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AIに何を問えばいいのかが分からない人々にクラフトビールは何ができるか

12月に入ってしまいました。
今年はなんと毎月1回は記事書いてるんですよ!
と思って振り返ったら1月書いてないww
年始早々からあかんかったんかい、と思ってがっかりしてますw
まぁプロスクール追い込み時期だったんで、、と言い訳してみたり。
スクールが終わってからやっぱりインプットの量減ったなぁと思いつつ、ちょいちょい本を読んでいます。
たまたまというかイベントの合間の暇な時間に久々に蔦屋書店をうろうろしてジャケ買いしたのであんまり期待してなかったんですが、期待の3倍はよかったのでご紹介します。

真の発見の旅とは、新しい景色を探すことではない。
新しい目で見ることなのだ。

マルセル・プルースト『失われた時を求めて』

工業社会において人間の機械化が進み、人間も能力と実績で評価されるようになった。
人間は学び続けることで自分をアップデートし続けられるという前提。
学校はメリトクラシーを強化するためにあった。

機械の人工知能化が今後進めば人間の仕事は取って代わられる。
AIはメリトクラシーの最終形態であり、労働から解放者。
人間に学力をつけさせる意味がなくなる。

  1. 「学び」から「遊び」が分かれて、どっちもつまらないものになってしまった

  2. 「能力」や「才能」という概念がやる気や自信を失わせてしまうこと

  3. 能力信仰やメリトクラシーがドロップアウトを生み出しやすい原因となっていること

  4. 本来は必要ないペシミズムに陥った不幸な子供たちが生まれ続ける

  5. 最終的にはほとんどの人の仕事が人工知能に取って代わられてしまう

無用之用
役に立たないものが役に立つ。
物事をリフレーミングして新しい意味を見出せるのは人間だけ。

自立とは、頼れる人を増やすこと。
親だけに頼っている状態から、徐々に社会の中に頼れる相手を増やしていくこと。

幸せに生きる、幸せとは人それぞれ。
自分の人生をいきいきと生きること。
「未来に希望を持てる」+「自ら切り拓いて生きていける」
=「世界は自ら変えられる」(≠自分が世界を変える)
=「自分自身が変わる」

対話を通じて自分たちがいかに抑えつけられてきたかを自覚する。
人間化=humanizationのプロセスが必要
なにをどのように学ぶか、より、なぜ学ぶのか?
読み書きよりも重要。

人間としていかに善く生きるか?
公共の利益とはなにか?

普遍の問い。
人間中心主義・資本主義を超えてアップデートする。
・人類が自然の生態系を破壊してきたことを反省し、多様な自然を愛で守る存在になる。
・あらゆる種が健やかに生きていける地球を作り上げるために世界を変えていくことが公共の利益。
地球全体をよくする仕事こそ、これからの時代の人間にしかできない最高の仕事。
何に価値や意味があるか判断し、創造性を感じられるのは人間だけ。

探求する→ラーニングとアンラーニングを繰り返す
学びの場とは、世界をよくするために集まった探求者のコミュニティ
ラーニングだけなら一人でできる。
わざわざ集まって対話を通じて初めてアンラーニングできる。
ラーニングばかり積み重ねてきた大人こそアンラーニングが必要。

学校は「自分が変わり続けるために行く場」にイノベーションする。


さて、ここまでが本書のメモなんですが、
ここまで書いてて都市経営プロフェッショナルスクールのことやなって思ってます。プロスクールについてはこちら。

社会人スクールとして新しい学びの性質を備えていたんだなぁと改めて思うんですよね。
特にラーニング特化している公務員に向けて、
ラーニングとしてのオンラインプログラムもしっかり用意しつつ、
アンラーニングの機会としてオンラインでのミーティングや集合研修でのプレゼンや対話もできる。

この本には、遊びと学びが区別されてきた歴史、
人間が大人と子供に分けられて不平等な扱いを受けていることや
近代化が学力や能力といった概念を生んで
メリトクラシーで人間を資本主義の枠にはめてしまったことなど、
順序立てて書かれてます。
当たり前だと思っていたことが、
現在の世界に合わなくなってきたことは日々感じますよね。
でも変わる必要がどこかであるのに
人間ってなかなか変われないんだよなぁと。
そしてこの本を思い出しました。

アンラーニングは経営者にとっては当然必要な感覚だと思います。
この本でも発達指向型組織の中での自己変容型知性について書かれてますが、この知性こそがアンラーニングなんだと思います。
リーダーは自分の信念やフィルターは持っているべきだと思いますが、その信念やフィルターも時代や環境によって変化すべきとして客観的に見ることができないと組織はすぐに衰退するんじゃないかと。

プロスクールで公務員の受講生に対しても、
「事業」や「小商い」をすべきと何度も言うのは
この経営者としてのアンラーニングの感覚を身に着けるべき
ということなんだと思いました。
そして、AI時代に人間にしかできないことこそ、
幸せな暮らしと公共の利益を定義しなおすこと。
公民連携が成功するキモはこれなんだと思います。
ラーニングだけでうまくいくわけがないなと。

さて、クラフトビールの話を全然してませんがw
クラフトビールもAIに取って代わられる部分が多く出てくると思います。
特に今では本当に無駄なタスクとなっている
税務関連の記帳業務や申告業務などは簡単に無くせると思いますし、
大量生産大量消費を目指すクラフトビールの仕事は
人間がやる仕事じゃなく、AI化した機械がやる仕事
になるんじゃないかとさえ思えてきました。

じゃあ我々人間が作るクラフトビールの仕事はどうなっていくのか。

この本でも書かれている通り、
環境についてもっと考えて人間が作るビールも変わっていくべきだろうと思うのです。
そしてそれは選択する消費者にとってもアンラーニングが必要なはず。
単純に美味しいビールを選ぶ時代から、
より善く、公共の利益に資したビールを選ぶ時代がすぐそこまで来てるんじゃないか。
その時に自分がそんなビールを作れているんだろうかって、
学ばないといけないことはたくさんあるんだぁなと。
そのビールを飲んだ人がAIに出来ないことに気付いてくれるようなすごいビールを作りたいと思います。

今年もあとちょっと。
また改めて振り返りもしたいと思います。

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