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デジタル貿易協定(DEPA)への中国の関与をどう読むか

WC、う~む、大躍進、強豪撃破、次のステージへの夢を見せてもらいました。本当に、選手、監督、スタッフの皆様ありがとうございました。
ベテランの30代とベテランとZ世代と言われる25歳以下の選手の融合も素晴らしかったですね!!

私が気になるのは、ほぼ同世代の森保監督の去就です。
どうやら、続投?!・・・といっても、まずは2年契約+2年更新のようですが、その可能性自体は残るも、海外の代表監督の可能性もあるようです。

実際、西野前監督は、タイの代表監督を務めておられました。さらに、日本の代表監督の報酬は、無論、日本国内では高給ですが、それでも、中東などに比べると半額以下・・・なのだとか。果たして、ベスト8入りするためには、再度、外国人監督になるのか、それとも、コミュニケーション重視で、日本人でいくのか・・・。とても気になります。

また、森保監督のノート、海外メディアではデスノートとも言われているのだとか、もしも監督続投なら、ノートメーカーさんが4年間ノートをサポートするとか・・・こちらも気になります。
さらに、今回のインターネット放送、AMEBAの大躍進、そのけん引役の本田圭佑氏、こちらの動向も気になります・・・。

世界のWCの熱狂は続きますが、日本としては4年後に向けたスタート。それまで1日も無駄にできないという選手のコメントもありましたが、確かな手応えを感じた今大会、これからも応援していきたいですね。

さて、話は本NOTEのテーマのアジアに戻ります。
11月のインドシアG20・タイAPECで、バイデン大統領・ハリス副大統領と並んで主役の一人だったと言っていいのが、習近平主席でしょう。

そこでは、TPP11と並び、デジタル貿易協定(DEPA)に加盟する・・・という宣言が盛り込まれています。

DEPAとは何か、それはシンガポール、チリ、ニュージーランドの3カ国の間でのデジタル分野の協定です。この3カ国+ブルネイがTPPのベースを作り、その後、米国は抜けるも日本主導で11カ国に拡大していることは周知の通りですが、デジタル分野でも同じ流れになるのでは・・・そんな予感があります。

ただしTPPと違うのは、TPPは当初は米、米が抜けた後は日本が牽引しましたが、DEPAは、中国の関心が高いようで、もしかしたら中国主導となることも、あり得ないシナリオではないことでしょう。

無論、データ保護主義的な様相がうかがえる中国が、データ往来の自由を、DEPA加盟国には開放するのか・・・・詳細はわかりませんが、中国のテック企業が、アジア太平洋本社をシンガポールに構えるようになっている背景には、もしかするとDEPAがちらついているのかも・・・そう、想起させるのは事実です。

足元で、米中摩擦が先鋭化しており、その先端分野の一つは半導体ですが、これは、データ処理のハードといえます。これをソフト・制度面で支える枠組みとして、DEPAを早めに押さえておこう・・・そのような思惑がうかがえます。


サッカーでは、ファウルかどうかはレフリーに委ねられていますが、試合の流れ自体がレフリーによって左右される面があることは周知の通りです。中国の戦略は、レフリーへの関与拡大を狙っているようにもみえます。

TPP11にはデータの項目があり、RCEPにもデータの項目がありますが、いかんせん包括契約ですので、その中の一部となている感は否めません。その点、DEPAでは、デジタルに特化して一歩踏み込んだルール作りを目指しているようです。韓国、カナダがDEPAへの関心を高めていますが、おそらく、タイなどのASEAN諸国も、この潮流に乗って来ることになりそうです。

果たして、日本および米国はどう出るのか?
特に米国は、元々はTPPと同様に、DEPAへの関与を拡大するはずだったのが、予想外の中国の参画要請で、目論見が外れている感は否めません。

今回のWC、気がついたら、地上波・衛星とネット放送が併存の時代、人間とデジタルのレフリー共存の時代になっていました。
日本では、防衛費増額などで安保への関心が高まっている中ですが、中国のアジアへの関与は、デジタル面において注視しておく必要があり、それが、企業活動にもたらす影響はウォッチしていく所存です。



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