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「なくても困らない」仕事をしている自分が今やるべきこと

妻は臨床検査技師だ。PCR検査を担当することこそないが、コロナウィルスの感染拡大によって崩壊の危機が叫ばれる医療現場を支えている。ここ2か月くらいで一気に仕事の愚痴は増えたが、同時に「自分がやらなければ」という使命感も高まっているように感じる。安倍首相が先日の会見で「臨床検査技師の皆さん」と呼びかけて感謝の意を示したときは、ネットで動画を検索し、その部分を繰り返し見ていた。

片や自分はITやゲームの情報を扱うニュースサイトの編集者。世界的な危機の中で「Zoomでオンライン飲み会が楽しい!」「どうぶつの森にアップデート配信!」みたいな、のんきな記事を作っている。
「自分たちが頑張ることで、自宅で飲み会やゲームをする人が増えれば、感染拡大防止につながる!」……などとは言えるかもしれないが、もはやこじつけに近いし、当たり前だが首相に感謝されてはいない。

自分の仕事に誇りは持っている。しかし「あると嬉しいが、なくても困らないもの」であることは認めざるを得ない。医療機関以外にも、運送業者や小売店など、なくなってしまうと困る仕事はたくさんあるが、うちの会社が潰れたところで困る人はそれほどいないだろう。読者やPCメーカー、ゲームメーカーであっても。
実際、会社の業績はかなり落ち込んでいるようで、その影響もあってか、リモートワークが開始されると同時に「残業一切不可」の指令が下った。

この状況で自分はがやるべきことは何か? それはやはり,倒れられたらみんなが困る妻のサポートだろう……ということで、掃除や洗濯、夕食の準備など、いつもは分担している家事を自分がやることにした。

リモートワークや残業不可で時間ができたとは言っても、仕事をしながら家事はできないので、勤務開始前に掃除や洗濯を済ませて、昼休みに夕食の材料を買いに行ったりしている。結構忙しい。だが、「医療現場を支えている人を支えている」みたいな気分は悪くない。首相が感謝してくれなくても頑張れると思う。

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