「ロシア産原油上限価格制度」に関する追加情報

先日発動された「ロシア産原油上限価格制度」に対して、サウジアラビア等の産油国は、G7が自分達の権利を侵害しようとする試みだとして反発しています。

そして今回、ロシアも以下のように反発することにしたようです。

ロシア側の対応)
これまで、ロシアは国内で産出される原油とそれを精製して作られる石油製品のほとんどを輸出していました。

今後、ロシアは世界への原油供給量を減らし、精製した石油製品の供給を増やします。
ただし、ロシアの石油精製能力には限界があります。
そのため、ロシアは指定した第三国で原油を精製してもらい、そこで作られた石油製品をその他の国へ供給することにしました。

ロシアが指定した第三国とは、インド、トルコ、アラブ首長国連邦、オマーン、中国です。
原油は、この第三国以外には輸出しないようになります。
ロスネフチ、ガスプロムは、原則としてこれら第三国の企業以外とは直接契約をしません。

特にヨーロッパ、アメリカ、日本へは原油を含む全ての石油製品は、第三国の企業経由、あるいはさらに別の国の企業を経由して輸出されるようになります。

なお、万一プライスキャップ連合の制裁を受ける立場になった時のために、ロシアは大量のタンカーを配下に置きました。
また、保険は上記第三国の保険会社が担当することになり、実質的に上限価格制度の制裁は効かなくなりました。

結局、プライスキャップ連合の保険会社は、大きな市場を失ってしまいました、
また今後G7諸国は、ますます世界に対する影響力を失うことになりますね。
彼らは、いつまでこんな自傷行為を続けるつもりでしょうか?

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