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ハピネスチームビルディング

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ITエンジニア向け月刊誌「Software Design」2022年4月号から連載している「リモートワークでも楽しいチーム開発をめざすハピネスチームビルディング」の連載記事を、本… もっと読む
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#チーム

ドラッガー風エクササイズでお互いの期待を理解する(#20)

この記事の初出は、Software Design 2023年11月号です。 各自の力をより発揮するためにチームの皆で楽しく開発するために必要な要素は色々ありますが、その1つにお互いのことを理解し合うことがあります。 メンバーがお互いに、どんな価値観を持ち、どんな期待をしているかを理解していれば、それを考慮したタスクの割り当てやコミュニケーションを行えて、各自の力をより発揮しながら楽しく開発できると思います。 今回はお互いの理解を深めるための施策として、ドラッカー風エクササ

リモートワークで新人が楽しく成長できるようにする(#19)

この記事の初出は、Software Design 2023年10月号です。 リモートワークでも新人育成はできる?筆者のチームは、リモートワーク中心の開発チームで、新人育成もリモートワーク中心で行っています。 リモートワークにおける新人育成は、コミュニケーション不足になりやすいため、スキルや業務知識を習得しづらい、職場の人間関係になじめないなどのことが起きやすいと思います。 ただ、コミュニケーション不足を補うプラクティスを行うことでその課題は解消できると考えています。 今回

技術記事の投稿をサポートしてアウトプットを習慣づける(#10)

この記事の初出は、Software Design 2023年1月号です。 はじめに「ハピネスチームビルディング」では、新しい技術・ツール・プラクティスを積極的に試行して、得た知見をアウトプット(技術記事で情報発信)する事を繰り返して、皆で楽しく成長する事を目指しています。 その中でポイントになるのが、記事を書く習慣を身につける事です。 この活動を始める前、私のチームは私を含めて全員が技術記事を書いた経験がありませんでした。 そしてチームのメンバーは、記事を書く事にハードル

新しいものを試行する風土を作る - ハピネスチームビルディング[6]

この記事の初出は、Software Design 2022年9月号です。 はじめに前回までは、私のチームで取り組んでいる「楽しいチーム開発をするための様々な施策」を紹介してきました。 それらの施策は、私一人でアイデアを出したのでなく、チームの皆で提案したものであり、そうやって皆で新しいものを試行してチームを変えていくことが、楽しく開発する原動力となっています。 ただ、最初からそれができるチームだったわけではありません。 今回は、チームに新しいものを試行する風土を作るために

分報で各自の作業を可視化して皆で協力し合う - ハピネスチームビルディング[5]

この記事の初出は、Software Design 2022年8月号です。 はじめにチームのメンバーが今どんな事をやっていて何に悩んでいるか、リーダーまたはマネージャーの方々はどの程度把握しているでしょうか? 3年前の私は、ある程度は朝会で把握できていたものの、その後に各メンバーが遭遇した技術課題で何時間か悩んでいた事を、翌日の朝会になってやっと把握する事がしばしばありました。 もっと早く状況把握できていればと思っていました。 マネジメントについての記事や書籍などでも、チー

コーチングプログラミングで楽しく成長する - ハピネスチームビルディング[4]

この記事の初出は、Software Design 2022年7月号です。 すぐ答えを教えるのはいいことなのか?あなたは、チームのメンバーから相談を受けたとき、どのように答えているでしょうか? 過去の私は、メンバーから相談された時に、すぐに対応方針を提示し、その対応を間違えないように具体的な手順も説明していました。 しかし、答えを教えるだけでは、メンバーに問題を解決する能力がなかなか身に付きませんでした。 一般的にもティーチング(教える)だけだと、その考えや知識が定着しづらい

ファシリテーターを皆に任せて楽しい振り返りに - ハピネスチームビルディング[3]

この記事の初出は、Software Design 2022年6月号です。 はじめに今回は、チームで定期的に行う振り返りについてのお話です。 私のチームでは、数週間に1度のタイミングで、チームの皆で過去の出来事を振り返って、良かった点や改善点を挙げてチームを少しずつ改善していく活動をしています。 振り返りは、チームの皆が積極的に自分の考えを発言し、チームをよりよくするための次のアクションを決める事が重要だと思います。 しかし、チームの皆がなかなか積極的に自分の考えを発言しな