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桑名さんぽ

7月、ようやく梅雨明けして(とはいえ今年はそんな長雨だった印象はなかったのですが・・・)青空がやってきましたね。
今日はローカル鉄道に乗って岐阜から一路、三重県へ。いつも通り、甘いものとどこか心惹かれる何かを探して桑名市をおさんぽしてきました!

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今日の出発点は大垣駅。名古屋経由で近鉄に乗る方が早いのですが、今回はゆっくりのんびりローカル鉄道の旅。
1日フリーきっぷなら大垣〜桑名の往復きっぷを買うよりおトクです。

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リニューアルされた養老鉄道の座席シート。養老の特産物、ひょうたん柄がキュート!

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1時間に多くても2本しかない養老鉄道、ゴトゴトと桑名方面に向かって走ります。青くそびえる養老山脈と田畑を横目に、桑名まで70分。

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そしてこんにちは、桑名市!
写真は駅前にある複合商業施設「桑栄メイト」。日本で最初の市街地再開発事業として建設・運営されましたが、建物の老朽化・駅前の再整備のためちょうど1年前に惜しまれながら閉館されました。
現在建物はまだ残っていますが、今後数年をかけて解体されてしまうようです。建物だけでも見てみたい方は、どうぞお早めに!

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桑名駅前のアーケード街。日本全国どこにでも「銀座」はあるんだな。

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この日の桑名の気温は32℃、駅から歩いて15分で喫茶店へ逃げ込みました。笑
ぽってりしたグラスがかわいいコーヒーフロート。アイスコーヒーとっても美味しかった〜

「やに〜」とか「そんなんできやんわ〜」とか、独特の語尾が可愛らしい三重弁のオンパレード。話題はオリンピックとコロナワクチンのことで持ちきりでした。

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テーブルの脚、床の模様、看板のフォント。すべてが素敵すぎるお店でした◎

コーヒーフロートで元気を取り戻したので、てくてくと桑名の街を散策。
さんぽの楽しみの一つといえば、その土地ごとのマンホール観察。最近はマンホールが好きで全国巡りをする方も増えているようで、静かに裾野が広がっている分野なのです。

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桑名といえばハマグリ! ٩(^o^)و な顔の子がお気に入り。

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桑名市は昔から鋳物(いもの)製造が盛んで、ご飯の釜などの日用品に加えてマンホールの蓋も製造しており、全国津々浦々へ出荷しているのだそうです。

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版画チックなデザインもいいですね!

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そんな感じでてくてく歩いて15分、明治の山林王である実業家、諸戸清六氏の新居として建築された「六華苑」に辿り着きました。
総面積はなんと庭園や離れを含めて18,000㎡!なんて広い&豪華な新居なんだ・・・!笑

建築家は鹿鳴館を手がけたジョサイア・コンドルですが、彼の作品はほぼ関東に集中しているため戦果や災害で失われた建物が多く、地方に現存しているのはここ六華苑なんだそうです。
レトロで豪奢な外観、内装から「華麗なる一族」やNHK大河ドラマ「いだてん」、「科捜研の女」など、様々なドラマや映画のロケ地に使用されてきました。俳優の向井理さんら出演陣の方々のサインも飾られていて、ロケ地巡りとして訪れるファンの方も多いそうです。

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長い廊下と広々とした開放感のある和室スペース。縁側はちょうど軒と木々で影になっていて、気持ちいい風が通って行きました。

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一方でこちらは洋室スペース。アンティーク家具で彩られた重厚な客室と、陽の光がいっぱい入るサンルーム。ジブリ映画に出てきそうな世界観です。

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桑名でもう一つ有名なものが、こちらの折り鶴。よく見ると、大きな鶴の翼の上に小さい鶴が乗っています。小さい鶴を折って糊付けされているのではなく、1枚の同じ紙から折られているのですから、さらに驚きです!

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親鶴が子鶴を肩車しているような、ちょっとアクロバティックな鶴。
これらの技法は江戸時代に一人のお坊さんが考案さてたのが始まりで、最大98羽もの鶴をつなげて折ることができるんだそうです。凄い!!!

色々な連鶴が作成できるセットもお土産コーナーに売っていましたので、旅の思い出に一つ購入してみましたよ◎

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六華苑のする横の道路を堤防を越えれば、そこには悠々と流れる木曽三川が広がっていました。
一番手前が揖斐川、真ん中の中洲を挟んだ向こうが長良川、そして一番奥の陸地の向こうには木曽川が流れています。

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今は穏やかに伊勢湾へ注いでいく木曽三川も、昔は大雨の度に洪水と氾濫を繰り返し、江戸から明治時代にかけての治水工事を経てほぼ現代の形に近い流れとなりました。

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かつては東海道の宮宿(現在の熱田神宮がある辺り)と桑名を結んだ「七里の渡し」。東海道唯一の海路として多くの人々の往来を支えていたそうです。
現在でも漁業のほか水路めぐりも観光業として行われているからでしょうか、街中の水路にはたくさんの船が泊まっていました。

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ここで、本日2件目の喫茶店ブレイク。「珈琲館はせ川」でクリームソーダとプリンをいただきます。

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うさぎリンゴならぬ、うさぎメロン!夏らしくスイカもどんっと乗っていて大満足。

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クリームあんみつに自家製餡子の乗ったかき氷、ホットケーキ、オムライス・・・と魅力的なメニューが多すぎる「珈琲館はせ川」さん。
また次回も桑名に寄ったらお邪魔してみたいと思います〜!

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フラフラ歩いていると、街中に大きな神社を発見。
毎年8月には「日本一やかましい祭」として有名な石取祭が行われているそうで、ユネスコ無形文化遺産にも登録されているそうです。気になる。。。

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なんだかおめでたい気分になれてしまう、可愛い鯛のおみくじ。
おみくじを申し込むと竿を渡されますので、鯛についている金色のリングを狙って自分で釣り上げるスタイルです。(けっこう難しかった・・・笑)

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おみくじを案内してくれた巫女さんから「桑名ならアイス饅頭が有名ですよ〜」と教えてもらって、神社の目の前にある「とらや饅頭」さんへ。

アイス饅頭ありますか?という問いかけに、ありますよ!と勢いよく昔ながらのアイスクリームボックスから取り出されたのが、こちらのアイス饅頭。
トリコカラーの包装がポップでかわいいです。

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手に持ってみると意外とずっしり重い。。。棒がちょっと斜めに刺さっているのも、ローカルなご当地アイス感があって好き。
ちょっと硬めのミルクアイスの中には小豆がぎっしりと詰まっていて、アイスのシャリシャリ感と小豆のほっこり食感がダブルで美味しいおやつでした◎

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アイス饅頭の後は、アーケード街が続く寺町商店街へ。
3と8のつく日は「三八市」というマーケットが開かれていて、地元産の野菜やハマグリ、日用品などを扱う露店が立ち並んで賑やかな朝になるそうです。

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なかなか主張の激しい装飾テント。

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子どもの頃めっちゃ食べてた懐かしいおやつ。

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青い目の招き猫なんて珍しいなぁ・・・と思っていたら「$」のコイン持ってる!!そして「LUCKY」って書いてある!!!
細部までアメリカナイズされている招き猫に思わず笑ってしまいました。

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さんぽも終盤、駅に向かおうかなぁというところで出会ったコーヒースタンド(@kuwana WALK COFFEE)。
「お喋りしてたらつい淹れすぎちゃいました〜」と陽気で面白いお兄さんからアイスコーヒーを受け取って、駅まで帰ります。
スッキリ飲みやすいアイスコーヒーで、旅の締めくくりです。

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帰り道の養老鉄道は、昔ながらの赤い車体。だんだんと夕焼けに暮れていく山々を眺めながら、ゴールの大垣駅へたどり着いたのでした。

新幹線やマイカーでピューっと行く旅も便利で楽しいですが、その地域にしかないローカル線に乗って新しい街へ繰り出してみるのも、のんびりとした発見があってなかなか面白い一日でした。次はどこの街に行こうかな?

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喫茶店に行ってきます〜