【症状 体験談】 強迫性障害を克服 した No.01 nrnさん



 これから、心の病、脳の病気と闘病して、改善した人、回復した人、克服した人の経験談・体験記を掲載していこうと思います。ネットには、そういう情報がありますが、いろいろなところに散らばっていて探すのが大変だと思うからです。みなさんにも治すコツを感じ取ってもらえると嬉しいです。


本記事は
下記サイトを編集独自フォーマットに従い編集させて頂きました。https://matome.naver.jp/odai/2139087759959900301



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■先輩(nrnさん)のプロフィール

闘病期間:5年以上
性別:男性
医師から言われた病名:OCD


■医療情報

良かった医院:あおばクリニック 

http://ota.gunma.med.or.jp/kaiseimap/map112/index.htm

良かった薬:デプロメール(25mg~200mg)およびフルボキサミンマレイン塩酸(デプロメールのジェネリック)



■症状

 2011年6月OCDと診断されました。具体的には以下のような症状がありました。

 汚染不安:トイレに入ったら石鹸で3回は手を洗う。公共物に触れたら手を洗う。洗っている最中に水しぶきが飛んだら最初から。

 確認行為:コンセントから発火することを極度に恐れて出かける前に10回は確認する。出かける際はブレーカーを落とさないと不安。

 加害不安:車で運転中、少しでも違和感があれば同じ道を通るように戻る。戻っている最中でまた不安になれば繰り返す。キリがなくなってきたら車から降りて徒歩で確認に向かう。とくに車には悩まされ、通勤時間(通常25分)が2時間半になり、引っ越しをせざるを得なくなりました。


■回復へのアクション

1.カウンセリング
 専門の医師によるカウンセリングを受けました。現在どのような症状がみられるのか、原因は何なのか、今後どのように治療していくか、と全体を見渡して治療が進みます。その際に、何に対して不安に思っているか伝え、答えをひとつひとつ確認していきます。カウンセリングというと何をするかよくわかりませんが、自身が不安に思っていることを伝えると医師は「大丈夫。○○という理由があるし、病気になる前は大丈夫だったのだから」という受け答えの繰り返しになります。第三者による「大丈夫」という言葉一つで大分楽になることができました。

2.服薬
 SSRI(選択的セロトニン再取り込阻害薬)というものを用います。セロトニンが減ってしまうと不安要素や嫌な気分が出てくるので、その減少を抑えてくれる薬です。症状によって徐々に増量して、治ってきたら徐々に減量します。いきなり止めてしまうと逆効果になります。私の場合はデプロメール(25mg)から始まり、最大期で一日200mgでした。現在は朝のみ25mgの服薬をしています。多少ねむくなったり、あくびが出たりと副作用がありましたが当初のみでした。

3.行動療法(ショック療法)
 実際に不安に思っていることを行い、結果がどうなるか、行うものです。石鹸を使わずに生活したり、電車のつりかわ・ドアノブ・ベンチなどにさわり、洗わない練習を行いました。最初は不快感に耐えられず、やめようかと何度も思いましたが、これ以上病気が悪化することのほうが恐怖だったので続けられました。


■症状の変遷

 2014年4月9日 現在は、まったくと言っていいほど問題ありません。しかし、この薬剤は一気に減らすことができないものなので医師と相談中です。

 5月2日に通院。最近は確認行為も減り、状態も安定しているため、次回の通院時にも問題なければ減薬となることに。1日200mg(100mg/1回)を朝のみ50mgとすることで現在通院は4か月に1回になっています。

 9月6日通院。安定して強迫行為が減ってきたため、次回通院までに車の確認(筆者一番の強迫行為)が無ければ次から減薬とのこと。ここまで来れたのは医療機関の方のおかげが大きいと思っています。まだ、安全圏までは行っていませんが医師の言う「確認しなくても大丈夫と強く思う意志」を持って次回の通院時まで頑張りたい。

 11月10日現在、かなり普通の状態に戻りました。

 
 2015年1月7日 減らしたい旨を伝えたところ、「今回はいつも通り処方します。次回まで強迫行為が無かったら減薬しますね」とのことでした。今回減らせると思っていたのでちょっと残念ですが、年末年始、今のところ強迫行為は一回もありません。

 5月2日、4か月の間に強迫行為が数度(3回くらい)あったため、減薬は出来ないとのこと。ストレスがたまると強迫行為が出るが、それは「しょうがない」ではなく「やめる」ようにしないと。

 8月18日通院。強迫行為はふた月に1回あるか無いかの状況だが「減薬はまだできない」とのこと。理由については、1錠(50mg)/日の状態は結構少ない処方であるため、この次の25mg/日とあまり変わらない、ということらしい。しょうがないので次に期待。

 11月9日に通院。諸事情(後日別記事を書こうと考えています)により残り1年をめどに治療終了したい旨を伝えたところ、減薬となりました!(50mg/日 ⇒ 25mg/日)
直近3か月で確認行為をゼロにできたことと、処方量がもともと多くなかったことから先生もOKサインを出してくれました。「確認行為等は“癖”のようなものなので、この悪癖を減らす努力をしていけば大丈夫です。今後もなくすように努力は継続しましょう」とのことで、薬が少なくなってきたらまた通院予約を行うこととなりました。

 2016年5月26日。ここ最近まったくと言っていいほど確認行為もなくなっていたため、薬を飲む頻度を2日に一回や、3日に一回にしていました。その状態が2か月ほど続いたため「これは飲まないでも行けるのでは…?」と考え、頻度を下げていった結果、半月ほど薬を服用せずに日常生活が送れるようになっています!たまに気になることもありますが、おそらくこのまま行けるようです。今は医師に確認しようか(最後の通院を行い、予備の薬をもらおうか)考えています。


■最終受診

 2016年8月の受診を最終受診とすることができました。ここ数か月確認行為がなかったことを伝え医師から「もう大丈夫ですね。今回で終了としましょう」と言葉をもらいました。
ここまで長かった・・・。数年前、自身が発症し、家族だけでなく職場にもいろいろと迷惑をかけたことが思い出されます。



■闘病中の後輩へ伝えたいこと

 強迫性障害は絶対治ります。治せます!一人でも多くの方の励みに、またはこの病気を知ってもらう機会になればと思います。

 「精神科や心療内科へ行くのは恥ずかしい」や「自分が変な人間だと思われたくない」など、考える気持ちはわかりますが、なによりも自分の体を大切にしましょう。私も治癒しておらず、現在通院していますが、治療を始める前と比べると全然違います。近所の医療機関での受診が恥ずかしければ、少し遠くの医師へ相談するなどしてみましょう。

 この病気は、治ります。不安なことがあっても、大丈夫です。「一過性だから大丈夫」など思い込んで病状を悪化させるのは良くないことです。自分の生活をめちゃめちゃにしないように、しっかり受診して、しっかり治しましょう!!

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 以上で先輩の闘病記録 No.00001でした。紆余曲折があっても最終的に治ると思えると力をもらえます。実際の薬の名前、薬の量をどのようなペースで減らしていくのか、実際に闘病するときの自分の姿と重ね合わせられます。

さらに多くの情報がnrnさんの原典

https://matome.naver.jp/odai/2139087759959900301

には記載されていますので、そちらを是非読んでください。nrnさん、後輩の僕たちに有用な情報と、希望を与えてくれてありがとうございます。



他の症状を持つ強迫性障害から立ち直っていった先輩方のお話は、

「A. 実話 強迫性障害を克服 した」シリーズ  に

他にも

「B. 必ず間違うOCD家族」シリーズ
「C. 強迫のハゥトゥ 」シリーズ

などに記事があるので、よかったら、参考になさってください。



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