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前職の「アンラーン」と「カルチャーギャップへの適応」をHERPで如何にして最速で進めたか?

株式会社HERPに2021年1月11日に入社した井川と申します。今回はHERPのビジネスサイドを統括しているレベニューマネージャーの冨田に、「最もオンボーディングが大変だった」と言われた私の前職の「アンラーン」の難しさと「カルチャーギャップ」への適応、そしてそれをどのように進めたかを書きます。この記事は、受け入れられる側(カルチャーの違う会社への転職を考えている人など)だけでなく、受け入れる側(カルチャーの違う会社からの転職者を迎える会社の人など)にとっても、違う視点を得られると思うので、ぜひ読んでみてください(所要時間:7分)。

【読んだらなにか得られそうな方々】
HERPが気になっている方、HERPの受け入れ体制・メンバーについて気になっている方、カルチャーの違う会社に転職を考えている方(大企業→スタートアップなど)、スタートアップ企業の受け入れる側の方

オンボーディングをする側として、オンボーディングをされる側としてご参考にしていただけましたら幸いです。

本記事を要約すると下記3点がわかります。

・カルチャーの異なるメンバーの入社前/入社直後の心境
・前職のアンラーンの具体的な難しさ
・アンラーンに時間がかかりそう、カルチャーギャップが激しそうな新メンバーをどうサポートするのが良いか

トライアル入社〜内定承諾まで

HERP入社までの経緯は、ぜひ下記記事をご覧いただければと思うので、割愛します。

内定承諾〜入社まで

 私は事業開発としての採用だったのですが、事業をよく知るためにインサイドセールス(以下、IS)、カスタマーサクセス(以下、CS)などの部署を回ることを事前に聞かされていました。厳密にはSaaS事業未経験だった私は、HERPへの内定承諾後、SaaS事業への理解を深めるためインプットを始めます。
・事業系:THE MODELなど
・IS:インサイドセールスなど
・CS:カスタマーサクセスとはなにかカスタマーサクセスなど
あれ、FSはないのか?と思われる方いらっしゃるかと思うのですが、このときの僕は結構セールスに自信を持っていたので、まあFSって法人営業だから読まなくて大丈夫やろと思っていました。

 この時点で大きな反省があり、「◯◯に関しては自分はわかっている」「☓☓に関してはあまり馴染みがないからインプットしよう」という勝手な思い込みで判断していたんですね。「自分はできる、わかっている」という思い込みは、自他共認められる高い水準のものだったら良いと思うのですが、そうでなかった場合は妨げにしかならないので注意が必要だと今は実感しています。

また、今考えるとすごいのですが、「新しい環境へ飛び込むワクワク感」と「事業開発として自分は期待されてるんや!!!バリバリインプットして速攻で結果出したろ!」というハイパーポジティブアクティブマインドで、代表の庄田や取締役COOの徳永に毎日個人メッセして、いろいろな情報を取りに行こうとしてました笑

僕のような新しい環境を楽しむマインドの人間に対しては、入社前の「相手への期待値の宣言」「該当者の実力をどう捉えているか」「該当者の改善点・伸びしろ」を明確に伝えるとともに、「該当者の改善点・伸びしろ」を強めに伝えることが重要だと感じました。というのも、新しい環境を楽しみと感じる=自分に実力があって自分は期待されてると思っている=すぐ結果が出せると思っている(自分はデキると思っている)可能性が高いので、この状態だと「自分はまだまだデキない、伸びしろ満載だ」というマインドになっておらず、オンボーディングに手がかかる可能性が高いからです。

 難しいことではありますが、入社前に「◯◯さんにはアンラーンが絶対必要で、かつ☓☓のポイントは特に〜〜〜なマインド・考え方にする必要がある」というのをかなりきつめに伝えることが重要になると感じました。これを明確に伝えられるだけで、受け入れられる側は「大前提、アンラーンはマストで、かつ自分は☓☓を〜〜〜しないといけないんだな」と自覚できますし、受け入れる側は上記を相手に伝える前に会社として「◯◯さんのここは良いけど、ここはマインドとして変えていく必要がある」ということを共通認識として揃えることができるからです。
 参考に、お二人からおすすめしてもらったインプットしたら良いと思うものを記載しておきます。

庄田おすすめ
ブリッツスケーリング
・the model(上述)
・インサイドセールス(上述)
トレイルブレイザー
SaaS スタートアップ 創業者向けガイド
徳永おすすめ
経営者の条件
ハーバードの正しい疑問を持つ技術
志高く
・スティーブ・ジョブズ系の本とか映画とか

そんなこんなで、年末〜年始にかけて、書籍やGoogle ドライブ、Scrapboxなどで必要な情報をキャッチアップしてきました。

入社〜入社1ヶ月目:第一の壁(ん?なんか噛み合わないぞ)

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 事業開発の仕事を行う前に、HERPの業務をOJT的な感じでキャッチアップするということで、ISとCSそれぞれミッションを持って業務を遂行していくことになりました。
・井川のISミッション:冨田が行っていたISマネージャー業務を行い、恒常的に成果を出せるチームにする
・井川のCSミッション:CSの重要業務であるクライアントへのオンボーディングを3社完遂する
このときの井川の気持ちとしては、まあISは現場感ないけど前職でインターン生をマネジメントしてアポ量産してたから、キャッチアップしながらやってみよう、CSはすでにロープレも合格してるのでいけるっしょ、というハイパー楽観的な見方をしてました。
結論から先にいうと、このIS楽観視によって、完全に爆死し、壁にぶつかります。

ここについては、爆死の原因として3つにまとめていますが、主に前職とのカルチャーギャップに起因するものになります。

爆死の原因①:「背景を伝えない」コミュニケーション

 ISマネージャー業務を自分的に全うするために、ISメンバーとの1on1、業務理解MTGを入れて、まずはコミュニケーションをとって理解していこう!という感じで進めてたのですが、ISの全体像はわかるものの詳細のイメージが掴めない。。。(今思えばこれは、自分の中に「この情報を明確にするためにこれを知りたい」という仮説と目的がないまま、とりあえずISの全体と詳細を知るためにMTGを入れていたからと言うことなのですが)。
 その結果、メンバーからしても「何のためか?」「ゴールはなにか?」がわからないMTGがセットされることになり、メンバーからすると「なんかよくわからんいきなり来た井川ってやつが目的不明のMTG入れてきてる、、、」となって、ISチームが良くなるどころか大変なことになってしまいました、、、
 今思うと当たり前のことなのですが、下記を外していたのが原因です。
・どういう背景で、どういう目的の質問/場/MTGなのかを明確にする
・MTGなら必ずゴール、アジェンダを用意する
受け入れられる側の反省点としては、「できるだけ早く成果を出そうとする」のは仕方のないことだなと思う一方で、「メンバーの工数も勘案して、自分が最速でキャッチアップしチームとして最大限の成果をあげられるようにするにはどうするのが良いか?」を考えるのが非常に重要だと感じました。

このときはレベニューマネージャーの冨田が「井川が自分で頭を使ってアクションするにはどう話すのが良いか」「井川がHERP内で動きやすくなるように、最短で目に見える成果を出すにはどうすればよいか」を考えてコミュニケーションを取ってくれ、事なきを得ました。

爆死の原因②:「メンバーの心理を考えない」コミュニケーション

 上記のようなコミュニケーションをとりつつ、並行してHERPのIS業務フローがいまいちわからないから、どこにボトルネックがあるのか、効率化する余地があるのかわからない!とりあえずすべての業務を可視化しよう!と思い、ISメンバーに業務の可視化(マニュアル化)を依頼します。これを行ったことで、ISメンバーのキャパシティオーバーとなり、チームがばらばらになりかけました。
 これは上記の背景を伝えないコミュニケーションに加え、メンバーの心理を一切考えないコミュニケーションをとったことが原因です。
 今回、目的は共有していたものの、ISメンバーからすると、常に成果が目に見え時間がタイトな中で、「業務フローの可視化」という業務が与えられた状態になり、「まあわかるが、そんなんより成果を出すほうが重要なので」となります。
 これもまたあたり前のことなのですが、下記が反省ポイントです。
・メンバーの負荷/業務の優先度を考えて、施策を実施する
・「成果を出すために必要なアクションかどうか」を考える
この2点目もかなり重要なポイントだと、今は実感しているので、詳細を爆死の原因③に書きます。
前職だと、施策の数を出してインパクトは考えつつも、やりやすいものをやっていくという施策の進め方をしていたので、HERPの施策の進め方と根本的に違いました。ここに関してはトライアル入社の課題発表でも若干感じていたのですが、やはり受け入れられる側として明確に改善ポイントだと認識し、HERPで業務を始める際には意識できるようにすべきだったなと思います。

爆死の原因③:「コトに向かっていない」コミュニケーション

 当時の私は、冨田に指摘されても、「いやいや、でも業務フローの可視化はどう見ても必要だし、、、。コトに向かってないコミュニケーションって言ってるけど、業務フローの可視化はボトルネック特定や改善に必要だから、コトに向かったコミュニケーションだよ。話通じないなぁ」と思っていました。
 今思うと、「業務フローの可視化をISメンバーに全投げする」という行動やそれに際してのコミュニケーションがコトに向かってないのですが、当時はコトに向かっていると思いこんでる状態です。一種の催眠状態というか思い込み状態というか、非常に厄介なのではないかと思います。これはまさに「アンラーン」の難しさだと考えていて、周りからすると「ずれてるなぁ」「全然受け入れてないじゃん、改善しないと」「受け入れてるように見えるけどアクションには落ちてないな」と見えるかも知れないのですが、本人からすると全く自覚がなく、自分は合っていて他の人が違うと思っています。
 そして、この状態を脱出するには本人が「自分ができないという事実」や「自分に足りない点」を痛感する、気づくしかないと考えています。

僕はここでも冨田の力を借りることになったのですが、入社して1ヶ月立たないくらい2人で飲みに行ったタイミングで「お前は自分が仕事ができると思ってるのか?」「基礎から全然できてない」「良いところがあるんだけど、基礎が全然できてないから基礎を固めて、その上でその良さをHERPで生かしていこう」という話を冨田からされて、「あぁ、自分が仕事できないんだな」「自分は更地、失うものはない、伸びしろしか無い」「だったら、HERPでこれからFSとしてバリバリ売れるようになって、ビジネス基礎を固めよう」と腹をくくりました。

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                   画像引用:漫画「ウシジマくん」
 この飲みがなかったら、今の僕は無いと思うので、冨田には本当に感謝しているのですが、入社1ヶ月のメンバーにこんな話をするのは辛かったと思います。ただこの経験を通して、HERPには「愛を持ってストレートに話す」というValueがあって、その価値観がメンバーに根付いている、と実感しました。

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ですので、もしこれを読まれているみなさんがHERPに入社することになっても安心して入社してください。HERPメンバーが、あくまで愛を持ってストレートに話して、お互いの成長につながるようなコミュニケーションを取ります。

僕も今では下記のような感じで、冨田や徳永とも仲良く仕事をさせてもらってます!(緊急事態宣言もまん延防止法も出てないときの写真)

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 次回は井川がSaaSのフィールドセールス(FS)としてどのように成長していくかの記事も書いていくのですが、そこで登場するFSマネージャーの宮田もまさにHERPのValuesを体現していますので乞うご期待ください。

今回は僕のアンラーンやカルチャーギャップへの適応について書きましたが、HERPは絶賛採用中でして、井川と話したくなった方、HERPに興味が湧いた方、そんなに成長できるなら話を聞いてみたいと思った方、転職が決まっていて適応できるか不安を感じている方、どんな方でも構いませんのでお気軽に下記フォームからカジュアル面談を申し込んでみてください!

読んでくださった方とお話できることを楽しみにしています!


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