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コミュニティに参加して楽しみながら成長する(#25)

この記事の初出は、Software Design 2024年4月号です。

コミュニティに参加してからの変化

数年前の筆者は、技術記事の投稿経験なし、社外での勉強会の参加経験なしの状態でした。
それが社外のコミュニティに参加したことがきっかけで、価値観が劇的に変わりました。
現在は、記事を書いたり、社外で勉強会を開催したりなどを楽しく行っています。
楽しいチーム開発をするためには、まず自分のエンジニア人生が楽しくあることが大切ですので、今回はコミュニティに参加することで楽しみながら成長につながる行動をとれるようになるという話をします。

楽しく成長するために刺激し合う仲間は重要

ITエンジニアが成長する上で「技術記事を書く」「勉強会に参加する」「OSSを公開する」「個人開発プロダクトを公開する」「社外で発表する」などの活動は有効と言われています。
それらの活動を、刺激し合える仲間と一緒に取り組むことができれば楽しく成長していけます。
しかし、会社の同僚などの身近な人たちに急にそういう活動をしようと呼びかけても、なかなかうまくいかない場合もあると思います。

だからこそ、自分と同じものを目指す社外のコミュニティに参加するのは有効です。
例えば、「個人開発のWebサービスでマネタイズするぞ」と思っている人なら、そういう人たちが集まるコミュニティに参加することで、一緒に頑張ったり、刺激し合ったりできますし、迷っているときには自分の背中を押してもらえます。

人は一緒にいる人の影響を受けやすいため、コミュニティの⼈達と交流しているとその人たちに感化されて、その人たちと同じ行動をするようになります。
たとえば筆者は「発信活動をたくさんやっている人が集まるコミュニティ」に所属しています。
そこは、筆者より知識もスキルも実績もある尊敬する人たちが多いので、「技術記事を書きました」「OSSを公開しました」「Webサービスを公開しました」「カンファレンスで発表しました」など自分の成果を報告しているのをたくさん見聞きします。そういう環境にいると、刺激を受けて自分ももっと発信活動をやっていこうと思えます。

以降では、筆者がコミュニティに参加する前や参加してからの心境の変化をもう少し詳しく紹介します。

コミュニティ参加が成長加速のきっかけに

コミュニティに参加する前の筆者は、エンジニアとしての成長が停滞していました。
その要因は、社外のエンジニアがどれだけの知識やスキルを持っているか考えたこともなく、チーム内で活躍できることだけで得意になって、自分がどれだけ知識とスキルが足りないか気付いていない「井の中の蛙」状態だったからです。

コミュニティに参加して、この要因での成長の停滞は解消されました。
自分よりも知識やスキルの高い人たちから社外でどんな開発をしているのかの話を聞くことで、今の自分は「チーム内」で活躍できても「他の会社」では活躍できない人材だと思い知らされて、成長の必要性を強く感じるようになったからです。

社外の人との交流が自身の価値観を変える

コミュニティの人たちと交流するようになって、筆者はエンジニアとして成長につながる行動に前向きに取り組める価値観に変わりました
次に挙げるのは筆者がコミュニティに入る前と入った後の価値観の変化の一例です。

① 仕事の時間以外で社外の勉強会に参加するのは嫌
→ コミュニティの人がよく勉強会に参加しているので、真似して参加してみたら、興味あるテーマでの勉強会は楽しい

② OSSやサービスを作って公開するのは限られた天才のみ
→ コミュニティの人がよくOSSやサービスを公開しているので、真似してやってみたら、意外と作って公開するのは意外と簡単で楽しい

③ 情報は自分で調べるしかない
→ コミュニティのSlackの分報で困っていることをつぶやいてみたら、コミュニティの皆が助けてくれるし、色んな知見を気軽にシェアしてくれる

④ 凄いエンジニアとは一生かかわる事はない
コミュニティ内で凄いエンジニアが気軽に会話やフィードバックしてくれて、そういう人からの助言はとても心に染みて頑張ろうと思える。

フィードバックが継続の原動力に

会社の仕事以外のエンジニア活動で自分が頑張ったことに対してフィードバックが得られるのは、モチベーションを維持する上で重要です。

例えば、仕事以外のプライベート時間で「社外勉強会の開催」や「有名なカンファレンスでの発表」などをやったとします。
社外でコミュニティ活動をしていない人からすると、それがどれくらいの難易度でどれくらいの価値があるのかよく分かりません。
そのため、友人や社内の同僚などの身近な人に、自分が頑張った活動を共有しても「へー」という感想しか出てこないことはよくあると思います。

その点、自分と同じものを目指すコミュニティであれば、その活動の意義を理解してくれる上で、フィードバックを得られることが多いです。
例えば、「iOSDCのレギュラートークのプロポーザルが通った!」と報告したとしても、iOSDC というカンファレンスを知らない人にはその価値が理解されませんが、iOS 関係のエンジニアが多いコミュニティの中ではその価値が理解してくれた上で「凄い!」「おめでとう!」などのポジティブフィードバックをもらえることが多いです。

筆者の場合は、記事の投稿や社外発表をしたことをコミュニティのSlackの分報でつぶやくと、コミュニティの人たちがフィードバックをしてくれることがよくあります。
短期的な活動ならフィードバックがなくても問題ないかもしれませんが、何年間も楽しく継続するためには、刺激し合える仲間がいる方がモチベーションを維持しやすいです。

下図は、筆者が所属している「エンジニアと人生コミュニティ」でのSlackでの投稿例です。
これはポジティブフィードバックの一例ですが、この例意外でも励ましてくれたり、応援してくれたり、助言してくれたりします。

フィードバックの例

まとめ

まずは connpass というサイトで興味のある勉強会やイベントを探して、参加してみる事がオススメです。
コミュニティの魅力はまだ他にもあるので、次回も引き続き取り上げます。

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連載「ハピネスチームビルディング」の前回の記事はこちら↓


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