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アジアのサプライチェーンはどうなる(8)米主導の囲い込みは続く

春期の授業が概ね終了し、短い夏は、研究を一挙に進めたいところです。
他方で、夏は企業のインターンの時期で、少なからず学生のキャリアを考えねばらない季節でもあります。自分自身もまだまだ迷走?してる最中で、偉そうなことは言えませんが、キャリアの圧縮した指針になるのは、もっとも厳しい世界の一つであるプロスポーツ界なのかもしれません。

プロ野球でもプロサッカーでも、1軍、2軍、3軍とあることは普通でしょう。1軍の選手であれば、わき目もふらず、頑張れば道は開けます。他方で、2軍、3軍が定着している場合、長くはプロの世界に居られないことはシビアな現実としてはっきりしていますので、ある程度、次のキャリアを意識しているはずです。

さて、そこで課題となるのが、1軍⇔2軍、この往来の選手達かもしれません。この場合、わき目をふらず、頑張るのか、それとも、どこかで、次のキャリアに切り替えるか、長らく葛藤が続くことでしょう。

これは、社会人でも同じ事のような気がします。わかっているけど、自分を見て見ぬふりをしてしまうことは、大いにあります。人間ですから。
私は、学生には、先の大戦の大空で生き乗った大先輩の言葉を引用して、次のメッセージを送りました。

雲上快晴:下が土砂降りでも、上空まで行けば必ず晴れている。
8割人生:8割熱くなって構わないが、2割は冷静さを残した判断を
明日は明日の風が吹く:心配し過ぎても仕方がない。本番はなるようになる
まるでお寺での禅問答・・・ですが、非常に深い意味がある大先輩の教訓です。

さて、前置きが長くなりましたが、米国主導のサプライチェーンの囲い込みは続いています。
7月19~21日にも国務省と商務省主導で、オンラインで対話が行われました。


参加国は、以下の通りです。アジア勢で顔を出しているのは、日本、韓国、インド、インドネシア、シンガポール。ずばり、少ないですね。その分、参加国にとってはPRになっているとはいえるでしょう。

Australia, Brazil, Canada, the Democratic Republic of the Congo, the European Union, France, Germany, India, Indonesia, Italy, Japan, Mexico, the Netherlands, the Republic of Korea, Singapore, Spain, the United Kingdom, and the United States.


日本もまた迅速に呼応しています。
配慮もあるのでしょう。表向きはコロナ対策という形になっており、米国のPRとは、若干の差異も感じますが、個人的にはそれこそが大人の対応で、非常によいと思います。



フレンドショアリングの動きの行方は、この米国の動きを追っていくしかないのかもしれません。

この米国の動きに最も神経質になっているは、おそらくは中国ですが、米中首脳会談は、まもなく開催という見方は強まっています。

来週は、米FOMCに世界が注目し、折り込み済でも、市場の混乱、スリランカ問題の新興国への波及・・・などでそれどころではない週になるかもしれません。

それがやや落ち着くと、米中対面対話が実現する可能性は高いようですが、両国の応酬は、ぎりぎりまで続くのかもしれません。

https://note.com/koji_sako/n/nf1715538929d



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