学校の勉強は何の役に立つのか【英語編】

以前書いた記事(以下)の教科別シリーズです。
今回は英語についてです。

何の役に立つか

受験以外で役立ったことといえば、①使い物にならないレベルの英会話②英語の文献を読むぐらいです。中学・高校と6年間勉強してこの程度かよと思います。なので今回はどんなことに役立てるのが良さそうか、なぜ英語の勉強があまり役立たなかったのかといった内容になります。

僕自身英語が堪能ではないので、これに役立つと言っても説得力ないです。英語を習得したらという観点から、個人的には次の3つに役立てたいと思ってます。

・海外旅行
・英語の文書を読む
・字幕なしで映画を観る

それぞれ解説してみます。

海外旅行

中学レベルの英語力でも旅行はなんとかなります。しかし、英語ができた方が何かと便利です。

僕は初の海外旅行でバルセロナに行き、バルセロナ vs レアル・マドリードの試合を観たのですが、なかなか苦労しました。何に苦労したかと言うとチケットの受け取りです。旅行に行く前に転売サイトみたいなところでチケットを買ったのですが、受け取りは現地でする必要がありました。ホテル名を伝えてフロントに預けてもらうつもりだったのですが、伝えた宿がアパートの部屋貸しみたいな感じでフロントがなく、結局メールやら電話やらでやりとりしました。電話では全然うまくコミュニケーションが取れず、自分の英会話力のなさに絶望しました笑。相手がとてもいい人だったのでなんとかチケットの受け取りもちゃんとでき、無事に試合を観ることができましたが、現地でチケットを受け取れるまではかなりドキドキでした。

他にもレストランでの注文とかで地味に苦労しました。英語のメニューを読んでもメニュー名から料理が全く想像できません。店員に聞いてもゴミのような英会話力では何も解決せず、結局何となくわかる単語(chickenとか)を探してノリで注文してました。

初海外旅行では思った以上に英会話できなくて自分に絶望しました笑。そしてバルセロナでは、ホテルやレストランなど観光客を相手にする人たちほとんどが英語を話せていました。高級なホテルやレストランではなく、安いホテルやその辺のレストランでもそうだったので、日本との違いをかなり感じましたね。英語通じなかったのはサッカー観戦後に入った宅配ピザ屋の店員ぐらいでした。

英語の文書を読む

インターネット上で日本語と英語の情報量がどれだけ違うか知っているでしょうか? 正解は…

日本語: 3%
英語 :25%

日本語はわずか3%です。英語は約25%を占め、もちろん堂々の1位です。 つまり単純に言って、日本語の約8倍もの情報が英語でやりとりされているのです。英語が読めた方がいろんな情報を入手できて便利です。

僕がこれまで感じた「英語がスラスラ読めたらなー」と思う場面は、論文を読むとき(大学時代)、プログラミングのリファレンスを読むときです。今でも大量の英語を読むときは多少の拒否反応が出てしまうので、もう少し英語に慣れ親しみたいものです。

字幕なしで映画を観る

字幕で観ればええやーんという声が聞こえる気がしますが、日本語に翻訳したものと英語そのままの表現では微妙にニュアンスが異なります。英語圏の文化を理解して、この場面ではこの表現みたいなことがわかるともっとストーリーを楽しめるのではないかと思います。英語の理解が深いわけではないので、どのくらいの違いがあるとか詳しく書けないのが残念ですが、英語字幕と日本語字幕を読み比べてみるとそんな感じがします。

あとは僕は観たことがないですが、アメリカの有名な大学では授業を無料で公開してたりするそうです。もちろん英語で日本語字幕があるわけないので、英語を理解できるかどうかで情報格差が広がることになります。インド人は英語を習得している人が多く、学習意欲も豊富で、しかも人件費が安いので、今後日本人が勝てる要素が何一つなくなりそうで怖いところです。

イケてない日本の英語教育

海外旅行では簡単な英会話にも苦労し、読み書きも全然不自由な僕ですが、これでもセンター試験は8割以上でTOEICは勉強しなくても550〜600点取れるくらいの実力です。日本人の中で比較すると間違いなく半分より上位にいますが、実践だとちょっとしか通用しません。

なぜ日本人は英語が苦手なのでしょうか。

僕が考える問題は英語を話す機会が絶望的に少ないことです。

医学博士の大黒達也さんの本「芸術的創造は脳のどこから産まれるか?」によると、モノリンガルの人はいちいち単語を頭の中で翻訳して英語を処理し、マルチリンガルの人が英語を使うときは頭の中にある辞書を切り替えているそうです。つまり英語が堪能な人が英語を話すときには、翻訳の処理がなく頭の中に日本語が出てこないということです。

読み書きをするときは辞書を引いたりメモしたりしながら処理でき、どうしてもその方が楽なので、英語だけで処理しようと思えません。しかし、会話するときはどうでしょうか?英語を聞いたかと思ったら次の瞬間には話さなきゃないので、いちいち翻訳している暇がありません。なので、英語での会話は頭の中で翻訳せずに英語を使うトレーニングになります。たとえ使える語彙が少なくても、頭の中で翻訳せずに英語を扱うことができれば、あとはちょっとずつ使えるフレーズを増やしていけばスムーズな会話ができるようになります。

日本では英語の授業でさえ、英語で話す機会がほとんどないです。日常生活の中ではもっと使う場面が少ないので、日本人が英語を扱えるようになりそうもありません。こうなる原因は日本の英語教育に少し問題があるのではないかと思います。僕が思う原因は次の2つです。

・英語の授業が日本語で行なわれる
・readingとwritingで評価される

英語の授業なのに授業中に使われている言語はほとんど日本語です笑。補足的に日本語での説明は必要かと思いますが、基本英語で授業すれば良いのではないでしょうか?ちなみに海外では英語での授業が当たり前だそうです。
 また学校での評価や高校・大学入試での評価ポイントはほとんどがreadingとwritingです。listeningも多少ありますが、readingスキルを使ったlisteningになっていると思います。(頭の中で翻訳している)
 こういう教育システムになっているため、英語を話す練習をしなくてもよくなってしまってます。むしろ話す練習をする時間でreadingやwritingを練習したほうが受験に有利なので、誰も話す練習をしようと思いません。せっかくの英語の授業くらい話す機会が増えるようなシステムにしてもらいたいものです。

最後に

少し批判的な内容もありましたが、英語を学習する人にとって少しでも参考になってくれれば嬉しいです。受験を控える学生にとっては少し残念な情報もあったかと思いますが、なるべく日本語に翻訳しない意識を持って取り組んでみてください。

英語レベル低いにもかかわらずいろいろ書きましたが、一応受験勉強は真面目にやった上での意見なので少しでも聞く耳を持ってください笑。

英語習得のために現在オーストラリアにいる僕の友人が、ブログで英語習得に関する情報を書いているので、海外在住者の意見を聞きたいという方は覗いてみてください。

参考文献


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