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日の当たらない暮らし

結婚を機に住み始めた、北向きの賃貸。
4年暮らして感じることなど。




北向きラッキー

そもそも北側を選んだわけでなく、空いていたところが北向きのお部屋でした。

今住んでいる物件は、廊下を挟んで南向きの部屋と、北向きの部屋に分かれています。わが家は北向きの角部屋です。

入居時と、入居してしばらく経ってからも北向きは気にならなくて、むしろ私は北向きの部屋だ、ラッキー♩と思っていました。
ちょっと家賃がお安くて、日焼けしない。

世間でよく言われている、北向きの部屋で洗濯物が乾かない問題については、クリアしていました。
私と夫は共働きで、日中急に雨が降っても洗濯物を取り込めないので、普段は洗濯乾燥機をフル稼働させて乗り切っています。
おしゃれ着は陰干しです。

将来、家を買うことになったら北向きもいいかもしれない。夏涼しいのも嬉しいね。そんなことを思っていた入居1年目。


冬と日照時間

今、入居して4年目になります。
入居2年目の冬くらいから、越してくる前よりも冬が苦手になっていることに気付き始めました。

すごくすごく春が待ち遠しいのと、それ以上に、冬になると気分がグッと下がる感じ。

日照時間が短くなる冬は、北向きの部屋はいつも暗い。分かっていたことだけど。
夏でもほぼ日差しは入らないですが、冬は一筋たりとも、ほんとに一筋も、日差しが入らない。

暗い上に寒いとどうにもならないので、せめて快適に過ごせるようにと、この冬は家を暖めるオイルヒーターも導入しました。

でもやっぱり日差しの入らない冬は、部屋を見渡すと、どことなく寂しい雰囲気です。

私が生まれ育った家は、日当たり抜群のマンションでした。特に家族が集まるリビングは、朝から日が差し込んで、夕方もオレンジ色の空が見えます。
実家暮らしの当時は、家でも日焼け止め塗らないといけないなんて、と日差しを鬱陶しく感じていました。

そこから実家を出て、ひとり暮しをしたアパートも日当たりぼちぼち良好。
今思うと日当たりに恵まれて、日当たりにあぐらをかいていました。こんなに暮らしのQOLと関係があったなんて。

北欧の人が書く小説に、たまに出てくる太陽を恋しく思う描写。

北向きの部屋に住むまでは、なんだ天気の話をここまで引っ張るかなあ、と思っていましたが、日中一筋も日差しが入らない北向きの部屋で生活していると、この気持ちがよく分かります。
本能的に日差しを欲する切ない気持ち。


観葉植物が育たない

日が差し込まないから一層焦がれるのか、元々グリーンが好きだからなのか、去年くらいから観葉植物に興味津々。

最近は観葉植物を多めの「アーバンジャングル」というインテリアテイストが気になっていて、そんなものばっかりInstagramで見てしまいます。
モンステラとか、オーガスタとか、南国系の植物を日当たりの良い暖かい部屋で、ワッサワッサ育てたい。

今唯一わが家で育てているのが、水耕栽培中のこの植物です。
すぐツルが伸びちゃうからと、実家から株を分けてもらった名前の分からない植物。

わが家ではもう4年も一緒に生活してるけど、全然ツル伸びないんだけどね。


北向きのお部屋

住んでみないと分からないことって多いと思います。そして家に求めるものは人それぞれ。

今住んでいる北向き部屋の下の階には、なんと大家さんが住んでいます。
大家さんなので、最上階の南側を選ぶこともできるのに、中層階の北向きの部屋に住まれていることを考えると、大家さんはあえて北向きが良いのか、そもそも日当たりが気にならない方なのか。

この家に住んでみて、気分まで左右されるほど、私にとって日当たりは大切な要素の一つだったことに気が付けました。


次に引っ越す時は、北向き以外で、日の当たる家に住みたい。
西日は暑いとか、東が良いとか、そんな贅沢は言いませんから…