『劇場版 ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』感想
観て来ました。
初見の感想を書いて、1週間後くらいに公開する設定にしています。
うっかり映画を観る前に私の感想を見る人がいるかもしれないので。
全体の感想としては、良かった。めっちゃ好き。
オタクの誇張表現の「10000000000000点です!」っていうのは野暮ったすぎて嫌だなぁ…ってなるんですけど、
100点からスタートして、減点する箇所が無く、100点満点中100点を最初から最後まで突き抜ける映画だった。
ウマ娘、言い方がアレなんですけど、オタク向けアニメなので、そういう作品って分かりにくい表現が無いように、キャラが魅力的に見えるように、っていうのが重視されて、抽象的な表現は避けられがちだと思うんですけど、
新時代の扉は抽象的な表現をゴリゴリ入れて、『最近の話題になるタイプのアニメ映画の表現』をウマ娘でやった、と感じました。
「君の名は。」とかそういうタイプのアニメ映画をウマ娘でやったというか。
大衆向けというのか、一般向けというのか。
こういう表現を、マジで言い方が良くないんですけど、「萌え豚向け」とカテゴライズされるコンテンツのアニメ映画でやった、ということにめちゃくちゃびっくりしました。
「誰目線だよ」って意見なんですけど、映画を普段から見てる人向けの映画だったんですよ。
SNSでは「良かった」って感想が多くて、そりゃファンは「良かった」って言うだろうなって感じなんですけど、中には「よく分からなかった」って感想もあって、逆に「良かった…」となりました。私は。
何度も見て気づいたり、「これってこういうことの暗喩では?」って考えながら見て、気づくタイプの映画でした。
「客を信用しているタイプの映画」だった。
RTTTも結構大人向け・一般向けアニメ映画の雰囲気だったから、こういう路線だろうなとは思ってたけど、それ以上に最近の流行るアニメ映画っぽい表現が多用されている映画だった。
スタッフの一部の人がSNSに不安そうな投稿をしていると、「ウマ娘はファンが多いのに、何を心配してるんだ?」と思ってたんですけど、「ウマ娘」のファン層から受け入れられるか受け入れられないか、ちょっと見えにくいってタイプだったから、そりゃ不安にもなるか……って納得してしまった。
本当に、何目線なんだよ、私は。
細かい内容の話をすると、
まずOPでびっくりしちゃった。
RTTTがあったから、「新時代の扉も円盤では4話か5話くらいに編集されたりするのかなぁ~」っていう可能性を少し考えてたから、
OPをOP映像っぽくしながら、ポッケがトレセン学園に入った直後の話を回想として出すんだ~って新鮮でびっくりした。
あと、本当にたくさんのウマ娘が出てくる。
宣伝とかで「あなたの担当のウマ娘が出てくるかも…?」みたいな匂わせの表現がなかったのも本当に良い。よくやった(何目線?)。
というか、たぶん口コミで、観に行ったトレーナーが「○○のトレーナーは観に行った方が良い!!!!!」って自然と広まるから公式からは公開前から大々的にはやらない、って思われたのかな?と思う。
あと、宣伝がズルかったんだな~って思った。
宣伝から「こんなに面白い映画なんだ!」って伝わってきたけど、宣伝から見えない部分が話の本筋で、大事な部分だったから、
「アレって嘘予告みたいなものだったんだ…」ってびっくりした。
RTTTの続編って作品だから、ポッケがダービーで勝利して終わり、って内容かなって思ってたけど、そのフォーマット自体が?ミスリードみたいな存在だったんだな?となった。
RTTTとテーマが全然違うってのもあるんですけど。
あと、メインウマ娘それぞれの宣伝動画が公開前にいっぱい公開されてたけど、あの中にフジ先輩の動画がなかったのが、本当にズルだなぁ~~~~~~~~~と思った。
史実をちょっと調べていたので、史実のフジキセキの調教とかをしたいた人たちと、ジャングルポケットの調教とかをしていた人がほぼ一緒で、フジキセキに出来なかったことをジャングルポケットに託していた、という情報は得ていたので、フジ先輩がポッケの話に大きく関わるのは予想出来てたんですけど、あんな内容になるなんて………
あと、デフォルメがRTTTよりも多かったですね。
RTTTはデフォルメ少なめなアニメだったので、このシリーズはあえてデフォルメをしないようにしてるのかな?と思ってたら、新時代の扉ではぐねぐね思いっきりデフォルメさせてるシーンが多くて、可愛かったり面白かったり、「前に見たあのアニメっぽい」ってのを感じて面白かったりで、良かったですね。
ジャングルポケット
映画を観るまでは「ポッケちゃんかっこいいのがカワイイねぇ~」って感じの好感の持ち方だったんですけど、ラストのシーンで「かっこ良すぎる…」となりました。
「主人公が最強になる」ということがテーマの作品はたくさんあると思うですけど、
そういう作品の中でも途中で主人公の気づきがあって「応援してくれる皆のために」みたいな表現になったり、
それこそ、ポッケにとってのダービーみたいに「1位になる」という目標達成の表現になったりすると思うんですけど、
新時代の扉では「過去の自分に勝つ」だったり、「その時代の王者に勝つ」だったりという表現方法で、
同じ志を持つキャラクターがたくさんいる「ウマ娘」ってコンテンツとして、とても良い着地点だったな~と思います。
記録って更新されるものだから……
途中からポッケの負ける自分の幻想?場面も良かったな~と思います。
ジャングルポケットのような、ボーイッシュ系でオラオラしてるというか、ああいう気の強いキャラにああいう闇というか病みの表現をさせたの、すごいね…
他のウマ娘が主人公の時に取っておいても良い表現でもあると思うんですけど、ジャングルポケット主人公の作品であの病み表現やったの……キマってんね……
アグネスタキオン
初期からいる大人気のウマ娘で、大人気だけど枠的には「イロモノ」キャラな気がしてるんですけど、そんなキャラを今回の映画のあのシナリオで、史実の馬らしさ(他の馬の練習や様子を見るのが好きだったらしい)を出したり、「ウマ娘」という存在の本能を描くのに説得力があるキャラクターにしていたり、本当に、すごいですね……
「ああいうキャラクターのタキオンをレースに戻るほどの走りをしたジャングルポケット」っていう表現にもなっていたので、本当に良い……
マンハッタンカフェ
この子がいたからこの映画の肝(?)の部分の表現が、違和感なく描かれたんだろうなと思います。
基本体調不良でレースに出ていない子でしたが、「幻想のようなものを目標に走る」っていう登場人物のほとんどが体験した焦りというか、恐怖というか、じれったい部分を、マンハッタンカフェのキャラクター設定があったからこそ、落とし込めたんじゃないかな、と思っています。
ダンツフレーム
あんな熱い子だったとは……
可愛い子だな~って思ってたら、だんだんと周りに影響されて、勝利に向かってガツガツ行ける子だった……
早く育成させてください。私はこの子のことを知りたいし、全部のレースに勝利させてあげてえ。
あのメンツについて行けるのがすごいよ。
思いつく打てることはこんな感じかな。
途中言葉が汚くなる文章もたくさんありましたが、新時代の扉の感想はこんな感じです。
これから観に行ける限り何度も観に行きます。公開前から3回行くことが決まってました。
RTTTとの合体上映みたいなことやってくれ。
それでは。
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