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ふたりで外国語の克服作戦開始!

タカオもイタリアの生活に慣れた頃、僕らの滞在許可の期限が近くなってきた
僕がアメリアから抜ける代わりにタカオが来てくれたわけで、そろそろ僕も日本に帰る準備に入ろうとしていた
今回の滞在許可のために出国することは、最初で最後になるだろうということもあって、少しリッチにフランスのニースに行くことに決定した!

ふたりでメストレの街に出て本屋に入った
色々と話しながら本屋に入るのがこんなに楽しいと気づいたら、街に出るだけでもワクワクするもんである
フランスのニースに行くとなると、もちろんフランス語を少し勉強してもいいのではないか?という結論に至ったため、今日は本屋に繰り出したのだった
小さな辞書が販売されているので、ふたりで内容の確認をしてみると、なんとその小さな辞書で "Io parlo Giapponese(私は日本語を話します)" "Io parlo Tedesca(私はドイツ語を話します)" と書かれた「私は〇〇語を話す」シリーズが結構な種類置いてあることを発見した! 中身を見てみると「こんにちは!お元気ですか?」「今何時ですか?」のような挨拶から、「旅行ですか?」「夜はお時間ありますか?」「一緒に飲みにいきませんか?」といった夜のパワーフレーズなるものまで幅広く記載されていた!
即決で、フランス語・ドイツ語・スペイン語・英語・ポルトガル語を購入!
次の休みに、サンマルコ広場でお試しすることになった!(楽しみ〜!)

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サンタルチア駅

僕らふたりは、ヴェネツィアのサンタルチア駅前の階段でローマやフィレンツェからくるインターシティを座って待っていた
もちろん、今日は外国人の女性に声をかけまくる日!なんと言っても僕らには強い味方「私は〇〇語を話します」シリーズの辞書がある!

大きなスーツケースを転がしてサンタルチア駅に着いても、駅前は運河と迷路のような道で、相当旅慣れた人でないかぎりホテルにたどり着くことも難しい街である
おまけにいくつもの橋を越えなくては向こう岸にさえいけない…
僕らは心踊った!困っている女性のグループがいたらすかさず声をかける!
今思うと、ちょっと怪しい東洋人だったろうと笑ってしまう

そこに、日本人のカップルが登場!どうやら新婚らしい…
日本語だとこんなに離れたところでも聞き取れるもんなんだなと感心していると
新妻が「ちょっと、道を聞いてきて欲しいな」と夫に頼んでいる様子
「えー、イタリア語しゃべれないし…英語すら無理!」と言って地図を眺めてる
「もー!頼りないんだから」と新妻がグイグイと地元の人に聞きに行ってしまった
このような海外での新婚旅行、日本男児はもう少しがんばれ!と思ってしまった…
”成田離婚”という単語がチラホラ聞こえていた頃だったので、あーこのことだとすぐにわかった

サンマルコ広場で辞書の威力を試す!

僕らはサンマルコ広場に行き、辞書の威力を確認することにした!
まずは、女性のグループに「チャオ!こんにちは!」とイタリア語で話しかける
次に、みんなの顔色を伺うと少し困った顔になったら「どこから来ましたか?」と英語で聞いてみる
そうすると少しホッとした顔になり出身国を言うので、そのまま英語で「ちょっと待って」と言いながら、カバンから全ての辞書を取り出す
「えーと、君たちの国の言葉は…」と迷いながら「これだ!」と辞書を見ながら
「今日の夜は暇ですか?」「夜に一緒に飲みにいきませんか?」と聞くと、ほとんどのグループがゲラゲラ笑いながらチャオ〜!と言って振られた(ただ、間違いなくウケた!)

こんなことを夕暮れ時まで続けると、なんとも言えない自信がついてきた
そして最後のグループにしようと決めた3人組!
今まで通り話し始めたら、どうやらアルゼンチンから来たようだった
今までとは違って手応えがある!!なんか楽しい!!
会話が通じているような…いないような…でもポルトガル語やスペイン語はイタリア語にかなり似ているので、ニュアンスは通じるようだった
またみんなでサンマルコ広場で会う約束をして、アルゼンチンの女の子3人組は夕食に行ってしまった

あー!なんて楽しいんだ!!
そしてタカオとこの「〇〇語を話します」シリーズの辞書の威力を痛感した!
その日、その3人組は広場に約束通り来てくれた! おー!すごい! なんて幸せなんだ!
ゆっくり広場でくつろぎ辞書を使いながら喋って、最後に写真を撮り、今度はアルゼンチンで会おうと約束をした

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