中国スタートアップ 資金調達Weekly Report_2021/07/23-2021/07/29_30w
こんにちは!
中国大好きな竹内雄登です。
ソフトバンク投資部門でのベンチャー投資業務を経て、先の4月末までSPEEDAというデータベース向けに中国産業調査をしていました。現在は、無職で人生を楽しみながら、中国への移住方法を模索しています。
※新婚旅行中のため、本noteの内容を大幅に簡略化しています
今年の2021年から、ITjuziというデータベースの情報をもとに、Weeklyで中国スタートアップの資金調達状況について発信することにしました。
このWeekly Reportでは、主に以下3点についてまとめていきますので、お時間がない方は気になる箇所だけでも、ぜひご覧ください。
・各週の資金調達案件まとめ
- 資金調達件数(日次、業界別、都市別、ラウンド別)
- 投資金額(日次、業界別、都市別、ラウンド別)
- 資金調達実施企業リスト
・上記資金調達により、新たにユニコーンになった企業
・投資案件数上位10の投資家
では、早速本題に入りたいと思います。
1. 日次 資金調達件数・金額
2021年の第30週目である7月23日〜7月29日における、日次の資金調達状況を見ていきます。
[資金調達件数]
今週は、合計113件となりました。
また、1月1日からの資金調達件数の累計は3,267件となりました。
[調達金額]
非公開や曖昧な情報を除き、公開されている情報のみを集計したため、あくまで参考としてのデータですが、今週は公開金額合計で113.4億元の資金調達が行われました。
また、1月1日からの調達金額の累計は4,502.3億元となりました。なお、今週の113件のうち76件が金額非公開のため、単純計算すると、今週の調達金額は集計できた金額の約3倍の規模になると考えられます。
2. 業界別 資金調達件数・金額
では、業界別に見ると、どうなっているのでしょうか。
[業界別 資金調達件数]
業界別に見ると、医療・健康の資金調達件数が最も多く、合計23件となりました。次いで、ローカルライフサービス、法人向けサービス、先進製造が上位に入り、上位4業界だけで今週の件数全体のうち60.2%を占める結果になりました。
1月1日からの資金調達件数累計の内訳を見てみると、上位4業界の医療・健康、法人向けサービス、先進製造、ローカルライフサービスだけで、全体の59.7%を占めています。
[業界別 調達金額]
公開されているものだけのため、あくまで参考程度のデータですが、今週は医療・健康、生産製造、先進製造、不動産の順に多く、上位4業界で全体の79.6%を占めています。
また、1月1日からの調達金額累計を業界別に見ると、先進製造、医療・健康、自動車・交通、物流の順に多く、上位4業界だけで全体の57.9%を占めています。
3. 都市別 資金調達件数・金額
続いて、都市別の内訳を見ていきましょう。
[都市別 資金調達件数]
上海、北京、深圳、杭州の順にランクインし、上位4都市だけで全体の59.3%を占める結果となりました。
1月1日からの資金調達件数累計の内訳を見てみると、上位4都市の北上深杭(北京、上海、深圳、杭州)だけで66.3%を占めています。
また、先週に引き続き、上位10都市のみで累計投資件数の約83%を占めていることから、投資は一部の都市に集中していることがわかります。
[都市別 調達金額]
公開されているものだけのため、あくまで参考程度にご覧いただきたいのですが、今週は内モンゴル、上海、南京、北京の順にランクインしました。
また、1月1日からの調達金額累計の内訳を見ると、北京、上海、深圳、蘇州に集中していることがわかります。今週から蘇州が4位にランクインしました。また、先週に引き続き、5位以降は杭州、広州が競り合っています。
4. ラウンド別 資金調達件数・金額
ラウンド別に見るとどうなっているのでしょうか。
[ラウンド別 資金調達件数]
シリーズAが38件で1位、シード/エンジェルラウンドが23件で2位になりました。これら上位2つのラウンドだけで全体の54.0%を占めています。
1月1日からの資金調達件数累計の内訳を見てみると、先週に引き続き、シリーズA、戦略投資、シリーズBの順に多いです。シード/エンジェルラウンドの件数も日に日に上昇しており、総じてアーリーステージの企業による資金調達が活発であることがわかります。
[ラウンド別 調達金額]
公開情報のみをもとに集計した調達金額をラウンド別に見ると、シリーズBが最も多い40.1億元となり、全体の35.4%を占めています。次いで、戦略投資が36.5億元で2位となり、全体の32.2%を占め、上位2つのラウンドで全体の67.6%を占める結果となりました。
1月1日からの調達金額累計の内訳を見ると、戦略投資、シリーズC、シリーズBの順に多く、上位3ラウンドでの合計は全体の63.2%を占めています。
5. 今週、新たにユニコーンになった企業
今週は新たにユニコーンとなった企業はおらず、中国のユニコーン企業数は2021年7月29日時点で302社*になりました。
*ITjuziが公開しているデータのため、その他データベース等がまとめている数値と異なる可能性があります
6. 今週、資金調達を行った企業リスト
今週、資金調達を行った企業は以下の通りです。
7. 今週末時点での投資件数TOP10の投資家
2021年の投資件数TOP10の投資家は以下の通りとなりました。
※順位の矢印は先週との比較を表しています
以上、今週の中国スタートアップ資金調達レポートでした。
今後も毎週レポートしていきたいと思いますので、よかったらスキとフォローをお願いします。
お問い合わせは以下にて受け付けております。
竹内 雄登(Yuto Takeuchi)
Twitter:https://twitter.com/yuto_takeuchi01
注:
・本noteは速報の位置付けとしています
・事実を整理し、定期的に投稿することを目的としていますので、特定企業の分析や各社の投資傾向に関する情報が薄くなることはご了承ください
・本noteにおける中国スタートアップは、中国を拠点とする非上場企業を指します
・投資件数・金額およびその他データは本note投稿時点にITjuzi上で集計できたものを反映していますので、後日ITjuziのデータが修正・削除された場合、Weekly Reportの前後で数値のずれが発生する可能性があります。ずれが発生した場合、遡及して過去分を修正しませんので、ご了承ください
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