見出し画像

α7C IIがやってきた(後編)

前回の記事からの続きです。

対抗馬

さて、α7C IIの強みはシンプルに「フルサイズ機でありながらコンパクトさを実現しつつ機能面でも十分過ぎる程充実している」という事になりますが、そういった点で市場を見てみると嫌でも目に入ってくるカメラがあります。SIGMA fpです。

2019年に発売し今も尚ファンを増やし続けている最高にクールなカメラで、コミュニティも盛り上がっているためSNSでも日々沢山の作例が流れてきます。
EVFも無い、モニタも固定という引き算の極地のような製品でありながら最高の絵作りとシンプルが故の拡張性を併せ持つロマンの塊のようなコンセプトで、フルサイズセンサー搭載のレンズ交換式カテゴリーにおいて他の要素を投げ捨ててコンパクトさに全振りした選択をするならSIGMA fp一択でしょう。

発売当初から気にはなっていましたし、実際に購入した友人からプッシュされたり触らせて貰ったりしていたのですが、5Dで困っていたわけでも無く購入には至っていませんでした。
しかし2024年現在でも新たに購入する人は多く、その魅力や話題がいくらでも目にとまる状況。

SIGMA自ら公開している3Dデータを元にして個人レベルで3Dプリンタを使った拡張アクセサリーを製作する方も居たりと、単純に撮影する以外にも色々な楽しみ方を見つけられそうなワクワク感、何より洗練されたプロダク
トデザイン。

見れば見るほど気になってきてしまいます。

比較

改めてこの二機種の比較ポイントをまとめてみます。後半に行くほど僕の中での重要度が高い項目になります。

ボディ内手ぶれ補正

手ブレ補正なんぞ要らん、気合で何とかせよ!という方もいらっしゃいますが、あるに越した事は無いよねと思います。
これに関しては、SIGMA fpはボディ内手ブレ補正未搭載で電子手ブレ補正のみ、しかもRAW撮影時は電子手ブレ補正も使えなくなるので、ほぼ無いような物です。
SIGMA fp < α7C II

マウント

どうせEFマウントを離れるので既存の所有レンズとの互換性という意味ではどちらのカメラも互角なのですが、Eマウントレンズの選択肢の多さやSONYの気合いにベットしてみようと思いました。
とは言えLマウントレンズにもまた違った良さがあり… 流通している本数で決めるのも釈然としないので引き分けです。
SIGMA fp ≒ α7C II

写真の質感

RAW現像すればどうとでもなると言えばそれまでなのですが、SIGMA fpの方が好みです。αシリーズの写真には割と昔から「綺麗さが礼儀正し過ぎて面白みが無い」ような印象を持っていて、正直今でもそれは変わっていません。α7C II < SIGMA fp

ファインダー

SIGMA fpはファインダーを搭載しておらず、その拡張性を利用して公式アクセサリーのEVF(電子ビューファインダー)を外付けしなければなりませんが、α7C IIはボディに内蔵しています。
SIGMA fp < α7C II

携帯性

前項(ファインダー)との関連が強いのですが…
純粋なボディサイズだけで見たらSIGMA fpの圧勝です。しかし、何のアクセサリーも付けずに運用する事が想像出来ず…そうなるとほぼ互角か、装備次第ではSIGMA fpの方が大きくなってしまいます。"取り付けるアクセサリー次第"という不確定要素が含まれているのでここは引き分けです。
SIGMA fp ≒ α7C II

総評

ここまでの結果としては

2勝1敗2分けでα7C IIが、やや優勢という状況ですが…

この二機種を携帯性という観点から比較する上で、撮影者がファインダーをどれくらい必要としているかは重要だと思います。

ボディサイズでは前述の通りSIGMA fpの方が11mmほど小さいのですが、ファインダーを搭載していないので基本的には液晶モニタを見ながら撮影するスタイルになります。

これ自体は慣れれば大きな問題では無さそうですが、日差しの強い晴れの日はやはり見にくくなり不便そうです。なおかつ、ずっとデジタル一眼を使っていたためファインダーを覗いて脇を締めて撮影するスタイルが染みついてしまっている事もあり、液晶を見ながらの撮影に完全に移行する勇気もまだありません。

そうすると外付けEVFを使う選択肢が出てくるのですが、これを取り付けるとサイズが逆転してα7C IIより大きくなってしまう上に、形状も歪になり取り回しに影響が出そうです。

更に僕の場合、もしSIGMA fpを手に入れたら恐らくEVFよりも先にホールド感を高める為に何らかのグリップも追加すると思うので更に幅が増加し、最大の強みであるコンパクトさが殺される形になってしまいます。

使い方による、という話ではあるのですが、この辺りで悶々としてしまいかなりの量のレビュー動画を見てリサーチしながら1〜2カ月過ごしてしまいました。

そして僕の出した結果は…

α7C II、君に決めた!

決定打

今回の購入は5Dからの移行が前提で、メインカメラ用途です。

そうなるとやはり、ファインダーもボディ内手ブレ補正もバリアングル液晶も搭載しつつあのサイズに収めてきたα7C IIのバランス感は改めて秀逸で安心感があり、SIGMA fpはメインカメラとして使うにはロマン機過ぎる、というのが現時点での僕が出した結論となります。

まだ購入してそこまで使い込めていませんがα7C IIには満足しており、この性能のカメラを割と小さいバッグに入れて持ち歩ける気楽さに感動しています。
不満という程ではありませんがボタン類の配置が全然違うためまだ慣れません、やはり絞りやシャッタースピードを弄る操作は感覚的に体が覚えてしまっている物なんですよね。
カスタムボタンで機能割り当ては色々変える事が出来るので、慣れている位置にチューニングしようかとも思ったのですがどうせまた馴染んでくるだろう…という事で今の所変更していません。
どうしてもしっくり来なかったら方向転換しようと思います。

それはそうと、今回α7C IIを選んでしまいましたがSIGMA fpが魅力的である事は変わらず、正直そのうちシレッとサブ機で買ってるかもしれません。次世代機が気になる所ではありますが、まだしばらくは出ないのでしょうか。

ちなみにこれを書いてる間にPanasonicからLUMIX S9が発表され、もしまだα7C IIを買っていなかったら更に選択肢が増えてパニックに陥っていたと思うので購入に踏み切れていて良かったです。

今回は初のαシリーズ購入という事で心機一転、フラッと持ち歩いて気ままに使い倒して行こうと思います。正式なEマウントレンズはレンズキットの標準レンズしか無いため、しばらくしたら何かしら買い足したい所ですがお高いので…当面はマウントアダプターを介して手持ちのレンズで遊んでみようと思います。

2人の道路工事作業員
木のトンネルの中にかかっている代々木公園の橋

#日記 #写真 #カメラ #買ってよかったもの #a7cii

この記事が参加している募集

#買ってよかったもの

58,870件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?