個人的感想文「シェイプ・オブ・ウォーター」


ネタバレありあり。

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「声の出ない孤独な女性イライザの朝は、透明な鍋に湯を沸かし、卵を茹でる事から始まる。そして卵が茹であがるまでの一時、彼女は小さな浴槽で身体を温めながら、自慰をするのが日課だ。」


前知識なしで挑んだため、冒頭の浴室のシーンで驚く。このシーンは必要なのか・・?と自問自答しながら、見た映像を頭の中で整理してみたのが、最初に書いてある拙い文章だ。あああ、なるほど。この冒頭は興味深い素材で出来ている!と文書にして初めて気付く私。

この映画、どのシーンも文書として表現したくて堪らなくなるのだ。文字書きさんなら、きっとわかってくれるはず。


さて、話を物語に戻しまして、あらすじをば。

主人公のイライザが清掃員として働いている研究所に、南米で地元の人たちから「神」として崇められていた不思議な生物が捕らえられ、実験動物として送られてくる。ある事をきっかけに、声の出ない彼女と、半魚人のような生物は、心を通わせるようになるのだが・・・。


考察などは得意でないので、
そういうのは得意な方々にお任せして、わたしはピンポイントで単純な感想を。

半魚人のフォルムが美しく、可愛い。
指食いちぎっちゃうくらいの凶暴さを持っていながら、美味しいものくれた人には心を開いちゃう。猫は食べ物かと思ってうっかり食べちゃいますが、撫でて可愛がるものだと教えられ、ちゃんと反省もします。怪我させちゃった人にも素直に謝り、怪我もハゲも治します。良い子です。そして環境さえ整えば、強いヒーローにもなれます!

半魚人!!可愛い!!!!

全体的には、暴力的で差別的な表現も少なくないので(場所と時代背景が関係しているのかなあ?)、好き嫌いはかなり分かれるだろうなあ。賞をとった映画だけれど、万人ウケはしないんじゃないだろうか、と思う。

個人的にこの物語で好きなのは、声の出ないイライザと、言葉が話せない彼と間に会話がほとんどない、というところだ。彼はそもそも人の言葉を知らないので、彼女に足りない部分があるなんて知りも気づきもしない。

イライザが、ずっと抱えてきた「声の出ない女」というレッテル無しで自分を見てくれる相手に、恋してしまう気持ち、わからなくないなあ。綺麗な王子様じゃなくても、真っ直ぐに心を通わせてくれる相手なら、しかも見慣れれば可愛くてカッコ良い気もしなくはない子なら心動くよ・・。

半魚人だって、怖くて痛い目にしか会わない場所で、いっぱいゆで卵くれて音楽聞かせてくれて交尾してくれる女子いたら好きになるよね(男半魚人心はわからないため、雑)。

はあ、メルヘン万歳。


というわけやけど、暴力的なシーンは苦手なので、わたしの好き指数は、60点!


#映画感想 #シェイプオブウォーター #映画 #日記

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