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餅(2022/01/12)

餅が残っている。

お正月だからという理由で買った餅がまだ残っている。


この餅を甘く見てはいけない。「正月太り」という言葉があるが、その意味は、お正月にたくさん食べ物を食べて、ダラダラと家で過ごしてしまうことによって太ってしまう状態のことを指す。


この言葉を私たちは都合良く使ってしまう。つまり、太ってしまうのはお正月の時期だけであり、お正月も終わり通常通り過ごすようになると、正月太りという危機的時期を乗り越えたと勘違いしてしまうのだ。


しかし諸君! 諸君たちはここで気を抜いてはならない! なぜなら私たちの目の前にはまだ敵が生き残っているのだから。この餅たちを一匹残らず駆逐するまでは私たちの闘いは終わらないのである。「いやあ正月も終わって久しぶりに動いたから小腹が空いたなあ。何かないかな、どれどれ・・・・・・お、まだ餅残ってんじゃん。磯辺巻きでも作って食べるかな♪」


この愚か者が!! それが敵の作戦なのだ!!! 敵は私たちが油断しているこの正月後の時期に照準を合わせて攻撃を仕掛けてきているのだ。おいお前! スーパーで売れ残った安い餅を買うんじゃない! ああやめろ! 「余った餅の活用レシピ3選」なんか調べるな! 「チーズと一緒にトースターで焼いてイタリアン風にすると美味しいね」じゃない! チーズが乗っていればイタリアン風になると思ったら大間違いだ!


「正月太り」という言葉に惑わされてはならない。それは敵が用意した囮である。私たちが戦わなければならないのは「正月」という主語の大きい曖昧なものなんかではなく、目の前にある一つ一つの餅なのである。


私たちの闘いはこれからだ!

       この現実はフィクションです日記

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