぽっくり逝くんじゃない?
「あ、そうかも!」
、、、そこは否定しとこうよ!笑

それで、”一人残ったら何する?”の話になったのだ。
(今日はここからが本題。前置きが長くてスミマセン、、、)

一人でも楽しむ覚悟

オットが「koma8は僕が先にいなくなっても問題ないね。」と言う。
その時になってみないと分からないけれど、たぶん私は生きていけると思う。
精神的に落ちるかもしれないけれど、落ちてばかりではもったいない!と、絶対に何か楽しみを見つけようとするだろう。

「オットはどうする?」と私。
「僕は旅行に行こうかな~!」と、オット即答。
、、、なんやねん、すでにやりたいことが明確やん!笑

悲しんでくれとは全く思わないが。
オットの”余生は旅行楽しみます”宣言が、予想外の早さで飛び出したことにビックリした私(笑)
と同時に、それだけオットは父(義父)の現状から思うことがあるのかな。

オットの”余生は旅行”宣言に、私は昨年末旅行でお見かけした高齢女性を思い出した。

一人参加の高齢女性

昨年末、妹と参加した富士山・熱海旅行でのこと。
両親が申し込んでいたツアーを、母が体調を崩したため、急きょピンチヒッターで妹と二人で参加したツアーだった。
25人くらいのバスの中、斜め前に80くらい?の品の良いおばさま(仮にAさん)がいらっしゃった。

ちょうど母ぐらいのAさん。
動きやすそうな靴、リュックで、旅慣れた様子。気さくにいろんな方とお話もしていらっしゃる。
一人でもこうしてツアーに参加される前向きな姿勢が素晴らしい。
感心した私は、自然とAさんを目で追っていた。

ツアーは静岡からはバスで富士五湖を回るもので、目的地に着き自由時間になるとガイドさんが「出発は○時○分です。」とアナウンスした。
すると、Aさんは毎回ボールペンで手の甲に“〇時〇分”と書かれるのだ。
「紙に書いても、紙を無くしちゃうから!笑」
「迷子になりそうに見えたら声かけてね。」
笑っておっしゃるAさん。
私は、メモ代わりとなった手の甲がカッコイイと思った。

Aさんは自身の老いを自認している。
手に時間を書く潔さと、そういう工夫を何でもないことのように取り入れている柔軟性。
高齢でも楽しむことをあきらめない生き方。
一人でも出かける行動力と好奇心。
人に迷惑をかけないように色々心配りをしていたお人柄。

私があの歳になった時、一人になった時。
手に時間を書いてまで旅行できるだろうか?
そうありたいと思うけれど、実際それができるだろうか?

一人を楽しむ

以前、老後の人生には5つのコミュニティを持つことが必要だと書いた。

義父には残念ながら社会と繋がるコミュニティがない。
義母さえいればよい、という人で、趣味は散歩と読書。
昔から人と交わろう、社会と繋がろうなんて、考えてもいない。
だけど、本当は寂しい、一人は恐いのだ。

私だって義父と30年も付き合っているのだから、義父が変われないのも分かっている。
義父の生き方は変わらない。
今より少し周りが見れて、心配してくれる人がいるのに気づいてくれたら、、、もう、それでいいかな。

私が一人になったら。
いや、一人になる前に。
“一人を楽しむ”覚悟を培っておきたいと思う。

Aさんだって、一人で参加するのが辛い時もあったかもしれない。
本当はAさんも、自分は楽しんでいるよ!と、自らを奮い立たせている人なのかもしれない。
一人になった時、何かに立ち向かう時、自分の人間力が試されそうだ。
今からできること、やれることはたくさんありそうだなぁ、と思うのである。

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