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太陽電池と光合成のはなし

エネルギー問題は、日本含めて地球全体で取り組むべき課題の1つです。特に注目されているのが、環境に優しい「再生可能エネルギー」です。

そのうち「太陽電池」は以前から取り組まれてましたが、それについて新しい進展があったようです。

要は、太陽の光からエネルギーに変える効率性は分子回転速度に影響がある、ということです。さらに効率的にエネルギーを取り出せる可能性が広がったわけです。

太陽電池は、原理としては人工的な光合成です。その化学作用を自然がやるか人工的に生成した材料が担うかですね。

実は日本は、この分野の研究・製造では世界のトップランナーでした。製造については、今は中国が政府の国策の下で一気にシェアをあげています。下記に2020年度シェアがのっています。

研究においては、冒頭のとおりいかに「光からエネルギーを効率的に取り出せるか」、特に材料科学が重要な分野です。

日本はこの研究を官民共同で研究を進めており、2021年に話題になったのは、下記の「人工光合成プロジェクト」です。もうすぐ完了するので今後の実用化は期待大です。

ちなみに、人工的な光合成とありますが、そもそも光合成の仕組みについては、意外に深くは知られていないと思います。

「いやいや、植物が太陽浴びて二酸化炭素と水から酸素出すあれでしょ?」と思うかもしれませんが、例えば初期生物の光合成では「酸素」は生成していません。結構奥が深い化学反応が起こっています。

優しく解説しているサイトとして、NHK高校講座があります。

もう少し、詳しく説明したのがこちらのサイトです。

こちらはちょっと重いので、もっとカジュアルに楽しみたい方は下記動画は関西弁で直感的にわかります。


要は、植物にある「葉緑素」が光を受け取ってエネルギーを獲得して電子を放出し、それをバトンとしたリレー形式でATPと呼ばれる栄養の種を生成します。次にそのATPやその他材料(CO2)を使って、何度もぐるぐる回って料理をして有機物(糖)をつくる、その過程で酸素も放出される、という流れですね。

結構複雑かつ重労働を植物は今でも行ってるわけです。

普段意識しませんが、我々が酸素を当たり前のように呼吸で使っているのも、植物が長年の進化で編み出したこういった奇跡的プロセスに依存しているので、ちょっと見方が変わりますね。

特に、生物の進化を語るときにはあまり「植物」は取り上げられませんが(えてして話題性のある恐竜とか人類とか・・・)、超重要な存在であることは間違いありません。

どこかでまとめて植物の歴史なんかを調べてみたいですね。
いずれにせよ、その植物という偉大な先生に学んで、今後のエネルギー問題解決のために、人工光合成の研究が進むことを願っています。

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