見出し画像

【限定公開】人生どこでつまずいた?~心の理論で丸わかり~

ご覧いただき、ありがとうございます!(ココロノリロン中の人、自己紹介は➤こちら

人生、嫌なことばかり。世間は嫌なニュースばかり。
不公正さに、怒りや悲しみを感じたことがある人は多いでしょう。
私たちは、この世界が公正なものであると信じたいながらも、不公正な世界で生きています。
そう信じることができないと、利己的になったり人を攻撃したりして公正さを求めようとします。

自分が集団の中で尊重されているという感覚を持つことができれば、肯定的感情が高まります。
世界が公正であるという認識は、一人ひとりの心の安心の基盤となる大切なものです。

そこで今回は、明日すぐ劇的に変わるわけじゃないけど、自分も他人も尊重できているかを確認したくなる「心の理論」の話をさせていただきます。

「心の理論とは」

当note メンバーシップ「ココロノリロン」の由来にもなりました「心の理論」。
心の理論(Theory Of Mind)は、簡単に言うと、自分には自分の、他人には他人の考えや気持ちがあるよねということを理解していること。

相手の立場に立って相手の心を理解したり、なぜ相手がそういう行動をとるのかを、因果的にその心の状態や意図を推測する

心理学概論 (遠見書房 2018)

4歳頃に獲得するとされています。幼い子どもの「ごっこ遊び」「ままごと」をイメージするとわかり易いです。

ごっこ遊びから理解する

これは私が幼稚園教諭を目指していた時、実習で4歳児さんのクラスに入らせていただいて実際に経験したごっこ遊びです。

A君はお父さん、B君はお母さん、そして先生(私)は赤ちゃん!の役でした。お父さんであるA君は「行ってきまーす」とお仕事に出かけました。お母さん役のB君は「ご飯たべましょねー」と赤ちゃん(私)に食事を用意してくれます。「ただいまー」仕事から帰ったお父さん(A君)は、「お風呂に入ろうねー」と赤ちゃん(私)をお風呂に入れてくれました。(なんて温かい家族なんだ!)

本当ならば、先生である私が園児のお世話をするのですが、ごっこ遊びでは逆でしたね。
このように、4歳くらいの子でも現実の自分を超えて(子が親の役になる)、他者の立場や役割(お父さん、お母さん)を認識して行動する(お世話してあげる)事ができるのです。

ASDとの関連

他人の心を理解するというところに注目している側面から、自閉スペクトラム症は心の理論の障害とする説はあるようです。

心の理論を測るには次のような課題があるのです。

①サリーは最初ビー玉を自分のバスケットの中に入れた。② それからサリーはその場面から去り、その後アンがそのビー玉を自分の箱の中に隠した。③サリーが戻ってきた。

(誤信念課題)

これは、あるものの在処を知っている2人の人物のうち1人がが留守の間に、もう一人の人物がそのものを別の場所に移し替えた場合、後で戻ってきたAさんは、移し替える前の場所にあると思っているということがわかるかを問う課題です。

しかしASDは脳の機能障害であるので、心の理論だけでは説明つかないのではないかと私は思います。

自分と他人のいま考えていることの違い、大人にも仕事で、食事会で、デートで、さまざまな場面で必要ですよね。

人が持つ強い所属欲求

人は、自分や他者のことを集団の中から学ぶこともあります。これは進化論からも理解できます。

例えば、獲物を狩る時や外敵と戦う時には1人より協力した方が効率的ですし、自分が怪我や病気で必要なものを確保できない場合、他者の助けがあれば生き延びることができます。また集団内で他者と交流する機会が多ければ、望ましいパートナーと出会う可能性も高くなります。

そのため人は強い所属の欲求を持つのだと考えられます。

自分と他人は違うと気づいて、じゃあ自分は一体なんなのか?自分の使命は何か、を獲得していくんですね。

受容されるということ

自分が今いるところで、尊重されているという感覚は、個人の心の安心の基盤となる重要なものです

受け入れられている場所、家族や近しい友人でなくとも、心の健康を扱う専門家とぜひつながってくださいね。
ココロノリロン」は、あなたの心の安全基地であるよう(毎回こんな長いコラムではないですが)安心をお届けします。

さいごまでお付き合いいただきありがとうございました。

スキやシェアをいただけたら嬉しいです!

この記事が参加している募集

#スキしてみて

527,222件

サポートいただけましたら、お一人おひとりの心の安全基地を守る活動に役立てます!