蛇はペット

先日、7ヶ月ぶりにペットのボールパイソンが餌を食べた。

季節性拒食だったか、湿度が足りていなかったのか。

ケージの環境に気を配っていたつもりでも、そろそろ本気で心配になっていたところだった。

病院に問い合わせしたら「去年でエキゾチックアニマル対応の医師が退職した」と言われ。

タクシーで行ける距離、本人もとい本蛇になるべく負担にならない良い塩梅の病院を、イチから探しているところだった。

心底安心したし、懸念からひとつ解放された感覚がある。


蛇といえば、昔好きだった絵本に「へびのクリクター」というのがあった。

内容は忘れてしまっていて、後で調べた。

一番覚えていたのは、クリクターがアルファベットを覚えるシーン。

自分の体を使ってアルファベットを形作っていた。SはスネークのS!知育絵本としても多少役に立っていた模様。

今回調べて知ったのが、クリクターがブラジル出身であること。
ヨーロッパのご婦人のところへ、ブラジルに住む息子がサプライズで贈ったものらしい。
ご婦人は大層驚いた、にも関わらず飼うことにした。

上品なご婦人は上品にクリクターを教育した。クリクターは素敵な蛇になった。

ちなみに現実には蛇と散歩なんて部屋の中でしかやらない。帰巣本能などもないし、室内と室外の温度差は蛇にとって負担になってしまう。

ただ当時も今も、私は蛇と散歩することに憧れている。

さてご婦人が蛇を教育すること、これには文化的な意味があるらしい。生まれや種族(蛇は嫌われることが多い)にとらわれず存在そのものと接すること、ご婦人はそれが出来たので、クリクターは立派に成長したとか。


現実において、蛇も人も性格がある。

私も人の背景に関わらずその人自身を見る人間になりたい。

その蛇自身の様子を見て、拒食されても狼狽えないようになりたい。


今も頑張っているけど、おごらずに。


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