伝統芸能の底力、落語を見た
家の近くで長屋寄席という催し物があったので見てきました。百年長屋という施設で雰囲気が素敵な場所です。初めての経験なのでそわそわしながら入りました。
主催者の方が快く迎えていただき、ほっこりしました。受付なども落語家さんがしているらしく、メールで問い合わせたのが笑福亭ニ扇さんだったことを知り驚きました。
音楽ライブなどと違って行くだけで、なんだか粋な感じがします。気分は江戸時代の商人。
■いざ落語を見る
寄席が始まりました。何故か撮影OKというなんとも心の広い対応。最初の挨拶だけ撮影した。
出演者の方は、左から笑福亭仁翁さん桂三度さん桂九ノ一さんです。桂三度さんは元ジャリズム、世界のナベアツというほうが馴染みがありますかね。
落語の感想
正直、生で見るまでは私は落語の凄さがよくわかっていませんでした。ですが、今回で凄さがわかりました。
■落語家さんの演技力が凄い
当たり前ですが、落語は一人で何役もの人を演じ分けないといけません。そして見た目と仕草、話し方で瞬時に誰を演じているかがお客に伝わらないといけません。
漫才やコント、舞台などでは一人一役でもいいですよね。歌舞伎などでは一人何役もすることがありますが、衣装や化粧で差別化できますよね。
落語は座ったままでそれらの差別化をしないとけない。これはかなりの難易度が求められますね。
近くで見ることができたので表情の変化など、細かい違いを感じとれました。
■喋りの力量が問われる技術の笑い
M−1やキングオブコントなどお笑いのネタは、独創性と喋りや演技力などの技術の2点で評価されます。ですが、古典落語の場合、100年以上前に作られた演目をしないといけません。
なので多少のアレンジはあっても本筋は変わりません。M-1で全員が同じネタをすると想像するれば、わかりやすいと思います。
同じネタの差別化、自分のものにしないといけない。これは難しいでしょうし何年もかかるのもわかります。
しかも、代々その演目をしていた師匠達とも比較されてしまうのです。007のジェームズ・ボンド役みたいなもので、過去の名優たちと比較されます。
そして現役で同じ演目をしている人もいます。何百回もされたネタ、知られたネタで笑いをとる。
鮮度のない状態から話術で笑いをとる。そう考えるとかなりの難易度です。
■まとめ
日本の伝統芸能の底力を見たという感想です。脈々と受け継がれているものには、それだけの価値があることがとても感じることができました。またなにか見に行ってみたい。
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