#125 組みひものキーホルダー
「明日、組みひも体験に、りかこを連れて行ってあげようか?」と妻が言った。「ええっ!組みひも⁉」と私が聞いた。「うん。組みひも体験に行きたいって言ってるねん。アニメ『君の名は。』に、でてくるらしいで~。」と、妻が言った。「ええよ。」と、私は言った。
日曜日の朝10時前に、組みひも会館に私たちがついた。まだ、来客者はいなかった。早速、りかこは組みひも体験を申し込んだ。20畳ほどの体験場には、たくさんの丸台(組みひもの台)があった。それぞれの丸台には、いろいろな色を組み合わせた糸があった。
りかこは、赤色と白色と金色の糸のついた丸台を選んだ。おばあちゃんが、りかこの横に座った。年配のおだやかな先生が教えにきてくれた。先生は、「おはようございます。ゆったりとした気持ちでやりましょう。」と言った。
先生に教えてもらってはじめた、組みひもつくりの手順を、数回繰り返すと、りかこは覚えたようだった。30分ほどで、りかこの組みひもが完成した。
先生が金色の金具をつけると、りかこのキーホルダーが完成した。先生は、「これは、あなただけのキーホルダーです。」と言ってりかこに渡した。お礼を言って、私たちは組みひも会館を後にした。
車の中でりかこは、自分で作った組みひものキーホルダーをしばらくながめた後、いく度も組みひもを指でさわって、その感触を確かめていた。そしてりかこは、「どんなカギをつけようかな~。」と、呟いた。
@家族 18
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