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ハーフカメラで写す岐阜。

今日は秋晴れ、絶好のさんぽ日和。
ハーフカメラのPEN FTと一緒に、岐阜の街をぶらりぶらり・・・岐阜駅から長良橋まで、寄り道を含めて12.3km、17,232歩の大長編です!

スタート地点は、やっぱりJR岐阜駅。はやく信長様もマスクを外せる日が来るといいですね。

PEN FTは、逆光で撮ると虹色のフレアが入るのがお気に入り。

モーニングは、喫茶店「らんぶる」で。香ばしいアメリカンに、ホットドックかトーストのサービスが付いてきます。
茶碗蒸しのうつわが歌舞伎の隈取で、ちょっと面白い。

モーニング2軒目は、ロワールへ。
杖をついた常連のおじいちゃんが帰るときの、「また明日」「気をつけていきゃあね」って会話が温かかった。

創業時から現役の、メニュープレート。
何度も価格改定を積み重ねてきた跡が、お店の歴史を物語っています。

晴れの日のさんぽは、光だけではなくて影の部分もいい被写体になってくれます。

昼でも侘しい雰囲気を醸している小柳町で、ひときわ異彩を放つドラマ館のフラッグ。

「商店街」ではなく「発展街」であるところに、仄かなアンダーグラウンドを感じます。

かつてここは市立図書館で、中学生くらいまで勉強したり本を読みに行ったりと通っていました。
2階と3階の階段の踊り場に飾ってあったレリーフが幼心に怖くて、3階へはついに行けずじまいでした。

ハレの日の伊奈波神社は、七五三を祝う家族づれで大賑わい。たい焼きを一度に10匹以上購入していくお客さんも多く、おじさんは大忙し!でも接客はいつでもとっても丁寧で、そんなおじさんだから、みんなこのお店が大好き。

長良川沿いにある「ニューライオン」でお昼ごはん。サックリ海老フライと赤だしに舌鼓。

岐阜城を右手に望みながら、堤防を歩いていきます。
ファインダーを覗くと結構近く感じるのですが、写真だと豆粒くらいの大きさに・・・

悠々と流れる長良川と緑豊かな金華山。やっぱりこの景色が、岐阜の宝物。

あ、目が合っちゃった!

最終ゴールは岐阜公園。ほんとは岐阜城をゴールにしたかったのですが、この日のロープウェイは1時間待ち!ということで、次回に持ち越しです。

さてここからは、まち歩きの中で見つけた色々な景色をカテゴリごとにご紹介します〜!!

岐阜まち歩き 〜 ファザード編 〜

強烈なネーミングとは裏腹に、ご近所さんと茶碗蒸しの優しさがココロにしみる喫茶店。

半円形のテントが美しい。ここに来ると、うん十年前の岐阜のお話がたくさん聞けます。あちこちの喫茶店で商談が行われていた、全盛期のお話。

コーヒーボーイかわいいな〜って熱心に撮ってたら目の前の自動車屋さんのおじちゃんが2階から声をかけてくれて、喫茶店とコーヒーについて立ち話。

飛び出す仕掛け絵本のような、迫力ある千成看板。

装飾テントはボロボロ、植木は枯れ果て、看板の電球は取れかけているにもかかわらず「24時間コーヒー&食事」が興味を惹きつけてやみません。

小さい頃は、親に言われた「ここは高いから将軍様しか食べに行けないお店」っていうのを信じていました・・・

10月25日で閉店する、柳ヶ瀬のドン・キホーテ。柳ヶ瀬のひとつのランドマークが消えて、これからどうなっていくのかな。

かつての柳ヶ瀬の隆盛を誇るように、あちこちに残るタカシマヤマーク。薔薇の紙袋と合わせて、「ちょっといいとこ」の代名詞。

「加木鉄さん」って言うよりも「七福神の看板があるお店」の方が通じちゃう。

始まりも終わりもわからない、喫茶小柳。

江戸時代から続く老舗中の老舗、「ぜにや」。昆布や海苔、本枯れ節などを扱う「和食の基本」の専門店です。

トンガリ屋根のお隣は、エンピツ型の煙突。多分どちらも閉店しちゃってる。

まんまる達磨の奈良屋さん。メレンゲの「雪たる満」はコーヒーのよいお供。

素材のやさしさたっぷり、大地のおやつ。ツバメサブレがいちばん好き。

岐阜まち歩き 〜 素敵なフォント編 〜

かつての面影をじんわりと感じさせる・・・と思いきや、途中で分からなくなりました。

くるりんメルヘンチックなフォントたち。

煉瓦造りの客室ってすごい気になるな・・・

岐阜まち歩き 〜 不思議なあれこれ編 〜

窓際のモダンガール。

絶妙なバランス感覚のメガネ。秋晴れの今日は、とっても綺麗な空色眼鏡。

こ・・・この柵は・・・鵜の形だと・・!?しばらく感動で打ち震えていました。

お米の販売が許可制だった時の名残かな・・・力強いアピールです。

互い違いにデザインされた窓。内部の構造も気になります。

岐阜まち歩き 〜 まちに潜む「鵜」編 〜

さすが鵜飼のまち、岐阜市。街中には「鵜」をモチーフにしたアレコレがたくさん隠れていましたよ◎
ぜひ岐阜市へ来て、彼らがどこに隠れているか探してみてくださいね〜!

あとがき

街は、生き物です。たくさんの人がその街に住み、働き、育て、食べ、商売をし、生きている。人と人、物、金、想いの繋がりが「円環」や「縁」を形成してひとつの街になっていくと思っています。

街の中には、流行や廃れ、時代の流れによって新しく生まれるものや淘汰されていくものが多々あります。例えばわたしが好きな古き良き喫茶店も、昔ほどの勢いはもうありません。何かの機運があって再生するお店もありますが、今のマスターと一緒に静かに眠りにつくお店がほとんどです。そのことはわたし個人の感情でいえば「寂しい」の一言に尽きますが、マスターの気持ちや現代の事情を考えれば仕方のない流れなのかもしれません。

ただ、どんなお店も、そこには確かに歴史があったはず。街や店にとって一番悲しいのは、なぜそこに存在するのか忘れられてしまうこと、どんな場所だったかを誰も覚えていないことだと思います。自分が少しでもいいなぁと思った物や場所の思い出は、できるだけ繋いで「次」へ残していきたい。場所そのものや存在を知らない人たちにも、伝えていけるように…

そのためには、自分が経験した楽しいことや面白いこと、時には悲しいことをちゃんと覚えておくこと。ブログやnoteでの発信も含めて、それがいつか「昔はあんなことがあって・・・」とか「あのお店のコーヒーが美味しくて・・・」という風に、誰かに届くかもしれない。一年後か十年後か、あるいは死ぬ間際かもわかりませんが………いつかそんな日が来たらいいなぁと思いながら、わたしは明日も岐阜をさんぽします。

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喫茶店に行ってきます〜