モネのさざ波 ブルージーン
ある日、ブルックリンのウィリアムズバーグの小道で、鉄の芸術家と顔を合わせた。すぐそこにアトリエがあって、「寄っていくかい」というので、見学させてもらった。東ヨーロッパからの移民だろう。ギョロっとした目が、優しく柔らか。鉄を相手に、このまなざしの柔らかさって、なんかいいなぁー。
帰り際、ボクは芸術家のジーンズにみとれてしまった。油絵の具の偶然の重なりが、デニムの上にさざ波を立てていた。モネの池だ!それも、春ではなく、初夏の池の輝きだ!
いい味のジーンズは今が旬。このままでいて欲しいなーと思ったけど、それは無理。これは作業着だから。そう、ファッションじゃないから。
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