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風の島のPEI (プリンスエドワード島)

カナダのプリンスエドワード島 ( 以下:PEI ) に越して来たのは2018年の夏。カナダへの引っ越しは決まっていたが、PEIに決まったのは多分引っ越しの一か月程まえ。決まってからは全てが慌ただしく、日々が過ぎて行った。事前に日本から船便で送っていた荷物を保管庫へ取りに行き、オンタリオから2日かけてPEIまで越して来た。引っ越し業者に頼むととても高額で、しかも日本の引っ越し業者の様に丁重でないので、自分たちで引っ越すことにした。荷物を積んだトラックを運転するのは義父、バンを運転するのは夫。その距離約1,800km。アメリカとの国境がなければ100㎞は短縮できるのだけれど。。。気分は『となりのトトロ』の冒頭場面。キャラメル食べる?

2018年の時はPEIでの賃貸物件が少なく、知り合いもいないことからKijijiという掲示板で家を貸し出していたのを見て、下見をせずにすぐに契約。凄いギャンブルであるが、PEIには日本にあるような賃貸の手厚い仲介不動産がないので、良い物件を見つけたらすぐに契約!契約した物件は築約100年の家を改装した家で、いろいろと不便はあるがレトロでユニークでとても気に入っている。それこそまるで『となりのトトロ』の家。ボロ!そこまでではないか。でもこの家なんかいる。。。「りす、、、でもいるのかな?」家に住んでいたのは小さな小さなねずみでした。ねずみキャッチャーで捕獲して森に帰しました。

PEIを一言で表すと、『風の島』。よく風が吹く。

『風の谷のナウシカ』酸の海から吹く風によって森の毒から守られ、のどかな農耕生活を送っていた。。。。

『風の島のPEI』セントローレンス湾から吹く風によって島が守られ、のどかな農耕生活を送ることが出来る。。。なんて。

でも強い風のために、木が倒され電線を巻き込んで停電になる。強い風でかき回された海は、PEI特有の赤土と混ざり赤茶色に染まる。冬では吹雪と「ごーーーっ」という風音と共に島を雪で覆いかぶす。風の強い時は皆家でおとなしくしている。すると翌朝は決まって穏やかで美しい一日になる。PEIに吹く風は島を守り、豊かにし、自然の厳しさを教えてくれる。

春は長い眠りから覚めた鳥たちがさえずり、島中に花が咲き乱れ、夏は日の長い一日を自然と共に過ごし、秋には美しい紅葉に染まった島で冬ごもりの支度をして、長く寒い冬に備える。自然と共に生活し、生きる。なんだか穏やかでいい。便利で近代的な都会の生活に慣れていた私はこれほど自然を近くに感じて生活するのは初めてで、戸惑うことも多かったけれど今はこの生活が気に入っている。

国際結婚をしている友人達は私を含め、同じ場所に長いこと滞在することがない。(もちろんずーっと同じところに住み続けている家族もいるが。) 私の移動周期は最短2年最長3年であり、そろそろ体力的にも精神的にも引っ越しがしんどくなってきたので同じところに長く滞在したいなぁと最近ふと思う。若い頃は冒険みたいで楽しかったのに、新しいコトに臆病になっていく。保守的になってきたのかな?韓国で出会ったオンマが「50歳までは引っ越し大丈夫!」と言っていたからそれまでは頑張れるのか。。。いつまでPEIにいるのかは分からないが、今はこの素晴らしい暮らしを楽しみながら島での出来事を発信していきたいと思う。

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※ photo 2020/5/28 8:15pm Waterside PEIにて。

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