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【国宝語り】中部地方の国宝

中部地方、東海、北陸、甲信越・・・、いろいろ分け方や呼び方がありますが、中部地方の国宝ということで。北海道・東北地方のときに書いた国宝の土偶、長野県にもあります。縄文のビーナスと呼ばれる、最初に国宝に指定された土偶です。縄文のビーナスが発掘された茅野市内で発掘された他の土偶も国宝に指定されています。

縄文時代の国宝として忘れてはならないのが、新潟県十日町市の笹山遺跡から出土した火焔型土器でしょう。燃え上がる炎のような独特の造形美がありますね。


さて、どうして今回中部地方の国宝を取り上げたかと言うと、先日11月3日は戦国大名・武田信玄の記念すべき生誕500年だったのです。今でも地元・山梨では尊敬を集め、当日は法要や記念シンポジウムなども開催されていました。そんな今でも地元で大切にされている武田信玄ゆかりの国宝もあります。山梨県甲州市にある菅田天神社蔵の小桜韋威鎧です。この鎧こそ、武田家の家宝として伝わる「楯無」です。一度だけ見たことがありますが、公開は不定期で期間も短く、日ごろ情報収集をしていない限り、機会を逃してしまいそうです。国宝探訪が趣味であるのと同時に学生の時に日本史を専攻していたので、小桜韋威鎧を見たときの感動はひとしおでした。

武家に関する中部地方の国宝には松本城(長野県)、犬山城(愛知県)、二つの天守や徳川家康ゆかりの久能山東照宮(静岡県)、加賀百万石でお馴染みの前田家ゆかりの瑞龍寺(富山県)もあります。

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尾張徳川家など徳川家ゆかりの品を所蔵する徳川美術館には婚礼調度品「初音の調度」や太刀・刀といった国宝があります。また、加賀藩前田家に伝わる国宝を所蔵している前田育徳会は東京にあるのですが、石川県立美術館で展示されます。

行けば外観は見られる国宝建築のうち金蓮寺弥陀堂や安国寺経蔵をまだ見ていないので、コロナが落ち着いたら見に行こうと思っています。

※タイトルの下の写真は瑞龍寺です。




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