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エッセイ【天気を操る娘】

「あの子は天気を操るらしい」と言い出したのは、主人。

「今日は晴れにするとか雨にするとか決めて天気を自在に操ってる。てるてる坊主に言うこと聞かせるとか。とにかくすごいよ」と興奮して教えてくれたのは、たしか娘がまだ幼稚園の頃。「は?なに言ってるの?大丈夫?」と最初思ったのは内緒の事実。

そんな娘が小学生の頃のお天気エピソードのひとつ。
運動会の朝、今にも雨が降りそうな空を見ながら「今から天気晴れにするから」と行って家を出た。その日の天気予報は曇りのち雨。
30分後運動会用のお弁当持って外に出て空を見た。雲がどんどんなくなっていき、みるみる晴れてくる。学校着いたら暑い暑い。だけどお昼になって急にパラパラ小雨が。一緒にお弁当食べながら娘が「あんまり暑いのもつらいから、ちょっとくらい降ってもいいかなって思っちゃった。ママ、ごめん!!」と。「え!?雨はダメだよ!どうにかならない?」「わかった」で、午後の競技始まったら雨が止み。

運動会のハイライトといえば高学年の騎馬戦。6年生の長男がめちゃめちゃ活躍。敵の帽子を連続で取り続ける息子の姿に大興奮!長男さらに大活躍の1対1の大勝負の時、急にカミナリそしてザーザー降りに。びしょ濡れになりながら敵の帽子を取って勝ち進み、勝負が終わった途端に雨が止んだ。

運動会の帰り道「お兄ちゃん、かっこよかったね。でも、急に雨もカミナリもで驚いたね」と言ったら、「あんないい場面には、雨やカミナリもあったほうが盛り上がるでしょ」と返され。そうだった!この子は天気を自在に操る娘だったと思い出した。

そんな彼女に、天気を自在に操る秘訣を聞いたことがある。
「天気の悪口を言わない」が最重要ポイントで「空や雲と会話する」ことも大事だそうな。

大人になった今でも気持ちが入ると天気を操れるらしい。気持ちが入るの
意味もよくわからないし、そもそもどうしたら天気が自在に操れるのか、
その仕組みはどこからやってくるものなのか。未だ謎は解明されていない。

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