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全集中、剣の呼吸〜スペイン5部に練習参加して〜

こんばんは、今は23時。
ホームで電車を待っています。

今日、5部のチームに練習参加した。

前回も説明したが、5部というのはカタルーニャ州1部に該当していて、日本でいう関東1部。
ただ日本とスペインはレベルがひとつ分違うと言われているので、レベルで言うとJFLのレベルと言えるのかもしれない。
(香川や柴崎、岡崎がスペインでは2部でプレーしている)

感じたことを忘れないように、すぐに言葉にしとこうと思った。


剣のメンタル

なめられない、謝らない、全員敵、本気の本気。

こんなキーワードを意識して臨んだ。
もちろんサッカーのことも。
首振る、ポジショニング、守備削る。

Twitterで呟いて、自分に言い聞かせた。

サンツ駅で二十歳の選手と待ち合わせて、20分くらい先の駅で、25歳くらいの選手の車に乗って20分くらい。

遠い。

初めて会った外国人2人と車に乗って練習に行くなんて、一年前のおれは予想もしていなかっただろうな。

そんなことを考えながらグラウンドへ。
少し眠かったけど、グミをもらって目が覚める。

この2人は英語が話せるからコミュニケーションはとれる。ちなみにチームで英語を話せるのはあと3人(選手1人と第2.3監督)

グラウンドに着くとまずは監督の部屋に行って話した。ポジションが真ん中だということをはっきり伝えた。

ロッカールーム。
まぁいつも通り全員とハイタッチ。

**前と違うところは笑わないことだ、仲良しになるために来たわけじゃない、友達を作りに来たわけじゃない。 **

次は監督の部屋で映像を使ったミーティング。
監督と戦術監督のような人が試合のビデオを流しながら皆んなに話す。

これはもちろん全てスペイン語なのでなにを言っているかはわからない。

なんとなくの予想だと、ピボーテがツートップの間に入ってビルドアップを行うこと。
そしてインテリオールの選手がライン間にポジショニングをとること。

ビルドアップ、守備、セットプレーなどジャンルに分かれた4つくらいの映像を見て、ミーティングは終わり。30分近くやったかもしれない。

いよいよ練習が始まる。
赤しかダメということで、ジャージを脱いでバリバリの半袖。暑い日もあるといえど、2月のバルセロナは寒い日だってある、それが今日だ。

はじめはグルグルジョギング。
まぁここでも誰とも喋らない、1人で黙々と走る。

前回のチームの時は、1人がどうしてもソワソワしてしまっていたけど、今回は全然大丈夫だった。

1人だけ半袖でみんななんか言ってんだろうなーとか適当に考えながら。
ちなみに赤の半袖は、スペインでもらったスペイン代表のユニフォーム。日本で考えれば、アジアの他の国から来た奴が、日本代表の一昔前のユニフォームを着て練習参加してるんだ、

鬼ダサい笑

そんなことを思いながらウォーミングアップに移る。

1つ目は10×10くらいのボックスでのパス。
移動の際に様々なステップがあってそれをやりながらパスコンをする簡単なアップだ。

ここで気づく。
ボールが柔らかくない!
6部まではまだまだ柔らかくて困っていたのだが、ここにきてすこしかたくなった。

そして芝が短くて立っていて、すごくやりやすい!

これが5部と6部の違いなのか。
もっとわかりやすい違いがある。コーチの数だ。

6部の時は監督が1人とトレーナーが1人。

それに対して5部は、
監督、戦術監督、フィジカルコーチ、キーパーコーチ、トレーナー。

面白い。こんなに顕著なのか、と。

ピッチもボールも良い感触なので、パスコンは普通にこなしたし、楽しかった。

ステップやパスを出す方向など、練習の細かいやり方とかは目の前の人を見て真似する。
この時は、ここに来ておれの見てやって、っていう優しいやつがいたからそいつのを見ながらやった。

5部というレベルがはじめてなわけだが、日本人が完全にいないという環境もまた初めて。
おお、やっとこの環境にきたぜ、ばちこい、みたいな感覚。

完全にアドレナリンは出てた。

**集中していたと思う。 **

スペインに来て1番集中していた。
大学時代と比べてもかなり集中していた。

全集中、剣の呼吸

もうあとがないし、1ヶ月という期限もある。同じ失敗はできない。

一緒に来てくれた優しいヤツが英語で説明もしてくれるし、全然やっていける。

こういう時はなるべく聞き返さないようしている。
シンプルに聞こえない時は聞き返すが、英語が理解できそうになかったら聞き返しても意味ないので、とりあえずOKと言っとく。
1分くらいでルールは理解できるから大丈夫だ。

パスコンの次はサーキットトレーニング。
まあまあハードだったが、フィジカルフィジカルしていない。

サーキットトレーニングといえば慶應の雨の中やった練習を思い出す。今日やったやつと比べれば、あんなんサッカーじゃない、不必要だとは思わないが。

サーキットは3種類。
1つはミニゴールの一体一。スタートする前に、紐をつけてステップを踏み、攻撃側は重りをおす。
重りが辛い。
2つめはシュート練習。片方がバランスボールをもち、ジャンプと屈んだ状態でぶつかり、シュートを打つ前もぶつかりに行く。シュートはペナより近いくらいだけど、ゴールも小さいから難易度は普通かな。
3つめはクロス。これはシンプルで、シュートする人はジャンプ、クロスの人はヒモジャンプ。

これを二周やった。
1vs1もシュートもいい状態だったが、クロスが微妙。マルシュがラインギリギリに出すから、ベンチにぶつかりそうで思いっきり蹴れない。けど伝え方が分からない。ビハインドかな?

シュートはバチクソいいの一本蹴れたし、これを続けたい。

次は体感トレーニング。
これはそんなにキツくない、マルシュが隣にいたが腹筋もバキバキだからすごいんだろうなと思ってたら苦戦していた。

このあとはDF側とOF側に分かれてのビルドアップ練習。3-4-2プラスフリーマン。
おれはDF側のボランチ。だからボールが外に出たら、常に相手ボールからスタートする。要はほとんどDFってこと。この日は意気込んでいたからかなりの強度で奪いに行った。

フリーマンのうまそうなやつからもボール3回奪えたし、ミスもなかったからまあまあ。

反省はもっとタクトをふるべきだったということ。
ボールを受けて近くに渡すというよりは、裏とか外とか、大きくやること。
大きくやることが得意ってわけではないし、正しいってわけではないけど、目立つは目立つ。

でもそれを意識していたわけではないから、反省するとしたら練習前の自分。
練習前に意識していた首を振ること、シンプルにやることはできていたと思う。

(もう少し練習内容について何をしていたか思い出そうしたが、5日たった今では全然思い出せない。それだけ1日1日が濃いし、練習内容も濃いし、集中できてるってことなんどろうな。よしとしよう。でも印象的なプレーがほとんどないとも捉えられる。ボールを持った時はもっと前を見ないと)

これで練習は終わり。
思っていたほどレベルは高くはなかったが、まだまだ1回目。ここからが本番だ。

剣のメンタルは継続していく。
全員を敵と思ってやるわけだが、そんな刺々しくコミュニケーションをとるわけではない。
名前を聞かれれば答えるし、話すっちゃ話す。

剣をメンタルだけじゃなくてプレーでも表現するべきだ。ボールをもらった時はより攻撃的に。
(これは5日後の感想)

今は2回目の練習に向かっている車中だ。

今日も闘う気持ちは変えない。全員潰すし、全員削る。サッカーをしにきたんだ、限界を知りにきたんだ。

剣のメンタル

**なめられない、謝らない、全員敵、本気の本気。 **

その中で、首を振ること、そして今日は奥を見ること。剣は冷静に扱わなければいけない。

さあ、今日もバチバチでいこう。

熱く冷静に、燃やせ、己の剣を。

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