Buena,Riku! 〜2回目の練習を終えて得た実感〜
今は帰りのヴィクトルの車。
ヴィクトルはグラウンドまで車で連れて行ってくれる人。チームのリーダー的存在で、普段は学校の先生をしているらしい。娘もいるお父さんだ。
車ではスペイン語で何かしら言わされて、チームのLINEグループに載せている。
ミゲルの悪口言ってる。
ポルの悪口も言ってる。
チピの悪口も言ってる。
ちなみに誰が誰だかわかってない。
ホセの悪口も言ってる。
なんかこれは微妙だったみたい、おれがすべってるみたいじゃねーか。
ネグロの悪口も言ってる。
何がそんなに面白いんだか。
ということで2回目の練習が終わったわけだが
チームが俺を受け入れてくれた**。 **
エウロパ(以前参加した6部のチーム)ではなかったことだ。
**紅白戦でめちゃめちゃ削られる
名前を呼ばれる
その国の言葉で下ネタを言わされる **
これが今日一気に訪れた。
シャワーではシャンプーも貸してくれたし。
やっぱり嬉しいな。
剣のメンタルといえど、優しくされたり、仲良くしてくれたりしたら嬉しいに決まってる。
ここで気持ちを緩めてはいけない、それはわかってる。
じゃあ今日おれがどんなパフォーマンスをしたのかを少し話そう。
今日の練習もミーティングから始まった。
フォーメーションとボールの動きが示されたスライドが50枚分。
25枚くらいが攻撃。
5枚くらいがGK。
20枚くらいが守備。
複雑だ。
守備の時は4-4-2
攻撃の時は4-3-3からアンカーが下りて3-4-3に移る。
誰がどこに移動して、どこにボールを持っていくかが詳細に何パターンも示されている。
スペインっぽい。
スペインっぽいってなんだろう、っていう話になってしまうからこの言い方はよくないな。
GKも立ち位置が示されている。
20分くらいでミーティングは終わって練習スタート。
グラウンドは中学生くらいの子供たちが練習していたので、ウォーミングアップはゴール裏のミニグランド。ここも十分けりやすい。
1回目と同じで、何周かジョギング。
今日はアンダー長袖を着てきたので寒くない。
今日ももちろん誰とも話さない、この時間でスイッチを入れる。
やるんだ、やりにきたんだ。
よし。
ここからはボールを使ってサッカー要素をいれる。
フィジカルコーチが説明するが、もちろん何を言ってるか分からないので前のやつを見て真似る。
四角形で、縦パスいれて、受けた人は斜めにドリブル。これをずっと続ける。
ラピドラピド(はやくはやく)とフィジカルコーチは言う。
パスをした人は、ラダーやジャンプ、内旋外旋、足上げなど、フィジカルコーチが設置したアスレチックをこなしていく。
ボール6つくらいでやるので、休む暇はほとんどないが、だからこそいいウォーミングアップになる。
昨日のCLも少し意識して、相手の前に入るドリブルを意識した。
手が重要な気がする。
逆回りもやって、20分くらいかな。
グラウンドに移動して、紅白戦が始まる。
こっちにきてはじめての紅白戦。
おれにとっては2ヶ月ぶりの試合形式だった。
ラッキーなことに今日は大きくサッカーをすることを意識していたのでちょうど良かった。
サイド展開もできたし、攻撃参加もできたし、縦パスも入れれたし、ボール奪取もできたし。
とりあえず走りまくった。めちゃくちゃ楽しめた。
楽しめたってことは調子が良かったんだろう。
テクニカルな話をすると、
相手は4-3-3でスタメン組。
こっちは4-4-2でサブ組。ユースから2人借りてる。
ミーティングで話してたビルドアップの練習をしたいようだ。
だから上で言ったように、アンカーを使って3枚でビルドアップしてくる。
定石でいけば、2topでCB2枚とアンカーを見るかたちだよね。
だけど、こっちの2topはユース1人と、賢くない系1人。
それを理解していないのか、それとも理解しているけど、向こうチームのビルドアップの練習としてあまりアンカーを気にせずCBにプレッシャーをかけて簡単に剥がれているのかはわからない。
いやいや、もしかしたらボランチがそこにプレッシャーをかけるのがスペインだったら定石かもしれない。
ということであまりそこは指示しずらかった。
一応テスト参加だから、2日目からチームの戦術にあれこれ言っていたら、明日から来なくていいと言われる可能性もあるからね。
だからアンカーにはボランチがよんでプレッシャーをかけるか、自由にやらせてしまうか。
よんでプレッシャーをかけるのは、距離も遠いし、戻る労力も必要だし、リスクはまぁまぁある。
けどおれの場合は何かアクションを起こさないといけないから、何度もボールを奪いにいった。
厳しくタイトに、奪いにいった。
見てるだけじゃなく、奪いに。
スライディングも4回くらいしたと思う。
いいディフェンスは6回くらいあった。
仲間から声がかかる。
buena,RIKU!
ボールを取れた時もあったけど、もちろんシンプルにはたかれて全力で戻らなきゃいけない時もあった。
だから超ハード笑笑
守備はそんなもん。
ボール取れない時は余裕でビルドアップされるから、何でもできちゃうし、正直止めようがない。
サッカーは11人でやるスポーツだ。
結局失点シーンは裏にポーンって蹴られてゴール。
もう個人の問題だし、個人の責任。
日本はみんなのせい、みんなの責任、としがちだけど、こっちはそのようなチーム意識は無い。
チームとしてこうやってビルドアップしよう、とかこうやってボール動かそうとかはあるけど、
ミスが起きたときとか失点したときは、個人で問われる感覚だ。
今日の反省。
その感覚で、誰かがミスったときにダッシュで戻ってボールを奪いにいくことをやめた瞬間があった。
これはダメだ。全力でやらないと。
すぐ修正。
攻撃はというと、守備がザルなので何でもできてしまう。
組み立てもできるし、ライン高いから裏にも蹴れるし。
俺はCB、SBからボールを受けて前に運ぶ。
シンプルに戻すことももちろんある。
はじめはなかなかボールを受けることができず、ちょっとウザかったが、普通にポジショニングとって、普通にはたけば、普通にボールは来る。
俺に渡せばもっと効率的にビルドアップできるのに、前に蹴って奪われたり、サイドバックに当ててハマったり、ウザくはあった。
けど、だからといって、タッチ数が増えたり、視野が狭くなったりすることはなかったので、冷静ではいれたと思う。
冷静に、熱く、だ。
具体的にはCBと一緒に2topをはがす。
サイドにボールをつける。
斜め縦につける。
ボールを運ぶ。
もっと奥は見れたはず、正直ロングボールは一本しか蹴ってない。
もっと縦パスできたはず、顔を上げろ
もっと運べたはず、今日運べることはわかったからスペースを意識してポジショニングを取ろう。
要は認知。認知できれば余裕が生まれる。
サッカーは認知だと思う。本当に。
極端な話、首を振ったもん勝ち。
紅白戦が最後の5分くらいアンダー2タッチになった。
そこから2回ミスってしまった。
それ以外は一回もミスしてなかったのに。
要は認知が足りてない証拠。
認知に終わりなんてない、もっと見て、もっと理解して、もっと選択肢を持つ。
攻撃参加は2.3回できた。左にオーバーラップしてチャンスメイクしたし、右にうまくボールを動かしてダイヤゴナルランでスペースを作り出すこともできた。
あとはシュート。ゴール。
これが必要だ。
今日の3回目の練習の意識はシュート。
これがゴールになれば、信頼は強固になる。
この日の練習では4回くらい後ろからタックルを受けた。全部ファウル。
ボールを奪って前に運んだとき。
ファーストタッチでスライディング交わしたとき。
ドリブルで引き寄せたとき。
前に出ようと走ったとき。
プレーしてても何となくわかる。
みんな怖いからファウルするんだ。
ファウルでしか止められないんだって、そう思い込む。
日本でプレーしていた頃からそういう考えだ。
だけど、ファウルされたときは叫ぶし、文句も言う。チャンス潰されてるわけだから。
ファウルを受けるほど、みんなが嫌がっているのはよくわかった。
次はそんなタックルさえも越えていかないといけない。
タックルをかわせるような身のこなし、倒れない体幹を身につけることができれば、さらなるレベルアップに繋がるだろう。
ここまで練習について話してきたが、
守備ではボールを奪うシーンも多々あって、
攻撃では基本的にミスがなかったし、相手が嫌なプレーを少しできた。
その結果、チームが俺を受け入れてくれたんだろう。
練習後は80点くらいの出来だと思っていたが、こうやって振り返ってみるとまだまだ65点くらい。
ここからまた始まる。
ということで今日(3回目の練習)のテーマは
認知と積極性とインテンシティ。
インテンシティは倒れない、負けないという意味に加えて、守備の強度をこれまで以上にあげる。
紅白戦の時間は20分を2セット。
肺は余裕だけど、一回つる前兆みたいな感覚があったからビックリした。
昨日の練習がハードで若干疲労感があるが、今日の練習(金曜日)をすれば、次は火曜日。
適当にやれば絶対に明日後悔する。
ワンプレーワンプレーにインテンシティを求めろ。
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