見出し画像

ここのね活動報告レポート|2022年5月

こんにちは。ここのね自由な学校です。

新学期が始まってから2カ月が経ちます。
少しずつ子どもたち同士の仲も深まり、
授業内容もより充実してきております。

さて今月はのここのね通信「土づくり」は、
ここのねに通わせている保護者の活動報告となります。

ここのねの通うまでと通ってからのストーリーを
書き綴っていただいております。

ここのねの初期から見守ってくださる
保護者のリアルな体験記。

是非、ご堪能いただきただければと思います。

ここのねと出会うまで

こんにちは。ここのね保護者として、今月の活動報告レポートを担当することになりました。どうぞよろしくお願いいたします。

さて今回は、我が家がここのねに通うまで、そして通ってからのリアルな体験記をお届けします。すこしでも読んでくださった方の参考になればいいなと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

長男が小学5年生の夏休み明けから突然学校に行けなくなり、湿疹や熱からそれが続きました。
ただの風邪などではないと気づき始め、学校に行けない場合の対策をネットで調べると意外に近くには見つからずしかも大分市の相談センターなどは4.5か月待ちという状態に愕然としたのを今でも覚えています。

そんなに悠長にしていられるわけもなく、とにかく原因を探したいと細かく探っていき、在籍校で定期的に開催されているカウンセリングや自治体が相談窓口となっている教育支援センターを利用してみました。
先生方はどの方も親身で子どもとも距離は近い印象でした。

今考えてみればそこに通う理由としては「なにが行けない理由なのか」と「わが子には人と比べてどんなことができないんだろう」そのわけを確かめたかっただけなのかもしれません。

不登校が始まり半年はとにかくいろいろなところへ出かけました。
紹介していただいた大分大学の心理センター、付属小のカウンセリング、大分のフリースクール、精神内科・・・。そしてWISKという児童用の知能検査として、全体的な知的能力や記憶・処理に関する能力を測ることができる検査もさせていただきました。

実際には検査はグレーであり、発達障害の範囲ではないと知った。
さて、ではいじめでなく発達障害ではなくどうすれば「元どうり」に戻れるのかという考えで悩んでいた気がします。

本人は一貫して「楽しいか楽しくないか」ですべての生き方を選んでいます。なので優しいが「楽しくはない」という理由で教育支援センターも行かなくなってしまいました。

その様子をカウンセリングのベテラン先生は
「長年カウンセリングをしていますが、彼は(いい意味で)逞しい不登校だ。こんなタイプはいない。」と言われるほど。それを強みに生かせればどれだけよいか、今でもそのチャンスをうかがっております。

その半年後、世の中がコロナで休校になり、ある意味「登校」に気を使わなくてよかったのですが何か進まなければとネットでの担任制学習システムを取り入れてました。今では当たり前のシステムで自宅で勉強できるのですが、本人にはまだ一度折れてしまった学習意欲が戻っていないことにやってみて気づきました。

その時にネットで知った「小幡和輝さん」という方がゲムトレというゲームを通じて学びを作るという方法を提唱しており、それをきっかけに小幡さんの不登校のお子さんがいる親御さんが集まるセミナーのようなものにZOOMで参加しました。その時に参加して見かけたのが「ここのね自由な学校(大分)」という言葉でした。

これが私のここのねとの初めての出会いです。

ネットで調べたりするのは割と得意な方ではありますが、ここのね自由な学校という言葉はまるで出てきませんでした。それもそのはず、当時プレ開校もままないできたばかりの学校だったのです。

小さな縁からfaceboookがあることを知り、その後学校説明会もあるタイミングだったので子どもも行くいかないは別にして1度1時間かけてどんなところか行ってみようと思いました。
住まいから1時間かかるため、通う気持ちでというよりはどんな生活がここにはあるのか肌で体験してみたかったのがきっかけです。
実際に場所までたどり着いて正直「学校・・・・?」と呼べるかわからないほど田舎の旧商店街のような場所の奥の奥へ案内されました。

これがここのね自由な学校のとの面と向かって「出会った」瞬間です。

参考:入学当時のここのねの姿(ここは…学校…???)

ここのねに通うことになってから

まさかこんな1時間もかかる場所に1年半前は通うなんて思っても見ませんでしたが、体験に行った長男がこう言ったのです。

「ここ、なんかいい。家族みたい」

その言葉から今の生活は始まりました。

通ってみて子どもたちがまずみるみる元気になっていく。
「認めてもらえる」という人同士の空気がそうさせているんだと思います。教育方針もやっていることも同じでもスタッフの「人」がなければ育めないと思います。

妹も4つ下で長男が不登校から1年間はよく頑張って公立校に通っていましたが、ここのねに出会った長男をみて「私もこっちがいい」と自分の意志で通うように。

繊細な子どもたちは小さなことで芽を摘まれたりすることも多いですが
その分たくさんの良い土や水をあげると成長も早いと感じます。
経験値が人の何倍も増えたような感覚です。

少人数の縦割りということろも活かされており、兄妹の会話が増えました。共通する話がたくさんあるからです。そこは家に帰っても会話が増える要因になりました。

親御さんとは通う場所も仕事も年齢もそれぞれ違えど子どもたちに「信じて決めさせる」という価値観が似ているなと思います。理由はいろいろ、不登校だから来るのではなく「通いたいから行く」ここのねに通うようになる子どもたちはなにかたくさんの個性が化学反応を起こし、それが親同士の「この子はこんなとこが素敵だった」という会話になる日常です。

個人的にはここのねがきっかけで私自身も出会えなかった人に出会えたり、その似た価値観のおかげでこの歳で本当に仲良くできる友人ができたことも大きな自信につながっています。

新しいチャレンジ、行動を起こすことは本当に勇気がいるし保守的な理由付けをしたくなります。が、バンジージャンプをするようにやってみたら意外と面白かった、見えないものが見えた、たくさんの経験と出会いが待っていたような感覚でした。

またまだ発展途上で教育は正解がないけれども、同じ価値観の人達と小さな家族を広げ作っていくような時間をかけてじっくり親子で成長して行ける「人と生きるって楽しい」といえる場所だと信じております。

ここから先は

142字 / 2画像

¥ 100

ここのね自由な学校は日本の法律上、公的な支援が受けられません。それは回り回って子どもたちの経済負担に重くのしかかっています。ここのねを「誰でも通える学校」にするため、ご支援をよろしくお願いいたします!ご支援いただいたお金は、給付型奨学金や施設設備の充実等に利用させていただきます!