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ドイツの大麻解禁についてハンブルグから

ドイツで大麻の娯楽用個人使用と所持、栽培などが2024年1月1日より解禁されることに決まりました。

ドイツでは以前から、医療用大麻は医者の処方箋で合法的に入手可能で、その成分を抽出した準医薬品のオイルなどもオンラインなどで処方箋なしで購入が可能でした。娯楽用大麻は非犯罪という扱いながらも非合法でしたが、長い長い議論にようやく決着がつき、2024年初頭から個人で25gの所持(結構多い笑)と、大麻草の雌株を一人3株までの栽培が認められます。その株は前年度に発芽したものはダメということです。細かい笑

すでに娯楽用大麻を認めている国

大麻の非犯罪化や医療用大麻よりさらに踏み込んだ娯楽用大麻を認めている国は、2023年現在でオランダ、カナダ、米国数州、ウルグアイ、メキシコとタイ、2024年にドイツと時を同じく隣国のベルギーとチェコが合法になるということです。世界的(?)トレンドと言うには少なすぎですが、流通管理と大きな税収、裏金撲滅が主な理由なのはどこも一緒でしょう。

2023年今現在ドイツでの大麻の状況

そもそも2023年の今の時点でもドイツで大麻の入手は可能で、大きな需要があるので地下のマーケットもそれに合わせて大きく、種類や品質も豊富にあり、さながらビールやワインの種類を選ぶようにいくつかの中から選ぶことすらできます。

私が住むハンブルグのダウンタウンでは週末を待たずとも夕方になるとあちこちから大麻の匂いが漂い、盛場で公園で道端で隠すこともなく、またそれを咎める人もいません。ちなみにドイツでは(まだ?)外で自由に喫煙ができます。さすがにポイ捨てする人は減りましたが。

建物の中は等しく禁煙なので、喫煙者は外で喫煙することになります。しかしクラブやディスコ、コンサートや一部のバーなどで深夜を過ぎると室内で喫煙する人を見かけることが多くあり、その時は決まって大麻も匂います。

進学校での大麻事件

先日、中二の娘が通っている地元のギムナジウム(中高一貫校)で大麻事件があり、新聞沙汰になりました。なにぶん学校、しかも進学校で!という小さなオンラン記事でしたが、娘が通っている学校だったのでちょっと驚き経過を見ると以下のようなものでした。

生徒を夏休みに送り出した先生方が体育館に集まって、お互いを労い軽くビールかシャンパンで乾杯をあげたということです。これはドイツ的には全く問題ありません。その際、美術の先生(あるいは音楽の先生)がジョイント(タバコと大麻を混ぜたもの)を吸い、他の先生も数人吸ったということです。それがどういう経過かは分かりませんが、新聞に載ることになったということです。

子供たちがいたのならともかくみんな下校して大人だけだし、これから夏休みに入る休暇の前の高揚した気分で同僚と杯をあげている中でのこと、しかも美術の先生wか、と私個人的には笑ってしまいましたが、周りのドイツ人の親に聞いてみると、大抵の人は新聞沙汰になったことをゲラゲラ笑っていましたが、それでもプンプン怒っている人もいました。ちなみに問題の先生は、夏休みが明けて普通に登校していたそうです。社会的に問題なかったみたいですね笑!

グリーンビジネスの発展

これに合わせて、いわゆるグリーンビジネスという大麻を販売したり関連商品を売ったりする業者もたくさん生まれることが予想されますが、当然それにはライセンスが必要。当初は実験的に運転を始めるということで、オランダにあるコーヒーショップと呼ばれる大麻吸引を目的とした場所がドイツのあちこちにすぐにできる訳ではないようです。でも儲かることに人気が集まるのは世の常、合法である限りは大きくなるのが予想できます。

メードインジャーマニー

ドイツ人は品質が良くうまく機能する仕組みを作るのが得意なので、ヨーロッパ中でドイツ製品を見ないことはないし、ドイツ系のスーパーマーケットはどこに行っても安く品質が良く人気です。

前記したグリーンビジネスの中核、大麻自体の製造もドイツはとてつもないクオリティーで作ってしまうかもしれません。ビオ(有機)野菜のようなシーンもできるのではないでしょうか?前記の通り、当初は限られた業者のみが生産可能ということで、違法のものも現状と変わらず出回るでしょう。これからそれがどう変わっていくのか見守っていこうと思います。

まとめ

ここまで読み進めてくださって、ありがとうございました。日本では大麻所持を含めた使用は固く禁じられていますが、今日はドイツの状況についてお話ししました。ご了承ください。

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