そうだ!今日からはじめよう。まずは、 昨晩の読書について,2006年12月13日

ホームページのBBSがなんだか解らないことになってどうゆう訳かまた、
解りもしないでブログを始めることになりました。
 書物は人間と同じ敵を持つ。いわく,火、湿気、虫、時間。
そうしてそれ自らの内容。ポール・ヴァレリー  文学論より
ブログもこれと全く同じ事がいえますね。
うちのマックはコーヒーも敵かもしれません。いつも横にあるからです。
いつかマックの上にこぼしそうな気がしますし、内容といったら、
問題外です。でも、とにかくブログをはじめます。
 僕はまだ、日記を書いたことがありません。53歳、書こうと思った事さえありません。でも、考えたらもういい年です。
まったくMozartやJohn Lennon やBud Powell,Billie Holiday,John Coltraneもうとっくに亡くなっているのです。1日、1日を大切に生きるには
いい事かもしれません.寝る前は僕の楽しい時間です.
このところ、毎晩、泉鏡花の“芍薬の歌"を読んでいます.岩波の鏡花全集を一度読んでいるので、2度目です.じっくりと味わいたいと思っています.いつもなら本を読みながらバックに音楽、それも昔の古い録音のジャズやクラシックをかけているのに、泉鏡花の場合は音楽がじゃまなのです。それは彼の文体がそれ自体、色、色彩が、在るように、彼の文が音を持っているからです.その音とは静寂の音の事です.そうして、鏡花の漆黒の闇、その中で幻想的な物語が進行して行く様は、本当に日本人として生まれてよかったと思います.この世界が解るのは恐らく日本人だけだと思います.しかし、その日本人も理解できる人は少なくなりつつある、と思います.皆さん、早く読んでおいた方がいいと思います.全く、泉鏡花の天才は世界で比べるものがありません。ところで、今読んでいる、”芍薬の歌”の前はバルザックの”農民”を読んでいたのですから、我ながら、いったいどうなっているのでしょう?でも、不思議な事に、泉鏡花全集の月報に文を書いているのはバルザック全集を訳している方々が書いていたりするのです.もちろん、バルザックを読むときはシュナーベールや,クララ・ハスキルなどをかけています.そのうちにむにゃむにゃと眠くなって,朝になると決まってターンテーブルが回っているのです.絵描きの寝る前ってみんなこんな感じだと思います。きっと。.
2006年12月13日3時11分

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