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「世界は、ほんの一歩で変わる。」とは ~ 乃木坂46 6期生オーディションに対する考察~

6番目の季節。

2024/02/02、乃木坂46の6期生オーディション開催が発表されました。果たしてどんなメンバーが6期生として乃木坂46に加わるのか、僕は今から楽しみで仕方ありません。

ちなみに、5期生の井上和さんの紹介動画がYouTubeへ公開されて、世に5期生の姿が認知され始めたのはちょうど2年前の2022/02/02です。

乃木坂46は約2年ごとに新メンバーが加入しており、6期生オーディション開催はその周期に見事に合致しています。

この理論に則れば、それに対して「やはり」という感想が出てくるべきでしょう。

しかし、個人的な感覚では5期生の加入はつい最近の出来事であり、それ故に6期生募集の発表に対しては「早くね?」という感想を懐きました。

僕はまだ5期生が先輩として振る舞う未来がすぐそこまで来ていることを実感できずにいます。

とはいえ、5期生はこの2年間で非常に困難な日々を過ごしてきました。その経験値は先輩として申し分ないほどに蓄えられていると思います。

コロナ禍真っ只中で観客が声援を送れない行動制限下のデビューから始まり、それから間もなく同期2名が活動休止。

5期生全員が揃わない中で冠番組である「新・乃木坂スター誕生!」の放送が開始。そしてデビューから3ヶ月後には日本最大の会場である日産スタジアムで開催された10th YEAR BIRTHDAY LIVEへ出演。

5期生は加入当初からとんでもない期待と重圧を背負って活動してきたんですね。この道のりを心から労いたいと思います。

さて、今回のnoteでは6期生オーディションそのもの、そして5期生が経験してきたことを踏まえて6期生について考察や見解を述べていきます。

このnoteを書いているのは6期生オーディションの参加者募集が始まったばかりの2月初旬で情報がそれほど出回っていません。

それでもふつふつとアウトプットしたいことが湧き出てきており、考えをまとめておこうと思います。


乃木坂46の現状

僕が6期生オーディション開催を知ってまず最初に気になったのは、6期生は合計何人になるのかということです。

このnoteを書いている2024年2月現在、乃木坂46には3〜5期生の合計で36人が在籍しています。仮に乃木坂46の人員上限数が46人の場合、現状では6期生を受け入れる枠は10人分ということになります。

3期生が12人で加入、4期生が11人で後から4人が加入して合計16人、5期生が11人で加入してきた歴史から考えると、10人というのは若干少ない印象がありますね。

6期生の妥当な人数が11人以上だとすれば、枠が足りないということになります。では、どうすれば6期生を11人以上受け入れる枠が増えるのでしょうか。

唯一の方法は既存メンバーの誰かが卒業することです。

つまり、乃木坂46の人員上限数が46人、かつ6期生が11人以上である場合、6期生の正式加入までに数人の卒業が発表される可能性がありそうです。

メンバーの卒業は随時行われているので、それ自体は特に不自然なことではありません。

2024/02/11に放映された乃木坂工事中の最後、次回で35thシングルの選抜発表が行われる告知がありました。であれば、35thシングルの活動を最後に乃木坂46からの卒業を発表するメンバーが出てくるかもしれないですね。

卒業が発表されるとしたら、3期生か4期生です。加入して間もない最若手であることを考慮すれば、5期生で卒業を発表するメンバーはいないでしょう。

では、3期生か4期生で誰が卒業を発表する可能性が高いのでしょうか。

僕は以前公開したnoteで、乃木坂46の卒業適齢期は最長25歳であるという理論・考察をアウトプットしました。

それに則って考えると、2024年で25歳を迎える・迎えた、或いは25歳以上になっているメンバーの卒業が発表される可能性があります。

具体的には吉田綾乃クリスティーさん、佐藤楓さん、向井葉月さん、山下美月さん、田村真佑さん、弓木奈於さんがこれに該当します。

年齢だけを基準にすれば、いつ彼女達の卒業が発表されてもおかしくありません。

※このnoteを初公開した6時間後、3期生である山下美月さんの卒業が発表されました。

ちなみに、梅澤美波さんも2024年2月現在で25歳であるため、卒業が発表される可能性があるメンバーに該当しそうです。

しかし、彼女が乃木坂46の3代目キャプテンに就任して約1年しか経過していません。それで卒業が発表されるというのは常識的に考えにくいです。

また、他に卒業が発表される可能性があるメンバーとして掛橋沙耶香さんがどうしても頭をよぎってしまいます。

彼女はとある事故により2022年の夏から療養のために活動を休止しています。最後に更新された2023年4月のブログを読むと、この時点では治療やリハビリを継続しつつも普通に生活できるほど回復しているとのことです。

彼女の復帰を今か今かと期待してしまうのですが、なかなかそのような情報は流れてきませんね。

掛橋沙耶香さんは2021年3月に大学へ進学することをブログで発表しました。単純に計算すれば、2024年3月で大学4年生になります。

彼女が4年制の大学に通っているならば、たいていの同級生達が卒業と就職を意識し、大学生でいられる残りの時間の使い方を考え始める時期ではないでしょうか。

掛橋沙耶香さんも例外ではないでしょう。ただでさえ周囲の人間がそのような時期を迎えている中で、彼女は一般の大学生としての生活を1年以上続けてきたのです。

しかも、彼女が活動を休止している間に乃木坂46を卒業して一般人へ戻ったメンバーもいます。

掛橋沙耶香さんがこの先の人生を考える時、これらの要素が頭に浮かぶことは想像に難くありません。

となると、彼女にとって芸能界へ復帰することがもはや非現実的な選択肢になっていて、このまま一般人としての人生を歩んでいくことが然るべき選択肢になっていても不思議ではないと思うのです。

しかし、これまで応援してきてくれたファンや乃木坂46のメンバーを蔑ろにするような卒業は出来ないはずです。

であれば、いつかのLIVEに一度だけ復帰して挨拶を述べたり、卒業を発表する動画を公開したりすることが卒業における妥協点だと思います。

芸能界に復帰するかどうか、乃木坂46を卒業するかどうか、どのような結果になろうとも僕は彼女の決断を受け入れます。

とはいえ、乃木坂46が大好きな僕にとってメンバーの卒業の可能性を考えるのはかなりしんどいです。それが個人的な推しメンと言える掛橋沙耶香さんともなれば尚更です。

なお、僕はこれまでに述べたメンバーや現時点で乃木坂46に在籍しているメンバー、そして掛橋沙耶香さんの卒業を望んだり推奨したりする意図でこのような持論を述べているわけではありません。

既存メンバーには可能な限り長く乃木坂46に在籍していてほしいし、僕は2022年の夏から現在に至るまでずっと掛橋沙耶香さんの帰りを待っています。僕は掛橋沙耶香さんに復帰してほしい。彼女に会いたい。

あくまで6期生オーディション開催における乃木坂46の現状を考察・整理しているのみです。

そしてこの考察は乃木坂46の人員上限数が46人以上、或いは6期生が合計11人未満であれば全て杞憂に終わります。


考察 応募資格編

2024年2月時点で開示されている情報をもとに6期生オーディションを分析してみました。

その結果、6期生オーディションは応募数を増加させた上で、乃木坂46の認知度を全国に広げる施策と潜在能力の高い人材を獲得する施策が同時に実行されていると僕は考えています。

どういうことなのか、この章では前者である応募数を増加させた上で乃木坂46の認知度を全国に広げるための施策について詳しく述べていきましょう。

6期生オーディションの公式サイトでは、下記1~4が応募資格として発表されています。

1.満12歳~満20歳までの女性(2024年8月31日(土)時点において)
 ※2003年9月1日~2012年8月31日生まれの方が対象になります。
2.次審査以降の審査に参加できる方
3.研修生最終審査に合格後、研修に参加できる方
 ※研修期間での最終選考を経て、正規メンバーを決定いたします。尚、研修生に選ばれた後も正規メンバー合格に至らない場合もございますのでご了承ください。
4.正規メンバーに選ばれた場合は、速やかに上京・在住をできる方

乃木坂46 6期生オーディション公式サイトより

僕が注目しているのは応募資格4です。これを5期生オーディションの応募資格と比較してみると、非常に興味深い変化が生じていることに気づきます。

5期生オーディションよりも応募資格が緩和されているのです。

5期生の応募資格は「遠方にお住まいの方で、研修生に選ばれた場合、速やかに上京・在住できる方」というものでした。

研修生とはまだオーディションの合格が決定しておらず、研修の結果次第では不合格になる可能性がある立場です。合格が決定しているならばまだしも、そうではない段階で既に上京を要求していたのです。

東京都に在住している女の子であれば特に問題はないでしょう。しかし、地方出身の女の子にとっては相当な覚悟を要する応募資格です。

オーディションに応募する女の子はたいてい中学生・高校生であり、研修生に選ばれたとしても日常的に学校へ通学しなければいけません。

地方出身の女の子がこの応募資格を満たすためには、東京の学校へ転校するか、多大な移動費・移動時間・体力を費やしながら地元の学校と東京の住まいを往復することになります。

最終的に不合格になる可能性があるにも関わらず、これほどの対応を応募者へ要求していたんですね。彼女達にとってはあまりに敷居が高い応募資格です。

つまり、恐らくはそのような意図がなかったにせよ、5期生オーディションの応募資格は地方出身者に対して排他的だったということが言えます。

なお、これはあくまで理論上の話であり、実際にはそれほど排他的ではなかったようです。

例えば5期生で福岡県出身の一ノ瀬美空さんは、オーディション合格後も地元から東京に通ってレッスンを受けていたことをラジオで語っていました。この言及から、研修生に選ばれた段階で上京していなかったことが読み取れます。

やはり、実際には応募者の出身地や環境に柔軟に対応しながら研修が行われていたんですね。

さて、5期生の応募資格に対して、6期生の応募資格はオーディションに合格してからの上京を要望しています。

研修生に選ばれた段階では地元から研修に通うことを暗に許容しており、地方出身の女の子は5期生オーディションの応募資格程の覚悟を必要としません。

このような応募資格の適切な緩和は、地方出身者の応募数を増加させる効果が期待できます。

そして、もしも地方出身者がオーディションに合格したら、その地元住民は乃木坂46のメンバーの出身地に住んでいることを自覚するでしょう。

特に、そのメンバーと面識がある人にとっては非常に誇らしい出来事だと思います。

それまで乃木坂46やアイドルに興味がなかった人でさえも、地元出身のメンバーを中心に乃木坂46を知っていくきっかけになるはずです。

この現象が全国各地で発生すれば、乃木坂46の認知度が全国各地に広がっていきます。その先には、新たな地方ファンの獲得も十分に見込めます。

もしかすると、乃木坂46の運営陣は応募資格の緩和によって地方出身者の応募を増やし、彼女達が正規メンバーに採用される可能性を上げることで、この現象を意図的に起こそうとしているのかもしれませんね。

以上のことから、6期生オーディションでは応募数を増加させた上で乃木坂46の認知度を全国に広げるための施策が実行されていると僕は考えています。

確かに、応募資格の緩和は生半可な覚悟の応募者を量産する原因になると考えることが出来ます。その結果、意識の低いメンバーが加入してしまうと懸念する人はいるでしょう。

しかし、オーディションへ応募する時点であれば、生半可な覚悟で良いのではないでしょうか。断固たる覚悟は審査が進むにつれて徐々に形成されていけば良いと思います。

というのも、乃木坂46のオーディションは不合格になるのが当たり前なのです。

例えば、5期生オーディションは11人分の合格枠に対して8万7852人の応募がありました。倍率は7987倍であり、もはや合格する方が不思議なほどに途方もない数値です。

であれば、合格は全く期待できないけど応募資格を有しているうちに思い出作りで応募してみるというくらいの軽い気持ちが、応募者の心理として一般的になると思います。

そして、9.9割以上の応募者にとって6期生オーディションは本当に思い出作りで終わるのです。それくらいは許容しても問題ないはずです。

また、審査の後半には対面審査や研修生最終審査が設けられています。最後の最後まで断固たる覚悟を形成できなかった候補者は、本当に人生が一変することの重大さを理解して辞退していくか不合格になると考えて良いでしょう。

正規メンバーとして乃木坂46へ加入する時点までに断固たる覚悟が形成されるならば、応募時点では軽い気持ちで良いのです。


考察 運営体制編

この章では、後者である応募数を増加させた上で潜在能力の高い人材を獲得するための施策について詳しく述べていきましょう。

6期生オーディションの最大の特徴は、なんといっても春と夏で2回開催されることです。これは、乃木坂46の公式サイトでも初の試みであると言及されています。

このnoteを書いている2024年2月現在、夏に開催されるオーディションについては秘密にしているのか確定していないのか分かりませんが、詳細が発表されていません。

とはいえ、恐らく夏のオーディションは春のオーディションを大きく改変することはなく、基本的な審査の流れは踏襲されると考えておくのが無難でしょう。

このnoteの便宜上、この仮定で論考を進めていきます。

さて、繰り返す通り6期生オーディションは春と夏で2回に分けて開催されます。

そして、当然ながら春と夏のオーディションにはそれぞれ応募上限数がありません。期間中であれば1人1回の応募を無限に受け付けているんですね。

また、6期生オーディションの公式サイトにはFAQが掲載されています。そのFAQによると、春のオーディションで不合格になった人が夏のオーディションに応募することは許容されています。

このようなオーディションの運営体制が構築されている時点ですでに、応募数を増加させる意図が読み取れます。

その上で応募フォームの設問を見てみると、6期生オーディションは応募者が再挑戦者かどうかを注視していることが分かります。

6期生オーディションの応募フォームの設問は以下です。

1.お名前 (本名)
2.写真
3.生年月日
4.身長
5.体重
6.スリーサイズ
7.現在在籍の学校名・学年・コース / 卒業されている方は最終学歴の学校名・コース
8.SNSのアカウント名やIDなど (Instagram/TikTok/X(旧Twitter)等あれば)
9.今まで頑張ってきた習い事や資格(剣道初段、そろばん2級 / ○歳~○歳までなど) があれば教えてください
 ※複数回答可
10.部活動・サークル(バスケットボール/〇歳~〇歳)
 ※複数回答可
11.過去に参加された坂道系オーディションがあれば何次審査まで進んだかご記入ください
 ※ない方は特になしとご記入ください
12.プロダクション・劇団等に所属した事がある方は、所属先名と期間を記入してください
 ※ない方はなしとご記入ください
13.このオーディションに参加した志望動機を教えてください
14.このオーディションは何で知りましたか?(雑誌名や番組名など詳しくご記入ください)
15.乃木坂46の中で好きなメンバーを教えてください

乃木坂46 6期生オーディション公式サイト 応募フォームより

ちなみに僕は5期生オーディションに対してもnoteに考察をアウトプットしており、その際に5期生の応募フォームの設問一覧を記録していました。

それと比較してみると、6期生オーディションには設問11「過去に参加された坂道系オーディションがあれば何次審査まで進んだかご記入ください」が増設されていることが分かります。

しかもそれには「※ない方は特になしとご記入ください」という注釈が付け加えられています。わざわざ文言を指定していますね。

この注釈により、設問11に「特になし」と回答しているかどうかで応募者を大別することが可能となります。同じ方法で、設問12は芸能活動経験の有無で応募者を大別することも出来ます。

春に不合格になっても夏で再挑戦が可能であるとわざわざFAQで述べているのです。一見すると、夏のオーディションでは応募者が再挑戦者であるかどうかを注視するように思えます。

しかし、実は春のオーディションですでに応募者が再挑戦者であるかどうかを注視しているんですね。

これにより、審査員は特に面談審査においてその応募者が再挑戦者かどうかを事前に把握することが出来ます。そして、再挑戦者であればそれを知った上で審査を行うことになります。

この情報は、再挑戦者の熱意を測ることにとても効果的です。

単純に考えれば、再挑戦者は次回こそ合格を掴み取るという意気込みで応募してくるでしょう。過去のオーディションで後半の選考まで進んだ人であれば尚更だと思います。

その熱意が本物ならば、自己や芸に研鑽を積んだ上で6期生オーディションに挑んでくるはずです。つまり、潜在能力を高めた上で再挑戦してくることになります。

審査員が再挑戦者が訴求する整合性をきちんと汲み取ることで、最終的に潜在能力の高い人材が6期生として加入してくる可能性が高くなります。

以上のことから、6期生オーディションでは応募数を増加させた上で潜在能力の高い人材を獲得するための施策が実行されていると僕は考えています。

なお、潜在能力と言っても多種多様です。本当に熱意のある再挑戦者であれば、創意工夫を凝らして他者と差別化できるような能力を培った上でオーディションに参加してくるでしょう。

それが乃木坂46の活動にどのように活かせるのかは分かりませんが、他者と差別化できるような視点・思考・能力をもっているのであれば、個性的なメンバーとして映える可能性は高いと思います。

確かに、僕が想像している設問11の活用方法がそもそも間違っているということも考えられます。

例えば、設問11に「特になし」と回答しているかどうかで大別すれば、再挑戦者を一律で不合格にするなんてことも可能なのです。

6期生オーディションが、芸事には完全に素人だけど勇気を振り絞って応募という一歩を踏み出してきた新人を獲得する方針なのであれば、このような活用方法はあり得るでしょう。

「世界は、ほんの一歩で変わる。」という、億劫になっている人を奮い立たせるような謳い文句を掲げている以上、このような方針が敷かれていても不自然ではないと思います。

しかし、本当にそのような方針が敷かれた上で効率よくオーディションを運営しようものなら「過去に坂道系のオーディションに応募していない方」という応募資格を設定すれば事足ります。

そして実際にそのような応募資格が設定されていない以上、新人や再挑戦者に関係なく、審査員に何かを思わせる秀でた人材を採用する方針になっていると考えるべきでしょう。

再挑戦者を熱意ある応募者と捉えるべきなのか、或いは諦めの悪い応募者と捉えるべきなのか。

どのような審査基準や指標が設けられているのか分かりませんが、優れた人材を合格させるという単純な方針のもとに6期生オーディションが運営されていくことを望みます。


なぜ応募数を増やしたいのか

ここまでの章では、応募数を増加させた上で2つの施策が実行されているという文脈で、その施策について考察してきました。

では、なぜそもそも乃木坂46の運営陣はオーディションへの応募数を増加させようとしているのでしょうか。この章ではこれについて考察していきます。

単純に考えれば、才能ある人材を獲得する可能性を高めたいという意欲の表れでしょう。

応募数を増加させることによって、才能ある人材を獲得できる可能性は高くなります。

6期生オーディション開催記念としてオーディション告知ポスターを掲示する場所を募集しているのは、才能ある人材が応募してくれる確率を少しでも高めるための手段と捉えて良いはずです。

次に考えられるのは、乃木坂46の影響力を世に示す意図があるということです。

オーディションが完了して新メンバーを発表する際には、必ず応募総数も発表されます。この数値は、乃木坂46が世間からどれだけ注目されているのかを示すことにとても有効です。

歴代オーディションで最高の応募数があったと発表できた暁には、乃木坂46の存在感をより強く世に顕示できます。

乃木坂46の運営陣は膨大な応募総数を発表することによって、乃木坂46に高い影響力が備わっていることを数量的に示そうとしているのではないでしょうか。

春と夏の2回に分けて開催して、しかも再挑戦も受け入れて、それに加えて2回の開催によって合計募集期間も長くなるのですから、総応募数が高くなるのは当然のことです。

恐らくは5期生オーディションの応募総数を上回る数値を発表することが出来るでしょう。

ちなみに、6期生オーディションの公式サイトによると、春の正規メンバーが確定した後に夏のオーディションが開催されることは決定しています。

春のメンバーは夏のメンバーよりも先に研修を終えて正規メンバーになっているのです。であれば春のメンバーを6期生、夏のメンバーを7期生と称するのが合理的であるとも考えられます。

しかし、総じて6期生と称している様子から考えると、やはり春の応募数と夏の応募数を合算して、あくまで6期生オーディションの応募総数を高くする意図があると考えられます。

なんとも心憎いのは、6期生オーディションの応募総数は決して空虚で形骸化した数値ではないということです。

たとえ再挑戦者によって春と夏の応募者が重複していようとも、実際の応募総数であることに変わりはなく、堂々と発表して格好がつく数値なんですね。膨大な応募総数を演出することにおいて実に巧みな体制です。

では、なぜ乃木坂46の運営陣は乃木坂46に高い影響力が備わっていることを示そうとしているのでしょうか。

僕は、乃木坂46に纏わりつく負の気運を払拭するためだと考えています。

乃木坂46は2023年5月に齋藤飛鳥卒業コンサートを開催したことで、グループを離れてから数ヶ月後の開催という特殊な形式ではあったものの、ついにオリジナルメンバーである1期生が正式に全員卒業したのです。

ことオリジナルメンバーの卒業は、喪失と捉えられがちです。特に強い存在感を放っていたオリジナルメンバーの卒業であれば、尚更その感が強まると思われます。

現在の乃木坂46を構成している3~5期生は、卒業していった先輩達と同じように活躍の場を広げてグループの繁栄や活動の広がりに貢献しています。

それにも関わらず、オリジナルメンバーが卒業したことによって世間が乃木坂46の勢いが弱まったと捉えると、あたかもそのような気運になってしまうのです。

これは乃木坂46の人気低下の原因になり得るものであり、いち早く払拭しなければいけません。

そのためにはオリジナルメンバーが全員卒業した乃木坂46であっても高い影響力が備わっていることを顕示するのが効果的です。

これこそが、6期生オーディションの膨大な応募総数を発表することだと考えられます。

その上で個性的なメンバーと新たなファンを獲得できれば、6期生オーディションは一大広告企画として大きな成功を収めることが出来るでしょう。

さて、ここからは余談ですが、成功は成功のまま収めなければいけません。

2名の5期生がデビューと同時期に活動休止してしまった事件のように、出鼻をくじかれる事態はなんとしてでも避ける必要があります。

あの事件はどちらもSNSが原因となっていました。

同じ轍を踏まないために、オーディション後半の面談審査で事情を説明してから「乃木坂46に正式に加入した暁には、あなたが保有しているSNSアカウントを削除できますか」というような踏み込んだ質問を一律でも設けても良いように思います。

SNSアカウントの削除自体は完璧な予防策ではありませんが、一定の効果は見込めます。

また、6期生としてデビューすればそのSNSアカウントの利用は制限されて無用の長物と化すのです。これを理解しているのであれば、それほど躊躇なくSNSアカウントを削除できるはずです。

これらのような事情を説明した上でも応募者が即答の快諾を渋ってしまうのであれば、その程度の覚悟ということです。

乃木坂46に加入する熱意よりも自分のSNSアカウントの可愛さが勝ってしまうようでは、乃木坂46に加入するべきではない。


まとめ

僕が6期生について最も懸念しているのは、ファンが6期生を過剰に詮索することです。

乃木坂46の5期生が日ごとに発表されていった当時、一部のファンは各5期生の過去を調べあげてSNS上で拡散していました。

自分の投稿へ注目を集めたいが故なのかしら、実に下品な行為です。

恐らく、6期生デビュー時にも一部のファンはこのような行為に及ぶでしょう。それによって、6期生の出鼻がくじかれたりデビューに水が差してしまったりすることを僕は心配しています。

政治家のような公人でもないのに洗いざらい調べられる側の気持ちを想像すれば、とてもこのような行為は出来ません。

人間、誰しも後ろめたい過去の1つや2つは抱えているものです。たとえそのような過去を抱えていなくても、自分の意思で公開していない過去を調べられるのは決して気持ちが良いものではないでしょう。

そういう時代と言ってしまえばそれまでですが、自分がされて嫌なことは極力他人にすべきではありません。

また、その他に懸念していることとして6期生の悪用があります。

例えば、5期生の川﨑桜さんはブログで捏造被害に遭ったことを公開しています。

捏造をする人間の意図や思考回路がまるで分からず、分かりたくもないほど卑劣で最低な行為です。

そして、6期生のデビュー後にこのような行為に及ぶ人間が恐らく出現してしまうのが現代の悲しいところです。

乃木坂46のメンバーも生身の人間です。しかも、彼女達は緘口令によって簡単には反論できない立場にいます。それでいて、このようなある種の攻撃を受け続けていては身も心ももちません。

乃木坂46の各メンバーがのびのびと活動して心からの笑顔を見せられるようにするためには、適度な距離感が必要です。

過去の詮索や捏造、ましてやつきまといなんてもっての他です。

乃木坂46のファンの方々には、ぜひ自制心を保った状態で乃木坂46を応援してほしい。そして乃木坂46、特に6期生に対する下品な行為は絶対にしないでほしいと思います。

以上、【「世界は、ほんの一歩で変わる。」とは ~乃木坂46 6期生オーディションに対する考察~】でした!!

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