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どこに行ってもよくならなかった方のために

誰かの痛いところに手を当てる。
この仕事に就いて10年くらいになります。

当初からセンスのようなものはあったようで、患者さんからお褒めの言葉をいただいたり
指名制ではない職場では「あ、ラッキー」「今日は当たりだ」と喜んでいただくことが結構ありました。

そんなに特別なことはしていないつもり。ではありますが
押してほしいところを押してもらえる、とか
どこを触られても、くぅ~そこそこ…というポイントにハマる
など、言っていただけるとお役に立てているようでうれしいです。

たまに患者さんにセルフケアとして「ツボ押し」をお教えすることがありますが
・ポイントを探す
・正しい角度で押す
・ちょうどよい力加減
などは、皆ができることではない、ということに気付きました。

お料理やお掃除にもセンスのバラツキがあるように
私が、それこそ感覚で「ここ」とピンポイントで触れることができるのは、当たり前ではないようです。


最近気づいたこと…

症状の重い人にほど喜んでいただける

あん摩マッサージ指圧では凝り固まった筋肉をほぐすことはもちろんできるので、肩凝りの方にも利用していただくことがあります。
が、そういう方たちはリラクゼーション(マッサージ)のお店、オイルを使用したり、アロマだったり、もっと安いお店だったりでも満足できる方が多く、わざわざ「マッサージ治療院」を選ぶ必要はない、かもしれません。
(本当はありますが、必要性を説くには少々難しいです)

逆に、それなりに気持ちよかった、でも…と、満足できない症状に悩んでいる方、つまり
「どこに行ってもよくならなかった」
という方には
「初めてラクになりました」と言っていただけることが多いのです。

あん摩マッサージ指圧師がどんなに
・リラクゼーションとは違う
・痛みや痺れなどの慢性的な不快感には「マッサージ治療」がいい
とアピールしても
世の中にあるリラクゼーションマッサージ店、もみほぐし店などの方が知名度が高いため、明確な違いもわからないままそれ一択になってしまいがちです。

国家資格の東洋医学の治療院は、広告をしてはいけないという法律があるため、看板だけは出ているという鍼灸あん摩マッサージ治療院は、ご近所にもいくつかあるはずです。
特に、一番知りたい値段がわからない →広告してはいけない
というのは大きな足かせになっているようにも思います。

入院、手術のあと、一定期間は病院のリハビリに通ったけれど、その後どうしようと思っていたところに見つけた、という方は
なんで病院で「退院後はこういう制度があります」って教えてくれないのか
とおっしゃっていました。

引き継いでくれてもいいのにね。

どこに行ってもよくならなかった…という方が
あー来てよかった、出会えてよかった、と思っていただける施術者になりたいという思いがより強くなりました。

そのためにも、一層、技術を向上させたいし
何よりもそういう方たちと出会いたい。

一人でも多くの「お困りの方」に出会い、一度でいいから私に施術させてもらいたいと思うのです。
もちろん神ではないし、神の手ではないので
完璧に治すのは不可能です。
そういうこともきちんと丁寧にお話します。治せないのに治せると言って何度も通わせるようなことはしたくないし、
この段階までは改善が見込めますが…、とマッサージ治療でできることとできないことについては、ご納得いただけるよう説明しています。

とはいえ、1回目、2回目で結構良くなるので、完治を期待し始めてしまう方は多いのですが…特に神経症状などは、不快感がゼロになる方が少ない、または年月がかかると思います。心苦しいですが、毎回お話ししながら納得していただきながら、です。

あーこの痛みさえなければなあ。。。と朝から晩まで思っている方の
身体のつらさを取り除くことで
「お、今日はちょっと動けそうだぞ。」
「〇〇してみようかなあ。」
「〇〇行ってみようかなあ。」と
気持ちを前向きにして差し上げることができるので、ご縁のあった方はもちろん、これからもお困りの方に出会えるよう努力しなければなりません。

私がレベルアップしたいこと

・より一層の技術の向上
・お困りの方と出会うこと

です。

なんだかんだ言っても、健康は自己管理・自己責任です。
ご自分で情報収集できる方ばかりではありませんので、提供する側が一生懸命お声掛けしなくてはいけませんね。

#レベルアップしたいこと

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