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もっと「中級者」向けの情報提供を!

最近のウェブコンテンツは、超初心者向けのものや超最先端の話題に偏っており、中級者向けの情報提供が不足しています。その不足を埋める良質なコンテンツを作るには、独自の視点や専門知識が必要です。また、読者との常識や前提のギャップを埋める努力も必要です。


はじめに

以下の記事を読んで考えたことを記事にまとめます。

以下のようなテーマは、多くのライターが扱っており、内容が画一的になりやすい傾向があります。
業界の基本知識
商品・サービスのメリット・デメリット
初心者向けハウツー

https://note.com/renta0528/n/n764e481e93f8

ぐぐっ。私の領域はまったくこれです。これは確かに考え処。

初心者向けコンテンツは確かに濫造されている

世の中にあふれるウェブページ。最近検索がうまくいかなくなったと嘆いている人たちがいますが、その理由はといえば、結局のところ内容に偏りがあるということではないでしょうか。

  • 世の中に、超初心者向けコンテンツは多く転がっている。

  • 超最先端の話題にも注目が集まる。

  • しかし、それ以外は置いていかれている。

一つ上の読者に届く記事を

参照先の記事で意外性とか独自性とか逆説的な視点とかが説かれています。これらを盛り込むというのは、結局のところ「初心者を脱しかけている人に役立つコンテンツ」を作ろうということと等しいと思います。

話題の選択

これに対して、中級者向けの話題提供が不足している。こう私は思うのですよ。

たとえば、ライティング初心者に向けて、主語をはっきり書けとか説く記事は沢山あります。でも、主語って何? とか、○○のような読者に向けた文章を書こうとするとき何を主語とすべきかという話題になると、きわめて記事は少なくなります。

ウェブライターを目指しているがクラウドワークスでろくに案件が取れない。クライアントに刺さるにはどういう文章を書けばいい? これはよくある悩みであり、noteにもあーしろこーしろという記事が沢山あります。でも、スキルを示せとか素早くやる気を見せろとか、そういうのがおおいですよね。そんなのは素人でもちょっと考えれば思いつくこと。それでも案件を採れない人が忘れている要素は何? となると、答えてくれている記事は途端に少数派になります。

最近はChatGPTを使って超時短でブログ記事を量産しよう的な煽りがあります。これを考えなしに皆がやりだすと、「SEO的にポイントが高い」記事の新鮮味のない再生産サイクルにしかなりません。そして、専門知識のない人間が記事を纏めようとすると、超最先端は手に余るので、みんなが初心者向けに走ることになります。

だからこそ生成AIの使い方にはさらに工夫が求められます。高い志と確かな専門知識(あるいは経験)がなければ、いくらプロンプト作成術を駆使してAIに作文をさせても、まともに読むに値する記事は作れません。AIは無から有は作りだせないのです。

記事の構成

話題の選択にそのような傾向があるだけでなく、一つの記事・番組の構成の中でも、「間の説明がない」パターンがしばしば見受けられます。ブログやユーチューブだけでなく、残念ながら、プロの研究者が集う学会発表やテレビの教育番組さえ例外ではありません。イントロで中学生でもわかるような話から始めるのは良いのですが、次の段落でいきなり修士に入ったぐらいの人でないとついていけないような説明をしてしまったりするのです。

「初心者向け」と「専門家向け」の言及はあるのですが、その間がすぽんと抜け落ちているのです。橋渡しができていません。初心者レベルの知識は持っているが特定専門分野の先鋭的知識までは持っていない中級層は、ただただフラストレーションだけを感じて終わることになるのです。

なぜそうなるかといえば、話題提供者と読者の間に、「常識」・「当たり前の前提」の共有が充分に出来ていないからです。話題提供者としても「敷居を低くして窓口を広げたい」という意識はあるのですが、常識のすり合わせが出来ていないので、「第二段落でいきなり修士レベル」記事が爆誕してしまうというわけです。

このギャップを埋めるには、話題提供を志す人が常日頃から「素人」の考えによく接している必要があるでしょう。

素人の記事をちゃんと読め

そこで、会話とかコミュニケーションの必要が喧伝されるわけですが、わたしはそんなものより身辺雑記的なブログやnoteを読み漁るのがよほど効果的ではないかと思います。

だって、会話は相手に合わせるでしょう。よく分かっていない素人でも、専門家の前ではいかにも「常識は弁えています」といった顔で相槌を打つものです。サンプルとしては必然的に偏ります。その背景にある「根本的な勘違い」まで晒しあえるものでしょうか? 私は否定的ですね。

対面の対話でこそ人は分かり合えると力説してオンラインコンテンツを否定する人たちがいますが、私に言わせれば、何も分かっていませんね。それはただの思い込みです。

結論

  • 現状のウェブを見ると、初心者向けコンテンツが多く、中級者向けの内容が不足している。

  • 質の高いコンテンツを作るには、独自の視点や専門知識が必要である。

  • 読者との前提の共有が不十分なため、内容にギャップが生じる。「素人」が発信しているブログ記事などをよく読み、ギャップを埋める努力をしよう。


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