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オンラインでも学び続け、憧れに出会う

これまで10年以上、全国の小中高生を集めてイングリッシュキャンプを開催してきましたが、まさかこのイングリッシュキャンプを全てオンラインで開催する日が来るとは思いもしませんでした。ところが対面でないと不可能であると思いこんでいたことが覆る今の高校生にとって理想的なイングリッシュキャンプとなりました。

やまぐち未来維新塾グローバル

山口県庁とタクトピアの初のコラボレーションとしてオンラインイングリッシュキャンプ『やまぐち未来維新塾グローバル』を開催することになりました。山口県の選ばれし高校生30人が以下のミッションとゴールを達成することを目的としたプログラムです。

やまぐち未来維新塾のミッション

外国の人々に出会い「自分はどんな人なのか?」を考えて世界へ発信をしてみよう!

やまぐち未来維新塾のゴール

外国人留学生と共に様々な視点から考えた自分自身について、英語で自己表現をする映像をつくろう

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ローカルとグローバルの確立

タクトピアは留学斡旋会社なのか?と言われることもありますが、僕たちの究極の目的は日本の若者が海外留学することではなく、地元でも世界でも自分の個を確立させて自分の追求したい世界を実現することです。つまり自己理解を通して自分の適性を理解し、ツールとして語学を身に付け、外の世界で挑戦することが大切だと思っています。英語という言語はそれを実現するための手段でしかないと考えています。今回のやまぐち未来維新塾では郷土・山口と自分自身をローカルとグローバルの視点から探究して、英語で言語化することがプログラム設計上の本質的な目的です。

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講師とスタッフ、そしてグローバルメンター

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タクトピアのイングリッシュキャンプの理念を理解してくれる優秀なグローバルメンターが集まります。2017年には12人の採用ポジションに700人以上の応募がありました。担当講師は嶋津ですが、今回も僕が憧れてしまうような優秀なグローバルメンターが集まりました。

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事前ミーティング中に隠し撮りしたので皆さん真顔ですが、簡単にスタッフとグローバルメンターを紹介していきます。まずはタクトピアELTインターンのSamuel Oliverがスタッフとして参戦してくれました。グローバルメンター1人目はモロッコ出身、京都大学院のMBA在籍で米国のアイビーリーグ・ブラウン大学を卒業したZakiaです。先日LinguaLiveにも出演してくれましたので、彼女の人生ストーリーをダイジェスト動画でご覧下さい。

ベトナム出身のHaは世界最難関の大学とされる現役ミネルバ大学生です。タイ出身のPimは名古屋大学院生、バングラディッシュ出身のTaniaとスリランカ出身のSadeeshaは立命館アジア太平洋大学(APU)を卒業、唯一英語ネイティブのオーストラリア出身のJeffreyはクイーンズランド大学を卒業して現在は京都大学院医学研究科に在籍しています。そんな彼らと事前のトレーニングやミーティング、リハーサルを経て、5日間のオンラインイングリッシュキャンプやまぐち未来維新塾が始まりました。

Day1 Opening(オープニング)

初日のオープニングではタクトピアのスタッフ紹介とグローバルメンターの紹介をゲーム形式で行います。そしてやまぐち未来維新塾実施中のグランドルール(みんなで決めるルール)の認識、マインドセット(なぜこのプログラムに参加しているのかを言語化、プログラムのミッションとゴールを意識)の確立して非言語アクティビティを含んだアイスブレイカーで場の空気を作り上げます。後半のウォームアップでは英語を使ったアクティビティを行い英語で話すことの敷居を下げていきます。 Day2の自己分析に向けて1分間英語自己紹介を作成する課題を与えます。

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Day2 Self Analysis(自己分析)

Day1の課題である1分間自己紹介の目的はただ1つ、「現状の自己紹介は何がダメなのか?なぜグローバルでは通用しないのか?」をグローバルメンターと共に批判的に考えます。多くの高校生は自分の名前と学校名と家族構成や誕生日などを発表します。自分は何がユニークで、なぜここにいて、英語で自己紹介しているのかということを考えるきっかけを作ります。正解はない、人と違って当たり前ということを認識するアクティビティや自己紹介の基本構成などを再認識してからローカル分析に移ります。自分を分析するということは自分が生まれ育った環境、つまり自分を形成している要素となる「故郷」について考えます。

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Day3に向けての課題は異文化分析です。グローバルメンターの出身国について情報を調べて発表するという課題を出しました。

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Day3 Intercultural Communication(異文化理解)

自分が生まれ育った山口、そして日本についてグローバルメンターとともに分析します。すると日本にいては気づかない地元の魅力や改善点が見えてきます。様々な分析アクティビティを通して山口の魅力を言語化していきます。

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そしてグローバルメンターによる異文化理解ワークショップを受講します。インターネットで調べても出てこないようなグローバルメンターが日本と比較して不思議と思われる事柄を投げかけ高校生に考える時間を与え、議論のきっかけを作ります。

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Day4 Skill Building(スキルアップ)

やまぐち未来維新塾のゴールは「外国人留学生と共に様々な視点から考えた自分自身について、英語で自己表現をする映像をつくろう」です。つまり最終日には英語で自己紹介する自分の映像を撮影し発表することになります。英語音声学やパブリックスピーキングのワークショップを通して新しい知識や技能を身につけながらも、「良いプレゼンとは何か?」について深く考え自分の意見を述べる機会を作ります。多種多様なスピーカーのプレゼンを分析して、グローバルメンターと共に良いプレゼンに必要な要素を洗い出します。

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Day5 Final Presentation(アウトプット)

最終日はアウトプットとして最終プレゼンテーションと徹底的な5日間の振り返りをします。前日の24時締め切りとして厳しい条件やルールを設けましたが、ほとんどの参加者が1分間の感動的な動画を撮影して時間内に提出してくれました。審査員として異文化理解と国際コミュニケーション論を専門とする青山学院大学准教授のAndrew Reimannに参加して頂き、異文化理解の重要性の講演の後、審査基準のもと最も優れた自己紹介動画を選定して頂きました。そしてそれぞれのグローバルメンターからのフィードバックをもらいました。

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大切なのはここからです。振り返りではこの5日間のマインドの変化と自分自身の頑張りを評価します。何がうまくいって何がダメだったのか、どのような気持ちの変化があったかなど分析ワークシートを用いて書き出していきます。そしてVenn Diagramを用いて事前途中事後の3つの視点から自分の成長を振り返ります。

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一人ひとり異なる視点から自分の成長を分析して、グローバルメンターと共有しました。最後には全員の前で10年後にまた会おうという願いも込めて未来の目標宣言をしてもらいました。上がってきた言葉は「英語」だけではなく「多様性」「価値観」「リーダーシップ」といった今回のやまぐち未来維新塾のミッションである外国の人々に出会い「自分はどんな人なのか?」を考えて世界へ発信をする上で重要な要素があげられました。この時、オンラインでも憧れに出会い、自分を表現することができるんだな〜と実感しました。

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やまぐち未来維新塾総評

高校時代には大人が想像できないほど深く悩む時期があります。親や社会からのプレッシャー、将来の進路や友人関係、この時に体験したことや感じたことは鮮明に記憶に刻まれます。そんなときに独自に自己分析をしてみても簡単に答えは導けません。そもそも英語を勉強する目的さえも、大学に行く理由さえも見つからない時期があります。

そんな多感な高校生にとってこのようなオンラインでの非日常体験は進路選択の起爆剤になると思っています。プログラムのコンテンツや運営を支える講師や大人よりも、やはりちょっと年上のお兄ちゃんお姉ちゃんの存在、今回はグローバルメンターが要です。自分を知るということは同時に自分がどうなりたいかという人生最大の問いに直面することになります。今の予測不可能な時代において何を信じて頑張ればよいのかわからなくなります。そんなときに出会う憧れの存在は最大のモチベーションに変わると信じています。

今回のやまぐち未来維新塾では英語で学ぶことはもちろん、最大の目的はグローカルな視点での自分語りです。つまり自分とは何者でなにが好きでなにに悩んでいて自分は何が特徴的なのか、生まれ育った山口という場所は自己形成にどう影響したのかをさまざまな視点から分析に英語で自分を語ることが目的です。今回の経験を通して参加者の高校生にはグローカルリーダーへの第一歩を踏み出して欲しいと願っています。

岐阜県オンラインイングリッシュキャンプ開催決定!

来月の舞台は岐阜県!岐阜県内で50教室を展開するリード進学塾主催、多治見市教育委員会と株式会社学研プラスの後援でオンラインイングリッシュキャンプを実施します。詳細はこちらからご覧ください。

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