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『シラス・ウシハク・大御宝』

「シラス・ウシハク・大御宝」

「古事記」に触れるまで、上記三つの概念など存じ上げませんでした。民は最高権威からの預かりものであり、宝である存在。民を「大御宝」として慈しむ統治をシラスと呼ぶのだそうです。国のあり方や運営に於いて、為政者と民が力を合わせ易い。その様に考えています。主(ウシ)佩く(ハク)とは、権力者が私的に支配することを意味します。ウシハクは対義語でありながら、善悪ではなくシラスを補完する概念。非常時にトップダウンで指示命令することを示しているようです。

「皇統と軍権」

軍権を掌握すれば国家の統治権を手にすることを意味します。源頼朝、徳川家康などは軍権を掌握した有名な人物です。それにも関わらず、天皇陛下より宣下(せんげ)を受けます。

ここで、近隣地域に意識を向けてみます。ユーラシア大陸の東に数多の王朝が興亡。印度ではこの地域を"シナスタン"と呼んだ。様々な表現があるが、その一つに「振丹」と漢字を当てた。

そして、振丹と日本の間に半島が存在する。この二つの地域では、軍権を手に入れた人物が統治権を手に入れてきた。「易姓革命」なる概念もあり、多くの国が興亡したとされています。

また、陸続きなので異民族の侵入も絶えません。屠城(とじょう)を回避するため、街ごと城壁が巡らされたそうです。支配をするか、収奪を受けるのか? 立場が二極化しているようです。故に、"そこ"には数千年もの歴史を刻んだ国家は存在しないのです。

為政者と民が力を合わせて来たからこそ、世界最古と呼ばれる程長きに渡り存続し得たと推測します。勿論、「シラス・ウシハク・大御宝」は日本固有のものです。

現状、これらのことをこのように理解しています。でも、また後日新たな発見があるやも知れません。それだけ奥行の深い内容だからです。これも興味を持って学ぶことの楽しみなのでしょうか?

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