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オモイデ・サファリ
最近、思い出話をする機会が多い。
思い出話のなかのぼくは、いまのぼくと同じひとだとは考えにくく、いつも、好きな映画を観ているような気分で思い出話をしているよ。
眠れない夜は文章を書くに限るさ。今日もまた、サウンド・オブ・サマーを聴きながら。サーフィン・サファリ、これがビーチ・ボーイズではじめて好きになった曲だってこと、思い出した。
18さいの夏が終わるころ、好きなひとと連絡がとれなくなってしまった。大丈夫だよって頭をぽんぽんしてくれたのは、孤独すぎたぼくのつくりだした、夢だったのかもしれない。もう終わったってことがわかったときの、あの心臓が真っ白になる気持ちはよく思い出せるのに、どうやって立ち直ったのかは、全然思い出せなくて、困っているよ。
10年経っても、ぼくがちょろいことをわかって、いたずらをしてくる、「お姉さん」みたいなひとに弱い。そういうことをされると、格好つけなぼくの心は、10代のいまよりももっと思春期だったころに小旅行してしまう。
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