【長文】僕たちは仕事を塗り替えていく 〜イネーブルメントという挑戦〜
私たちは2020年4月にナレッジワークを創業致しました。
そして、2020年4月のナレッジワーク創業以来、2年間ステルス(非公開)で開発・提供してきたセールスイネーブルメントクラウド「ナレッジワーク」を2022年4月20日に正式に対外リリースいたしました。
リリースの瞬間は創業以来一番の盛り上がりでした!
様々なメディア様に取り上げて頂いたのですが、本記事では、ナレッジワークが何を実現しようとしているのかを自分の言葉でしっかりと書きたいと思います。
●ナレッジワークは「イネーブルメント」で仕事を塗り替える
僕が社会人になって以来、長らく挑んできたものは「労働は苦役なり」という考え方です。
人類が数百年、数千年前から囚われてきたパラダイムを変えたいと思っています。
前職時代は17年にわたり、組織の変革に「エンゲージメント」という切り口から取り組んできました。
そして今、私はナレッジワークで仕事の変革に「イネーブルメント」というコンセプトで挑戦したいと思っています。
●働くことの土台を「仕事」に
最初に、なぜ私が「仕事」という切り口に挑戦したいと思ったかを伝えたいと思います。
日本人にとって働くことの土台は長らく「組織」だったと感じています。
「あなたは何をしていますか?」
こんな質問に「私は●●商事で働いています」「僕は●●電機で働いています」と答える人も多かったのではないでしょうか?
日本の就職活動は「就職ではなく就社である」と言われることもありますが、まさにその通りの状況だと思います。
しかし、今、組織というものは働くことの一番の土台にはなり得ない状況になっているのではないかと思います。
企業組織の寿命は多くの場合、個人の寿命よりも短い。
環境変化のスピードが日に日に速くなる中で、日本で働く私たちにはそのような現実に向き合う必要が生まれてきています。
企業組織は、私たちの働くというものを、支え続けることが叶わなくなってきているのです。
組織に依存して働いてきた先に、会社が倒産する、リストラされるなどに遭遇すると働くことの根幹を失ってしまいかねません。
以前、ドラマの「半沢直樹」を見ていて感じました。
東京中央銀行という企業組織にしがみつくがあまり、会社の不正や上司の理不尽に直面してもそれに甘んじざるを得ない登場人物たちは働くことの土台から変えなければいけないのではないか。
「組織」ではなくもっと「仕事」というものを働くことの土台にし、一人ひとりがプロフェッショナルとしての誇りを持つ必要があるのではないか、と。
「あなたは何をしていますか?」という質問に対して、「私は営業をしています」「僕は経理をしています」と答えられるようにならないといけないのではないでしょうか?
企業組織の寿命は短くなりましたが、「営業」や「経理」といった仕事は広義の意味においては江戸時代からあったでしょう。
働くことの土台として、「仕事」はとても頼りになるものだと思います。
誤解のないように伝えておくと、働く人にとって、組織というものもとても大切なものです。
しかし、私たちは、これからはこれまで以上に「仕事」というものを働くことの土台にしなければいけないのではないでしょうか。
そんな問題意識から、私は「仕事」という切り口で挑戦する道を選びました。
●仕事のイネーブルメントとは?
私は前職時代に取り組んできた組織の「エンゲージメント」(社員の共感や意欲の向上)から更に踏み込み、ナレッジワークでは仕事の「イネーブルメント」(社員の能力向上や成果創出)を実現したいと思っています。
「イネーブルメント」は直訳すると「できるようになる」ということです。
昨日うまくできなかった仕事が、今日うまくできるようになる。
そのような一人ひとりの能力向上や成果創出を実現するのがイネーブルメントです。
世の中には上司や職場、もしくは会社の仕組みに恵まれずに、うまく仕事ができずに一人で悩み、苦しんでいる人たちが沢山います。
そのような人たちを支え、導くようなことをイネーブルメントというコンセプトを通じて実現したいと考えています。
日本において企業も個人も変革が迫られています。
企業においては、労働人口の減少に見舞われており、労働生産性の向上が必要になっています。
個人においては、労働市場の流動化により、市場価値の向上が求められています。
イネーブルメントにより、企業における労働生産性の向上と個人における市場価値の向上を同時実現することができます。
まさに今の日本社会に必要なのが「仕事のイネーブルメント」なのです。
●イネーブルメントの4領域
では、イネーブルメントをどのように実現すれば良いのか?
成果も能力も、必要なのは「やるべきことの明確化(MUST)」と「できることの最大化(CAN)」です。
それを掛け合わせると、4つの領域が生まれます。
業務において成果を創出するためにやるべきこと(MUST)を明確化するのが「ワーク領域」。業務プロセスの標準化などがこれにあたります。
業務において成果を創出するためにできること(CAN)を最大化させるのが「ナレッジ領域」。業務に必要な知識やノウハウの共有がこれにあたります。
人材の能力を向上させるためにやるべきこと(MUST)を明確化するのが「ピープル領域」。人材のスキルの定義や定量化がこれにあたります。
人材の能力を向上させるためにできること(CAN)を最大化するのが「ラーニング領域」。学習プログラムの提供がこれにあたります。
イネーブルメントとは「ワーク領域」「ナレッジ領域」「ピープル領域」「ラーニング領域」の4つで成り立っているのです。
●仕事(職種)ごとに最適化すべきイネーブルメント
ナレッジワーク ではイネーブルメントの実現を企業向けのソフトウェアを通じて支援します。
Google社やMicrosoft社はあらゆる仕事(職種)に対して汎用的な業務用のソフトウェアを提供しています。
しかしナレッジワークは仕事(職種)別に最適化されたソフトウェアを提供することでそれらのテックジャイアントでは実現できないレベルの価値を届けたいと思います。
リクルート社はマッチングプラットフォームというビジネスモデルをライフイベントごとに提供しています。
就職であればリクナビ、結婚であればゼクシィ、住宅であればスーモなど…。
あらゆる情報を結びつけるのであればGoogleが良いでしょうが、ライフイベント別に最適化されているので、Googleがあってもリクルート社の各マッチングプラットフォームは有効です。
それと同じようにナレッジワーク も一つひとつの仕事(職種)別に最適化されたイネーブルメントソフトウェアを提供していきます。
●セールスイネーブルメントで営業という仕事を塗り替える
ナレッジワークが最初にターゲットにした仕事(職種)が「営業」です。
営業は販売まで含める約12%もの労働人口が従事する仕事(職種)です。
そして、営業は課題の多い仕事(職種)です。
企業から見ると、日本の営業生産性は非常に低いです。日本企業の営業ROIはほぼ全業種でグローバル水準を下回っています。
個人から見ると、営業の仕事満足度は低い。仕事満足度ランキングでは営業は下位に位置付けられています。
企業から見て生産性が低く、個人から見て満足度の低い仕事はまさにイネーブルメントの出番です。
営業職のイネーブルメント、セールスイネーブルメントがナレッジワークの最初の、そして非常に大きな挑戦になります。
アメリカでは既にセールスイネーブルメントが普及しており、取り組んでいる会社と取り組んでいない会社で営業の目標達成率や商談成約率に大きな違いが生まれています。
テックツールの普及も進んでおり、顧客管理・商談管理を進めるCRM/SFA、見込み顧客獲得を進めるMAと共に、営業力強化を進めるセールスイネーブルメントツールは普及しています。
●セールスイネーブルメントクラウド「ナレッジワーク」
2022年4月20日にリリースした「ナレッジワーク」は営業力強化や営業生産性向上に必要な要素を一つのツールで実現できるセールスイネーブルメントクラウドです。
具体的には営業資料やノウハウを展開する「ナレッジ領域」、営業向けの学習プログラムを提供する「ラーニング領域」、顧客とのミーティングを管理する「ワーク領域」を提供しております。
今後は営業スキルの定義や定量化を支援する「ピープル領域」もリリースし、セールスイネーブルメントのAll in Oneツールを提供してまいります。
既に日清食品様・サイバーエージェント様・マネーフォワード様などに導入されており、今後大手企業様への提案に更に力を入れていくつもりです。
●データで「ナレッジワーク」を進化させる
僕が「ナレッジワーク」を立ち上げるきっかけになったのは、「Amazonを使えば、自分の読みたい本を世界中の本から簡単に見つけられる。NETFLIXを使えば、自分の観たい映画やドラマを世界中の映画やドラマからすぐに見つけられる。しかし、何故企業の中で資料やノウハウはこれほどまでに見つからないのだろう」ということです。
「ナレッジワーク」にはナレッジ利用データ、ラーニング受講データ、顧客ミーティングデータ、社員スキルデータなどが蓄積されています。
それらのデータを活用し、機械学習によるレコメンドを実現していきたいと思います。
具体的には営業活動や営業担当の状況に合わせて営業ナレッジや営業ラーニングを提示していきたいと思います。
●ゲームのように仕事を遊び、そこから学ぶ
最終的には、僕はナレッジワークを通じて「ゲームのように仕事を遊び、そこから学ぶ」という状態を実現したいと思っています。
「遊・学・働の融合 -ゲームのように仕事を遊び、そこから学ぶ-」というのは前職時代にあった社内のスローガンでした。
僕はこれを改めてナレッジワークを通じてやりたい。
将来的にはナレッジワーク というソフトウェアの中にゲーミフィケーションを取り入れたいと考えています。
ゲームというのは「報酬/ボーナス(ex:敵を倒して経験値を獲得)」「可視化/ステージ(ex:経験値が貯まってレベルアップ)」「目標/ゲームクリア(ex:敵を倒して世界を救う)」で構成されています。
ナレッジワークも
・報酬/ボーナス:ナレッジ領域の利用やラーニング領域の受講でポイントを獲得
・可視化/ステージ:ポイントが蓄積されてピープル領域のレベルアップ
・目標/ゲームクリア:ワーク領域で顧客への提案が成功
というサイクルをシームレスに進めていけるようなシステムにしたいと思っています。
これらのゲーミフィケーションが実装されれば、「やるべきことの明確化(MUST)」「できることの最大化(CAN)」に加え、「やりたいの最大化(WILL)」が実現することになります。
まさに、「ゲームのように仕事を遊び、そこから学ぶ」、「遊=WILL、学=CAN、働=MUSTの融合」が可能になるのです。
これらをあらゆる仕事(職種)で実現できれば、そこには「労働は苦役なり」から解放された世界が広がっているのではないかと思っているのです。
●We are hiring!
ナレッジワークのこうした世界観を一緒に実現していってくれるメンバーを募集しています。
プロダクトマネジャー、プロダクトデザイナー、ソフトウェアエンジニア、マーケター、インサイドセールス 、フィールドセールス、カスタマーサクセス 、HR、経理、法務など様々な職種を採用中です。
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