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【国宝語り】奈良・平安時代の国宝建築

文化庁の「国指定文化財等データベース」によると、奈良時代の建築も夢殿や伝法堂など法隆寺を始め、唐招提寺の金堂や講堂、薬師寺東塔、新薬師寺本堂など奈良県に限り現存しています。

唐招提寺金堂

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薬師寺東塔

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新薬師寺本堂

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平安時代も前~中期は同様の傾向ですが、後期になると末法思想と阿弥陀仏信仰が地方にも伝わったことで、中尊寺金色堂(岩手県)や富貴寺大堂(大分県)、白水阿弥陀堂(福島県)が建てられ、今も残っています。末法思想と阿弥陀仏信仰で最も有名な平等院鳳凰堂(京都府)は中期に建てられています。

平等院鳳凰堂

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富貴寺大堂

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白水阿弥陀堂

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平等院鳳凰堂の扉や壁に描かれた仏画(鳳凰堂中堂壁扉画)は国宝に指定されていますが、富貴寺大堂や白水阿弥陀堂の内部にもかつては極彩色の仏画が描かれていました。いま私たちが見る素朴な外観からは想像できないですね。

ちなみに、平安時代の人々の様子は「源氏物語絵巻」(愛知県・徳川美術館、東京都・五島美術館)、「伴大納言絵詞」(東京都・出光美術館)、「寝覚物語絵巻」(奈良県・大和文華館)(いずれも国宝)のような当時描かれた絵巻物で窺い知ることができます。

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