國學院大學ポッドキャスト番組「学問のNUMA」 近代神道史から見えてくる、進化を続ける神社の「今」<前編>
日本固有の宗教「神道」と、その神々を祀る神社
第5回のゲストは、神道文化学部 神道文化学科の藤本頼生教授。日本発の宗教である「神道」の近代の歩みを「近代神道史」という切り口で研究しています。今回は、神道の神々を祀る「神社」を深掘り。「知っていそうで知らない神社の話」をテーマに前編・後編の2回にわたってお話ししていただきました。
収録は、おなじみのクイズコーナーからスタート。藤本教授から次のような出題がありました。
「現在、日本に神社はいくつあるでしょうか?」
「コンビニよりは多そう」「5万社くらいでは?」などと、頭をひねる宮田さんとタツオさん。藤本教授によると「多い県は1000社以上の神社がある」とのことですが、全国規模ではどうなるかというと……。藤本教授から答えが披露されるなり、2人の驚きの声がスタジオに響き渡りました。
そして、話題は「神社の基礎知識」に突入。宮田さんの「そもそも、神社とお寺の違いとは?」という素朴な疑問を皮切りに、「日本最古の神社」や「鳥居を建てる目的」といった謎を紐解いていきます。さらに、藤本教授が所蔵する貴重な資料も公開。明治時代の絵葉書に描かれた「靖国神社」の風景には、タツオさんも目が釘付けに。「現代なら、不謹慎だって怒られそう(笑)」と、つっこまずにはいられません。
――収録を終えていかがでしたか?
宮田:もともと神社が好きで、大学受験の際は100日連続で合格祈願のお参りをしたことも。大学在学中は、神道文化学部の人たちが白い袴姿でキャンパスを歩き回っている光景をよく目にしていました。ちょっと不思議な存在でしたが、今回の収録でぐっと身近になりました。
タツオ:靖国神社の絵葉書がなかなか衝撃的でした。昔の人にとって、神社は神さまを祀る場であり、エンターテイメントを楽しむ場でもあったんですね。日本最古のお笑いが神事にルーツをもつとする説にも納得です。
藤本教授:神道は、日本人が日本人のために生み出した宗教。 暮らしや文化の様々な場面に神道のエッセンスが息づいています。宮田さんが親しんでいる『万葉集』にも神道に由来する言葉が散りばめられているんですよ。
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取材・文:名嘉山直哉 撮影:押尾健太郎 編集:篠宮奈々子(DECO) 企画制作:國學院大學