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●Our World,ビートルズを宇宙中継で同時刻に観る。(BEATLES ESSAY 8)

ビートルズが日本を去って行ってからも、彼らの話題には事欠かなかったし、世界はビートルズの周りを回っている様な感があった。彼等がまさに世の中で最も新しいものであると皆が思っていた時代だった.そんな中で、今度は、世界で初めて、全世界、4億人が観るであろう宇宙中継の番組が企画され、イギリス代表としてビートルズが新曲を披露するという.それは、日本ではNHKが放送する.タイトルは“OUR WORLD"だ、僕は、来日公演と同じようにレコーダーにいいテープを入れてスタンバイする事となった.放送日、放送は7時から始まったと思う.最初にビートルズがちょっと、予告のように登場した.番組は進行して行った.しかしなかなか彼等は登場しない.当時、僕は中学の2年生だったと思うが、もちろん、徹夜なんてした事が無かった.眠い。けど、寝てはいけない.まるでトゥーランドットではないか!ああ眠いなどといっている場合ではない。僕はずぅっと、マイクを構えていたのだった.辺りが明るくなって来た頃、やっと彼等が、登場した.彼等の姿は、前年の日本公演とは、まったく違っていて,髭を蓄え、服装も今まで観た事も無い様な服を着ていた.たった1年で、こんなにも彼等は進んでしまった.と思った.僕は瞬きする間も惜しんで凝視した.時間はあっという間に過ぎていった。観終わった後、僕はビートルズと同じ時刻に彼等を観ていた事に満足感を覚えていた.それが僕の初めての徹夜だったけど、その日、僕は、学校へ行ったのだろうか、それはよく、覚えていない.ジョンがガムを噛みながら、歌っていたのはすごいと思った.当時、バンドでドラムを担当していた、僕が昨日のテープにあわせてリズムを刻むとどうもその曲はリズムが逆になってしまうのだった.そうなのです.ALL YOU NEED IS LOVEは変拍子の曲だったのです。曲の最後の、SHE LOVES YOUは新鮮に響きました.そうしてその頃、ファンにとってとても嬉しいキャンペーンガ、不二家で始まったのです.チョコレートを食べて空き箱を送ると、とても大きなビートルズのポスターがもらえたのです。もちろん、僕はチョコレートを毎日せっせと食べまくったのでした。

2006年 12月24 日17 時17 分 

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