メンタルヘルスケア

「食べ物を食べておいしいと思いますか」

それだ!と思った。全然気づいていなかった。

どんなグルメ情報見てもどんなお店予約しても、雰囲気とか狙いは考えて分かるんだけど「美味しい」がない。しばらくない。

「あーこれ美味しいやつだ」と認識はしても心が動かない。

特に最近はちょっと何かあるとすぐ食べ過ぎてしまっていて、ますます食事の時間がつまらなかった。

普段から身体に良い食事、野菜、バランスなど考えているので、もしかしたらジャンクフードもたまには必要なのかと買って食べてみてもやっぱり満足しない。

ケーキもお菓子も買ってみた。全て同じ。米も野菜も卵も肉も、胃を膨らますだけ。脳味噌に、咀嚼、栄養、満腹の信号送るだけ、そういう感覚。

思い当たる節があった。知識はあったが、まさかその自覚がないとは思わなかった。

それが「食事が美味しくない」感覚だと、私は気付いていなかった。


私は冬、セロトニンの分泌が減るらしい。以前うつ状態になった時も、特に冬、調子が悪くなっていたようだった。

日照時間の減少によるセロトニン生成量減少で冬季うつ病というのは起こるらしいけれども、寒くて外に出たくないというのも拍車をかける気がしていた。

外に出ないのは寒い冬には誰にも億劫なことだ。サボりだ。なまけ心だ。そう思った。

けどうつ病なんて、なってしまえばもう罠。外出自体面倒になる。外に出る?日を浴びる?元気ないわ。となる。

私の今回の冬は、いつの間にか辛い気持ちになっていた、という印象。
寒さ対策で入浴を習慣にし、秋口から準備したにもかかわらず不調をきたした。

冬の休み、お正月、彼の家で過ごしたり、実家で母とお喋りしながら2人分のご馳走を用意してみたり、「やるべきこと」を考えないで自分なりにアクティブレストを意識して過ごした。

結果、色々と忙しかった、休めなかったな、という印象で終わってしまった。

そこから1月以降ずっと「帰りたい」気持ちでいっぱいの出勤が続いた。

「やるぞ!」「叱られても受け流して、悪いところは反省して次に生かすぞ」と若手社員みたいな意気込みに満ち溢れなくとも、「適度にサボりつつ頑張るぞ」という気持ちさえ持てない日々が続いた。

仕事というのは人生の大半。その仕事に向かう気持ちの処理に、これまで以上の莫大なエネルギーを使うようになった。疲労感ばかり蓄積される。大きな損害だった。

自己判断で寒さのせいにせず、さっさと病院に相談すれば、もう少し穏やかで楽しい冬と春を過ごせたのかも知れない。

うつの症状は本格的になると心のエネルギーを奪う。「自分に厳しい」というのは辛い症状を我慢することではない。
自分自身が最も効率良く、社会の為に動けるか。それを常に考えることである。

私は今回を機に、自分自身のケアとして、メンタルクリニックに通院することにする。

落ち込む時は「病院代、医療費がかかる私は欠陥品」まで思ったし、お金勿体ないなと思った。

大馬鹿ヤロウである。

その分、気分をなんとか盛り立てようとお金を使ったり、無駄に食事を取ったり、エネルギーを補完しようと様々なところで財布を出すのだ。

少なくとも私はそうだった。

尽くせる手を尽くしてから、買い物をしよう。

自分の状態を認めよう。

うつ状態がセロトニン不足なら、それは薬で補える。セロトニンは元々生成されるもの。食事、運動、そういうもので作られる。

辛い状態は、はその回路が外れた状態。

薬を飲めば治る。
その事実だけでも、心が救われないだろうか。
私は救われた。だからこの日記を書くのである。

自分自身を科学が解明してくれるというのはむず痒く、ちょっと面白くて心地よい。

病院で相談して、本当に良かった!
まだ薬、飲み始めてないけど。

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